# みやこでIT — llms-full.txt(本文全文配信) > 京都発のIT共創プラットフォーム「みやこでIT」のブログ記事本文を Markdown で連結したファイルです。7年・148回開催・564名参加の運営知見を、AI 学習・検索エンジンが本文単位で取得しやすい形で公開しています。 ## ファイルの位置づけ - `llms.txt` … サイトのメタ情報・主要ページ・統計の要約(インデックス用) - `llms-full.txt` … ブログ記事本文の Markdown 連結(本ファイル。学習・検索向け) ## ライセンス 本文は CC BY 4.0(表示 4.0 国際)で公開します。引用時は出典として「みやこでIT(https://www.miyakodeit.com)」をクレジット表記してください。固有名詞・人物名・実績数値は本ファイル最終更新時点の情報です。 ## メタ情報 - 生成日時: 2026-05-11T02:06:18.034Z - 記事数: 54 - 公式サイト: https://www.miyakodeit.com - 連絡先: t-iida@netsujo.jp --- # 京都発みやこでIT、沖縄 CODE BASE OKINAWA で出張もくもく会を開催 - 公開日: 2026-05-06 - 著者: 飯田 友広 - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/okinawa-mokumoku-2026-05-06 - タグ: 沖縄, CODE BASE OKINAWA, 宜野湾, 地方連携, もくもく会, 出張イベント, 京都 ## 概要 2026年5月6日、京都を拠点とするIT共創プラットフォーム「みやこでIT」が、沖縄県宜野湾市の CODE BASE OKINAWA で出張もくもく会を開催しました。3 名の小規模試行で、京都と沖縄の地方コミュニティ接続を試みた一日のレポートです。 ## 本文 # 京都発みやこでIT、沖縄 CODE BASE OKINAWA で出張もくもく会を開催 **2026年5月6日、京都を拠点とするIT共創プラットフォーム「みやこでIT」が、沖縄県宜野湾市にある CODE BASE OKINAWA を会場に、出張もくもく会を開催しました。京都発のコミュニティが沖縄の IT 拠点と協働した、地方間連携の一例として記録します。** ![沖縄もくもく会の様子](https://drive.google.com/thumbnail?id=1JqIaqkQ8IAfnXq6273-rrVS-o9hEnP0S&sz=w1200) ## 開催概要 | 項目 | 内容 | |---|---| | 開催日 | 2026年5月6日 | | 会場 | CODE BASE OKINAWA(沖縄県宜野湾市大山7-10-14 プロト宜野湾沖縄本社第2ビル) | | 主催 | みやこでIT(運営: Netsujo 株式会社) | | 形式 | 出張もくもく会 | | 参加者数 | 3 名(小規模試行開催) | | connpass | [みやこでIT もくもく会 in 沖縄@CODE BASE OKINAWA](https://mit.connpass.com/event/392384/) | ## CODE BASE OKINAWA とは CODE BASE OKINAWA は、株式会社プロトソリューションが「宜野湾西海岸を、ITビーチに。」をコンセプトに 2017 年 8 月に開業した、沖縄県宜野湾市のラボスペースです。エンジニア・クリエイター・これから IT スキルを身につけたい方が集う場所として、勉強会・ハンズオン・プログラミングスクールなどが日常的に行われています。平日 10:00〜20:00 はフリースペースとして無料開放されており、connpass 上にも CODE BASE OKINAWA グループが存在し、コミュニティイベントの開催実績が蓄積されています。2019 年 6 月にはリニューアルオープンし、現在の運営体制になりました。 なお、沖縄県内の IT 産業振興については、那覇市に拠点を置く一般財団法人沖縄ITイノベーション戦略センター(ISCO)が産業支援機関として活動していますが、CODE BASE OKINAWA 自体の運営者はプロトソリューションです。