
京都の街を歩いていると、ラップトップを開いて作業する外国人を見かけることが増えました。彼らの多くは「デジタルノマド」——場所にとらわれず、世界中を旅しながらリモートワークで生計を立てるITエンジニアやクリエイターです。
京都のITエンジニアコミュニティ「みやこでIT」は、こうした海外のデジタルノマドコミュニティ「Digital Nomad Kyoto」との共同イベントを実施し、国際的なITエンジニア交流を実現しています。
デジタルノマドが京都を選ぶ理由
- 文化的な魅力: 千年以上の歴史を持つ神社仏閣、伝統的な町家建築
- インフラの充実: 高速Wi-Fi、正確な公共交通機関
- 安全性と清潔さ: 世界的に見ても突出した治安の良さ
- 食文化: 京料理からリーズナブルな定食まで、食のクオリティの高さ
Digital Nomad Kyotoとは
京都の伝統文化と現代的な生活を融合させ、デジタルノマドが快適に滞在・仕事ができる環境づくりを支援するプロジェクトです。
共同イベントの実際
- 言語: 日本語と英語のバイリンガル
- 形式: もくもく会 + 交流タイム
- 会場: 主に佛現寺
言語の壁を心配する方もいますが、プログラミング言語やテクノロジーは世界共通です。コードを見せながら「これどう思う?」と聞けば、言葉が完璧でなくてもコミュニケーションは成立します。
共催イベントで話題になりうること
以下は、参加者の変化を測定した結果でも、運営が回ごとに記録した観測でもありません。海外から参加する人と同席する場で話題になりうることとして挙げています。
1.日本にいるだけでは接点のない働き方: ヨーロッパの働き方、海外のスタートアップの進め方などは、参加者どうしの雑談の材料になりえます。 2.技術の話題は、日常会話より語彙の負担が小さい: 専門用語が共通なので、英語に不安があっても会話が成立しやすい題材です。参加者の語学力が向上したかどうかは測定していません。 3.移動する人と知り合う: デジタルノマドは各地を移動しています。京都で会った人が翌月は別の国にいることもあります。その後の就職・受注・共同開発につながったかは確認していません。初めて参加するときに準備しておくとよいこと
英語の準備よりも、話す材料の準備のほうが効きます。
- いま触っている技術を1つ言えるようにしておく — 「今React触ってる」「Rustを勉強中」の一言があれば、そこから会話が始まります
- 画面を見せられる状態にしておく — 作りかけのものでも構いません。コードやアプリを見せると、説明が半分で済みます
- 自己紹介を3文だけ用意する — 名前、仕事、いま関心があること。それ以上は要りません
- 電源とWi-Fiの確認 — もくもく会形式では作業時間が長いため、充電が切れると手持ち無沙汰になります
翻訳アプリを開いておくのも有効です。使うことを恥ずかしがる必要はありません。
当日の流れ
バイリンガル開催の場合、おおむね次のような進行になります。
1. 受付・自己紹介 — 日本語と英語の両方で一巡します。名前と、いま取り組んでいることを一言ずつ
2. もくもく時間 — 各自が自分の作業を進めます。ここは会話しません
3. 休憩・交流タイム — 画面を見せ合ったり、詰まっている箇所を相談したりします
4. 成果共有 — その日やったことを短く共有します。うまくいかなかった話も共有の対象です
会話が必要なのは3と4だけです。「ずっと英語で話し続ける会」ではないため、英語に不安がある方でも参加しやすい構成になっています。
主催側から見た、二言語で開催するときの工夫
運営する側の視点では、次の点を押さえると成立しやすくなります。
- 告知文を最初から二言語で書く — 日本語だけの告知には海外の参加者が申し込めません。翻訳を後から足すのではなく、最初から両方書きます
- 会場の行き方を写真で示す — 住所だけでは、土地勘のない参加者はたどり着けません。寺社や町家が会場の場合は特にそうです
- 時間の区切りを明確にする — 言語が混ざる場では、進行の合図が曖昧だと参加者が動けません。開始・休憩・共有の時刻を先に伝えます
- 共有の順番を決めておく — 「話したい人からどうぞ」は、第二言語の参加者にとって発言しにくい形式です。順番を決めるほうが全員が話せます
よくある不安と、実際のところ
「英語が話せないと参加できないのでは」 — 運営で見てきた範囲では、英語を母語としない参加者も来ています。単語を並べる程度でも会話は成立します。 「技術レベルが低いと浮くのでは」 — もくもく会は各自が自分の作業を進める形式なので、レベルを揃える必要がありません。学習中の方も参加しています。 「一人で行っても大丈夫か」 — 一人で来る方もいます。自己紹介の時間が設けられているため、最初のきっかけは運営側が用意します。共催を検討する組織の方へ
この記事は参加する側の準備を扱っています。共催の役割分担・開催規模の定義・現時点で確認できていない項目はDigital Nomad Kyotoとの共催事例にまとめています。
まとめ
グローバル化とリモートワークの普及により、ITエンジニアの世界はますますボーダーレスになっています。「みやこでIT」は2019年の発足以来、637名以上のメンバーが集まり、159回以上のイベントを開催してきました。世界とつながる京都のITエンジニアコミュニティ、ぜひ体験してみてください。
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✍️この著者:飯田 友広
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