connpass・Doorkeeper・Meetup を7年使って分かった使い分け
ITエンジニア向けのイベントを開催・参加するとき、どのプラットフォームを使うかは地味に重要です。告知の到達範囲、参加者層、UI、無料/有料、データ分析のしやすさなど、サービスによって特性が大きく異なります。
みやこでITは7年で145回のイベントを開催し、その過程で複数のプラットフォームを使い比べてきました。この記事では、主要3サービス(connpass・Doorkeeper・Meetup)の特徴と、実務的な使い分けを整理します。
---
主要3プラットフォームの概要
---
connpass: 日本のエンジニア勉強会の標準
一言で言うと: 日本のITエンジニアコミュニティのデファクトスタンダード。
強み:
- 日本のエンジニアユーザーベースが大きく、告知の到達が最も広い
- シンプルなUI、イベント作成が速い
- グループ機能で継続運営がやりやすい
- 無料プランで運営できる範囲が広い
- X(Twitter)連携が強い
弱み:
- 決済機能がない(Stripe等を外部連携する必要あり)
- 海外ユーザーにはほぼ認知されていない
- UIが若干古く、カスタマイズ性は低い
- SEO的には強くない(個別イベントページが検索上位に来にくい)
向いているケース:
- 日本人エンジニア向けの無料〜低価格イベント
- 定期開催のコミュニティ運営
- 告知のリーチを最優先したい場合
みやこでITはメインでconnpassを使っています。理由はユーザーベースの大きさ。告知を出せば、過去の参加者だけでなく、新規ユーザーへの自然流入も期待できます。
---
Doorkeeper: 有料・クローズド向けの選択肢
一言で言うと: 技術コミュニティ向けだが、有料イベントやメンバーシップ制に強い。
強み:
- 決済機能が組み込まれている(Stripe連携)
- メンバーシップ制、招待制、承認制などの機能が豊富
- UIが洗練されている
- 英語対応が比較的しっかりしている
- コミュニティ単位の運営機能が強い
弱み:
- ユーザーベースがconnpassより小さい
- 無料プランの機能制限が強い
- 新規参加者の流入は期待しにくい
向いているケース:
- 有料カンファレンス
- メンバー限定の勉強会
- クローズドなコミュニティ
- 企業主催の技術イベント
みやこでITでは、過去に試験的に使ったことがありますが、メインでは使っていません。告知のリーチがconnpassより狭いのが理由です。一方、Rubyコミュニティや特定技術の専門勉強会では Doorkeeper が主流のケースもあります。
---
Meetup: 国際・多ジャンル向け
一言で言うと: 世界中のコミュニティ活動を支えるプラットフォーム。IT以外のジャンルも含む。
強み:
- グローバルなユーザーベース
- 多ジャンル(IT、スポーツ、語学、趣味、ビジネス)
- 国際イベント・デジタルノマド層にリーチできる
- アプリ・UIが洗練されている
- 位置情報ベースの推薦機能が強い
弱み:
- 2020年以降、主催者の無料プランが廃止(月額課金必須)
- 日本のエンジニアにはそれほど浸透していない
- 日本語UIはあるが、検索は日本ユーザーに最適化されていない
- 技術系に特化していない
向いているケース:
- 海外在住者・デジタルノマド向けイベント
- 多ジャンルを組み合わせたコミュニティ
- 英語メインのイベント
- 国際交流を目的としたイベント
みやこでIT自身では使っていませんが、共催先のDigital Nomad KyotoはMeetupを使っています。海外エンジニアとの共催イベントでは、Meetupを併用することで集客層が広がります。
---
使い分けの指針
以下の質問に答えると、どのプラットフォームを選ぶべきか見えてきます。
Q1. 参加者は誰?
- 日本人エンジニアメイン → connpass
- 有料・クローズド → Doorkeeper
- 海外・多ジャンル → Meetup
Q2. 無料か有料か?
- 無料 → connpass(Meetupは月額課金必須)
- 有料(3,000円以上) → Doorkeeper or Meetup
Q3. 告知のリーチを最大化したい?
- はい → connpass(日本のエンジニア層への到達が最大)
- いいえ、クローズドでいい → Doorkeeper
Q4. 定期開催するか?
- 月1以上 → どれでもOK(グループ機能を活用)
- 単発 → connpassがシンプル
---
併用戦略
単一プラットフォームに絞る必要はありません。実際、みやこでITでもイベントによって併用しています。
- メイン: connpass(145回中ほぼ全て)
- 共催時: 共催相手のプラットフォーム(Doorkeeper、Meetup)
- 特殊イベント: 独自フォーム+Stripe(大型ハッカソン等)
複数使うことで、各プラットフォームのユーザー層にリーチでき、告知の広がりが変わります。
---
まとめ: connpass を基軸に、用途で補強
日本でITエンジニア向けイベントをやるなら、まずconnpassを使うのが正解です。ユーザーベース、無料プラン、UIの使いやすさ、3拍子揃っています。
そこから、イベントの性質に応じてDoorkeeper・Meetupを併用する、というのが現実的な運用です。プラットフォーム選びに迷って時間を使うより、まず告知を出し、イベントを開き、参加者の反応を見ることのほうが大事です。
---
もし京都周辺でイベントを探している方は、みやこでITのconnpassから最新情報を追えます。月1〜2回のペースで開催しています。
関連記事
ITエンジニアコミュニティのおすすめ15選
ITエンジニアコミュニティの種類・選び方・メリットを、connpass・Qiita・JAWS-UGから地域コミュニティまで15個厳選して解説。7年145回の運営経験から、自分に合うコミュニティの見つけ方を紹介。
初めてのもくもく会 — 京都で参加する方法と当日の流れ完全ガイド
もくもく会に参加したことがない方向けに、京都でのもくもく会の探し方、申し込み方法、当日の持ち物や流れ、よくある不安への回答をまとめました。
ITエンジニアコミュニティの作り方 — connpassで3人から始める手順
ITコミュニティを作りたいけど何から始めればいい?connpassでグループ作成→初回イベント開催→継続運営まで、実際に553人のコミュニティを育てた経験から手順を解説。