本記事では便宜的にこの 2 者を区別して扱います。 ![CODE BASE OKINAWA の会場](https://drive.google.com/thumbnail?id=1NDMz0alLSoQ0EcejqcB5wVl8tr94T9Hj&sz=w1200) ## なぜ京都発のコミュニティが沖縄で開催したのか みやこでIT は 2019 年に京都で発足し、これまで **7 年・148 回・564 名** の運営実績を重ねてきました。お寺・町家・大学キャンパスなど京都ならではの会場でもくもく会・技術交流会・ハンズオン勉強会を月次開催してきた中で、近年は「京都の中だけで完結させない」運営に重心が移ってきています。 その背景には、コミュニティ運営の継続性を支えるうえで、地方間の接続が一つの選択肢になるという実務的な観察があります。地方で IT コミュニティを運営していると、メンバーの転居・出張・出向で物理的な距離が生まれることが頻繁に発生します。そのときに、関係を切らずに別拠点で再会できる場があることは、運営側にもメンバー側にも実利があります。 今回の出張開催は、運営者である飯田が連休期間に沖縄に滞在する機会を活用し、現地の IT 拠点である CODE BASE OKINAWA に会場を借りて、京都メンバーと沖縄在住の参加者が同じ空間で作業する形を試みたものです。みやこでIT が地域コミュニティ運営の枠組みとして整理している **TEMPLE モデル** のうち、L(Local: 外部連携)に相当する活動の応用形と位置づけています。 ## 当日の様子 今回の参加者は 3 名の小規模開催となりました。みやこでIT のもくもく会は **作業時間 + 簡単な共有** が基本フォーマットですが、今回は会話よりも作業が中心となり、**各参加者がそれぞれの作業に没頭する時間** が中心の運営になりました。 CODE BASE OKINAWA の空間は、固定席ではなくオープンな共有スペースとして設計されており、京都の会場(お寺・町家など)と比較すると、什器やレイアウトはより一般的なコワーキング寄りです。海岸線に近い立地と外光の入り方は宜野湾ならではで、京都の会場とは異なる集中環境を提供しています。少人数だったことも相まって、参加者間の干渉が少なく、純粋な作業時間として機能しました。 「もくもく会は本来、参加者が黙々と作業する場である」という原型を素直に体現した一日であり、規模を追わず、出張開催・地方間連携の試行として観察記録を残すことを主眼にしています。 ## 京都×沖縄 — 地方コミュニティ連携の意義 小規模開催であっても、地方間でコミュニティを接続する試みには独自の意義があります。みやこでIT が 7 年・148 回の運営から得た観察として、以下の三点を挙げられます。 第一に、**関係人口の双方向化への布石**。京都メンバーが沖縄を訪れるだけでは一方通行になりやすく、半年〜1 年以内に沖縄メンバーが京都を訪れる機会を設計することで、関係を継続できる構造に発展します。今回の 3 名規模の試行は、その双方向化を将来検討するための観察データとして位置づけています。 第二に、**会場側コミュニティとの相互運用**。出張開催で外部から会場を借りるとき、最も避けるべきは「会場を箱として使い、現地コミュニティと交わらない」運営です。CODE BASE OKINAWA は connpass 上にグループを持ち、現地のイベント開催文化が定着しているため、相互運用が成立しやすい拠点です。今後、CODE BASE OKINAWA 主催イベントへ京都メンバーが参加する逆方向の流れも検討しています。 第三に、**TEMPLE-L(外部連携)としての位置づけ**。みやこでIT では地域コミュニティ運営戦略を T(Theme)/ E(Environment)/ M(Members)/ P(Persistence)/ L(Local)/ E(Evolution)の 6 軸で整理しており、地方間連携は L にあたります。L を独立した活動カテゴリとして扱うことで、本来の京都軸を維持したまま、外部接続を計画的に積み上げることができます。