
この記事の要約
「みやこでIT」はImpact Kyoto Hackathon 2026にスポンサーとして参加し、チーム「YARIGAI」にスポンサー賞を贈呈しました。賞品は1年間「みやこでIT」のイベントへ無料で参加できるご招待チケットです。YARIGAIは、AIに何をさせるかだけでなく、何をさせないかを設計するプロジェクトでした。
「みやこでIT」は、Impact Kyoto Hackathon 2026:Agentic AI for Japan’s Futureにスポンサーとして参加し、チーム「YARIGAI」にスポンサー賞を贈呈しました。
今回のスポンサー賞は、1年間「みやこでIT」のイベントへ無料で参加できるご招待チケットです。
YARIGAIは、AIによる自動化を単なる効率化として捉えるのではなく、「何を自動化すべきで、何を人間に残すべきか」という問いを中心に据えたプロジェクトでした。
AIにできるか、ではなく、AIにさせるべきか
YARIGAIの発表では、冒頭に「AI can automate 63% of your work. But should it?」という問いが掲げられていました。
現在のAIは、作業を効率化し、自動化する力を持っています。一方で、AIは人にとって嫌いな仕事と好きな仕事を区別しません。自動化できるものはすべて自動化するという発想だけでは、人間にとって意味のある仕事まで失われる可能性があります。
YARIGAIは、そこに明確な問いを立てていました。
AIにできるか。それだけではなく、AIにさせるべきか。
この視点が、今回みやこでIT賞を贈呈した理由です。
生産性だけでなく、意味ある仕事を守る
YARIGAIは、仕事を「Productivity / Business Value」と「Human Meaning / YARIGAI」の2軸で捉えていました。
生成AI時代において、自動化の対象となる業務は広がっています。請求書作成、レポート作成、メール下書き、情報整理、定型的な連絡。これらはAIによって、より速く、より低コストに処理できる領域になりつつあります。
しかし、仕事には単純な生産性だけでは測れない側面があります。
自分の経験、感性、判断、関係性、問題意識が活きる仕事。誰でもできる作業ではなく、自分が関わる意味を感じられる活動。これらが、これからの時代における「やりがい」の重要な要素になります。
YARIGAIは、そうした意味ある仕事をAIから守るための仕組みを提案していました。
Automate / Assist / Protect
YARIGAIの設計では、AIの役割を「Automate」「Assist」「Protect」の3つに分けています。
自動化できるものはAIが実行する。人間が管理すべきものはAIが下書きして補助する。そして、人間にとって意味のある仕事は、AIが止まり、境界線を守る。
デモでは、中小企業の創業者を想定し、請求書、顧客メール、アイデア出し、1on1、月次レポートという業務をYARIGAI Engineが分類する構成が示されていました。
| 分類 | AIの動き | デモで割り当てられた業務 |
|---|---|---|
| Automate | AIが最後まで実行する | 請求書、月次レポート |
| Assist | AIが下書きし、人が判断する | 顧客メール |
| Protect | AIが止まり、人に残す | アイデア出し、1on1 |
5つのタスクのうち、2つを自動化し、1つを補助し、2つを保護するというアウトプットが提示されていました。
これは、単なる自動化ではありません。AIに何をさせるかだけでなく、AIに何をさせないかを設計するプロジェクトです。
みやこでITがYARIGAIを評価した理由
生成AI時代では、自分だからこそ提供できる価値に紐づく「やりがい」を求める場面が増える可能性があります。
その中で、YARIGAIは、単なる業務効率化ではなく、その「やりがい」へ集中するための仕組みを提示していました。
AIは、人間の仕事をすべて置き換えるためだけのものではありません。人が本来向き合うべき価値創造、意思決定、創造性、関係づくりに集中するために使われるものです。
その方向性を評価し、今回みやこでIT賞を贈呈しました。
ハッカソンの先にある挑戦へ
「みやこでIT」は、京都を中心に、ITエンジニア、デザイナー、起業家、学生、事業開発に関わる人たちが集まり、学び、つながり、実際のプロジェクトが生まれる場をつくってきました。2019年2月の発足から7年、これまでのイベント開催は164回、connpass登録メンバーは647名です(コミュニティの数字)。
ハッカソンは、短期間でアイデアを形にする場です。
一方で、社会に届くプロジェクトへ育てていくには、その後の継続的な学び、相談相手、協力者、ユーザー候補、そして挑戦を続けられるコミュニティが必要です。
今回のスポンサー賞は、YARIGAIの皆さんがハッカソン後も京都のITコミュニティとつながり続け、プロジェクトをさらに磨いていける環境をお渡しするためのものです。
京都には、大学、スタートアップ、地域企業、行政、クリエイター、ITエンジニアが近い距離で交わる土壌があります。
AIやWeb3のような先端技術を、単なる流行で終わらせず、社会や地域の具体的な課題解決へと接続していく。そのためには、技術だけでなく、人が集まり、問いを共有し、実装に向かう場が必要です。
「みやこでIT」は、今後も京都を拠点に、技術者だけでなく、事業をつくる人、課題を持つ人、学びたい人、挑戦したい人が交わる場をつくっていきます。直近の開催はイベント一覧で公開しています。協賛・連携については協賛のご案内をご覧ください。
Impact Kyoto Hackathon 2026に参加された皆さま、運営・審査・メンター・スポンサー・パートナーの皆さま、ありがとうございました。
そして、みやこでIT賞を受賞されたYARIGAIの皆さま、おめでとうございます。今回の挑戦が、これからの学び、出会い、実装へとつながっていくことを期待しています。
「みやこでIT」は、これからも京都から生まれる挑戦を応援していきます。
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