詳細は [TEMPLE-L: 外部連携の進め方](/blog/temple-l-local) を参照してください。 ## みやこでIT について 京都を拠点に、IT 人材・企業・大学・地域をつなぎ、学びと交流を実装や共創に変えるプラットフォームです。2019 年発足、**7 年・148 回・564 名** の運営実績があります。お寺・町家・大学キャンパスなど京都ならではの会場で、もくもく会・技術交流会・ハンズオン勉強会を月次開催しています。 詳細: [みやこでITとは](/about) / [代表プロフィール](/founder) ## 関連記事 - [TEMPLE モデル — 地域コミュニティ運営戦略](/blog/local-community-strategy) - [TEMPLE-L: 外部連携の進め方](/blog/temple-l-local) - [自治体が IT 人材コミュニティと連携する方法 — 京都の地域実例から](/blog/municipality-it-community-collaboration) - [連携先・パートナー](/partners) > 自治体・地域団体との連携実績を **「自治体・地域連携プログラム実績集」** にまとめています。地域 DX・IT 人材育成・自治体連携をご検討の方は、ぜひダウンロードしてご活用ください。 --- # 事業会社が社内コミュニティを立ち上げる 5 ステップ — TEMPLE モデルの適用 - 公開日: 2026-05-07 - 著者: 飯田 友広 - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/internal-community-temple-5steps - タグ: TEMPLE, 社内コミュニティ, 事業開発, 組織開発, コミュニティ運営, 立ち上げ ## 概要 7年148回の社外コミュニティ運営から得た知見を、社内コミュニティ立ち上げに適用する 5 ステップ。Theme/Environment/Members/Persistence/Local の 5 柱と Evolution の進化視点で体系化しました。 ## 本文 # 事業会社が社内コミュニティを立ち上げる 5 ステップ — TEMPLE モデルの適用 事業会社の事業開発・人事・組織開発の現場で、社内コミュニティの立ち上げが議題に上がる場面が増えています。新規事業の探索、技術領域の横断学習、若手のエンゲージメント維持、採用ブランディングなど目的は組織によって異なりますが、「縦割りを越えた学びと接続の場」を社内に作りたいという課題は共通しています。 一方で、立ち上げてみたものの 3 ヶ月続かない、参加者が固定化して内輪化するといった失敗もよく聞きます。本記事では、京都を拠点に 7 年 148 回・延べ 564 名で運営してきた社外コミュニティ「みやこでIT」の知見をもとに、立ち上げの 5 ステップを TEMPLE モデルの 6 柱に沿って体系化します。社内のほうが人事制度・予算・上司承認といった構造的サポートを得やすく、難易度はむしろ社外より低いと言えます。 --- ## 1. なぜ社内コミュニティが必要か ### 縦割り組織の限界 事業会社の組織構造は、事業部・職能・地域などで縦に切られています。意思決定は速くなりますが、横断的な学習・情報共有・人材交流は構造的に発生しにくくなります。とくに 1,000 名を超える組織では、隣の部署の動きが見えないという声が常態化します。 社内コミュニティは、この縦割りを越えて横軸の接続点を作る装置です。技術領域・関心テーマ・キャリア課題などを軸に、事業部を越えた人が定期的に集まる場を持つことで、組織の中に「もう一つのネットワーク」が生まれます。 ### ソフト指標への影響 一般的に、社内に「公式の業務とは別の自発的な学びの場」がある組織は、若手の離職率が下がり、採用時の入社決定率も上がる傾向があります。これは Decoded のエンプロイー・エンゲージメント調査や Gartner の Future of Work レポートでも繰り返し指摘されています。新規事業の文脈でも、通常業務では出てこない「個人が持ち込むテーマ」が他部署の人と接続することで案件として動き出すケースが観察されています。 ### 「勉強会」ではなく「コミュニティ」として続く構造 単発の勉強会とコミュニティは区別する必要があります。勉強会は「講師から参加者への一方向の情報伝達」が中心で、終わると関係が途切れます。コミュニティは「参加者同士の継続的な関係性」が中心で、開催と開催の間にも接続が残ります。最初から「続く構造」を設計するための柱が、次節で示す TEMPLE モデルの 6 つです。 --- ## 2. 社外コミュニティ運営から得た 5 ステップ — 概要 みやこでIT は 2019 年に 6 名で始まり、2026 年現在で 564 名・148 回開催のコミュニティに育ちました。京都という地域特性を活かし、お寺・お茶屋・大学キャンパスなど多様な会場で月次開催を続けています。この 7 年の運営知見を 6 つの柱に整理したものこそ、TEMPLE モデルです。 | 柱 | 名称 | 問い | |---|---|---| | **T** | Theme(主題) | 何のために集まるか | | **E** | Environment(会場・形式) | どこで・どう集まるか | | **M** | Members(メンバー設計) | 誰がどう参加するか | | **P** | Persistence(継続性) | どう続けるか | | **L** | Local(外部連携) | 外とどう繋がるか | | **E** | Evolution(進化) | どこへ進化するか | 社内コミュニティの立ち上げ 5 ステップは、最初の 5 つの柱(T/E/M/P/L)に対応します。Evolution は立ち上げ後の進化視点として、ステップの外側に位置します。 | ステップ | 対応する柱 | 主題 | |---|---|---| | ステップ 1 | T | 主題の明確化 | | ステップ 2 | E | 会場・形式の選定 | | ステップ 3 | M | 初回設計 | | ステップ 4 | P | 反復運営 | | ステップ 5 | L | 連携拡張 | 5 ステップを順に実行することで、初回開催から半年後には「続く社内コミュニティ」の最低限の構造が整います。以下、各ステップを詳しく見ていきます。 --- ## 3. ステップ 1: 主題の明確化(T) ### 何のために集まるか — 1 文で言えるか 社内コミュニティが定着しない最大の原因は、主題が曖昧なことです。「DX を進めるための場」「社内のイノベーションを促進する場」といった主題は抽象度が高すぎて参加者が自分ごと化できません。 主題は **1 文で言える** レベルまで具体化することが必須です。たとえば「製造現場の AI 活用事例を持ち寄り横展開できる形に整理する場」「20 代エンジニアが業後に新技術を触る場」「事業部を越えて新規事業の種を共有する月次の場」など、聞いた人が「自分が出るべき場かどうか」を判断できる解像度まで落とします。 ### 主題の解像度で参加意義が変わる みやこでIT の主題は「京都の IT × ローカルの接続点を作る」と一文で表現できます。この明確さがあるため、Web エンジニアもスタートアップ経営者も自治体職員も「自分に関係がある」と判断できます。社内でも同じで、「社内のエンジニア同士の交流」程度では忙しい現場の人は時間を割きません。「半年後に各事業部の AI 活用事例を 10 件持ち寄って横展開設計まで行う」など、ゴールと活動が見える形に翻訳することで参加の意義が伝わります。 ### 軸の選択 — 事業課題・技術領域・キャリア・拠点 主題には典型的な軸があります。 - **事業課題軸**: 新規事業探索、特定領域の競合分析、横展開すべき成功事例の抽出 - **技術領域軸**: 特定技術スタックの社内事例共有、新技術キャッチアップ、エンジニアリングプラクティスの標準化 - **キャリア軸**: 若手キャリア、女性エンジニアキャリア、マネジメントへの移行 - **地域・拠点軸**: 地方拠点同士の接続、本社と支社の交流 主催者の関心と組織の課題が交差する点を選びます。主催者本人が興味を持てない主題は、半年も続きません。 --- ## 4. ステップ 2: 会場・形式の選定(E) ### 社内会議室で本当に良いか 会場として、まず候補に上がるのは社内会議室です。予算がかからず、設備が揃っていて、移動負担も小さい。合理的な選択に見えますが、大きな弱点があります。それは **「いつもの仕事モードが解除されない」** ことです。同じ場所・同じ椅子・同じ蛍光灯の下では、参加者は普段の業務と同じテンションで臨むため、横断的な対話・本音の共有・新しいアイデアの発露が起きにくくなります。 ### 会場が持つメッセージ性 会場には「メッセージ性」があります。みやこでIT がお寺で開催すると参加者の集中度が上がり、お茶屋で開催すると京都の文化的文脈の中で IT を語る構図が生まれ、大学キャンパスでは産学連携・教育という意味合いが加わります。住職が登壇者として参加する、女将が会場提供する、大学教員が共同企画する。会場が主題と接続しているため、参加者は世界観を毎回体感できます。これは「会場ブランド」と呼ばれる現象で、主題を物理的に体現する装置として会場を選ぶことが重要です。 ### 社内での会場設計の選択肢 会場の選定には工夫の余地があります。 - **役員フロアのラウンジ**: 普段入れない場所が特別感と心理的バリア低下を生む - **社外のレンタルスペース・カフェ**: 業務モードを解除しやすい - **社内カフェテリア・休憩エリア(業後)**: 軽食を伴う形でリラックスした対話が起きる - **取引先・パートナー企業のオフィス訪問**: 外部接続点の機会も兼ねる - **オフサイトの一日合宿**: 半年に 1 回など節目で深い議論を行う 予算と規模に応じて組み合わせます。少なくとも「いつもの会議室と違う場所」を選ぶ意識が、コミュニティの空気を作ります。 --- ## 5. ステップ 3: 初回設計(M) ### 初回は 6〜10 名で設計することが現実的 初回の参加者規模は 6〜10 名が現実的です。これより少ないと議論が成立せず、多すぎると一人ひとりの発言機会が確保できません。みやこでIT も初回 6 名から始め、第 2 回で 12 名、第 3 回で 18 名と段階的に増やしました。初回から大人数を集めようとすると、主催者の負荷と参加者の満足度のバランスが崩れます。 ### 主催者・常連・初参加・連携先の 4 役割 参加者を「全員同じ立場」と扱うのではなく、4 つの役割に分けて設計します。 - **主催者**(1〜2 名): 主題を設計し運営を担う - **常連**(2〜3 名): 毎回参加し場の空気を作る - **初参加**(2〜3 名): 新しい視点を持ち込む - **連携先**(1〜2 名): 他部署・社外・関連会社からのゲスト 常連だけでは内輪化し、初参加ばかりでは継続性が出ない。連携先がいないと外部接続点が生まれない。役割の比率を意識した招待が、初回設計の核心です。 ### 全員参加型 vs 観客型の使い分け 全員が発言する「全員参加型」(ワークショップ・ライトニングトーク・ディスカッション)と、登壇者の話を聴く「観客型」(講演・パネル)を開催ごとに使い分けます。立ち上げ初期は全員参加型を中心にすることを推奨します。観客型は登壇者確保の負荷が高く、参加者同士の関係構築も起きにくいためです。3 〜 6 ヶ月続けて関係性ができてから観客型を組み合わせると効果的です。 ### 心理的安全性の作り方 社内では「上司の前で本音を言いにくい」「自部署の悪口になってしまうかも」といった懸念が出やすくなります。具体的な工夫は以下です。 - **チェックイン時間を必ず設ける**: 最初の 10 分は参加者全員が一言ずつ近況を共有 - **役職を外す宣言**: 「ここでは役職呼び禁止、さん付けで統一」と明示 - **記録の扱いを明確にする**: 議事録の有無・社内共有範囲を冒頭で確認 - **ネガティブ評価を持ち込まない**: 発言を批判せず、まず受け止めてから返す これらを毎回繰り返すことで、参加者は「ここでは安心して話せる」と認識します。 --- ## 6. ステップ 4: 反復運営(P) ### 半年の継続で「定着」が生まれる 反復運営の最大の論点は、開催を半年間止めずに回し切ることです。3 回程度では単発イベントと区別がつかず、月次で 6 回続いて初めて参加者の側に「次もある」という前提が生まれます。みやこでIT でも 7 回目以降から自走が始まり、参加者が次回の登壇候補や会場候補を持ち寄るようになりました。 ### 月次・固定曜日・固定時間で運営する 開催頻度は月次が現実的です。週次は主催者の負荷が大きすぎ、隔月では関係性が冷めます。さらに「毎月第 3 木曜日」など曜日まで固定することで、参加者は半年先まで予定をブロックできます。逆に毎回日程を調整する形だと、半数以上が「都合つかず」となり定着しません。 ### 開催後レポート・フォロー連絡 開催と開催の間が「無音」になるとコミュニティは存在感を失います。標準的な連絡サイクルは以下です。 1. **開催当日 24 時間以内**: 参加者全員にお礼 + 当日の写真 + 次回告知 2. **1 週間以内**: 議事録・発表資料の共有 3. **2 週間後**: 次回テーマの予告・登壇者募集 4. **次回 1 週間前**: リマインド + 出欠確認 このサイクルを毎月回すことで、参加者の頭の中にコミュニティが常駐します。 ### 役割分担の仕組み化 — 主催者依存からの脱却 Persistence の核心は、開催を支える役割を主催者ひとりに集中させない設計にあります。半年以内にこの分散ができないと、主催者の異動・繁忙・退職のいずれかでコミュニティが止まります。実務としては、以下の役割を 3 回目以降から常連に振り分けます。 - **会場担当**: 毎回の予約・設営 - **記録担当**: 議事録・写真撮影 - **広報担当**: 次回告知・参加者募集 - **新規開拓担当**: 初参加者の招待・接続 最初は主催者が全部抱えても構いませんが、引き継ぎ可能な状態を半年以内に作ることが Persistence の到達点です。属人化したまま 1 年を超えると、後から仕組み化するコストが急激に上がります。 --- ## 7. ステップ 5: 連携拡張(L) ### 社内に閉じない接続点の作り方 ステップ 5 の論点は、外部との接続点を作ることです。社内だけで閉じたコミュニティは、半年から 1 年で「内輪化」「マンネリ化」「視野狭窄」のいずれかに陥ります。外部接続点とは、他部署・関連会社・取引先・社外コミュニティ・地域団体・大学・自治体など、コミュニティの外側にある人や組織とのつながりです。 ### 他部署・関連会社・地域・大学との接続 接続点を作る具体的な方法は以下です。 - **ゲスト登壇**: 他部署・関連会社の人を毎回 1 名招く - **共催イベント**: 半年に 1 回、別コミュニティと共同開催 - **訪問企画**: 取引先・大学・地域団体のオフィスや拠点を訪問 - **クロスポスト**: 社外コミュニティに自社メンバーが登壇する/その逆 みやこでIT は京都市役所・京都大学・京都リサーチパーク・京都経済センターなど地域のハブ機関と継続的に接続しており、参加者は「出ると京都の IT 関連の動きが俯瞰できる」と認識します。 ### 単独運営から「ハブ」への進化 外部接続点が複数できると、社内コミュニティは「単独運営」から「ハブ」に進化します。ハブとは内側と外側の人・情報・案件機会を中継する装置で、社内に閉じたままでは生まれない複数種類の価値が同時に発生する状態を指します。 --- ## 8. 進化の視点(Evolution) ### 個人 → コミュニティ → プラットフォームの 3 レイヤー 立ち上げて終わりではなく、コミュニティは 3 つのレイヤーで進化します。 - **個人レイヤー**: 主催者個人の関心・活動として立ち上がる段階 - **コミュニティレイヤー**: 役割分担と継続が確立し、組織として認知される段階 - **プラットフォームレイヤー**: 事業・採用・地域接点の場として複数の事業プロセスに組み込まれる段階 立ち上げ初期は個人レイヤーに留まりますが、半年から 1 年でコミュニティレイヤーに移行し、2〜3 年でプラットフォームレイヤーに到達することが標準的な進化ルートです。 ### プラットフォームレイヤーで生まれる機能 到達後のコミュニティは、以下のような機能を持ちます。 - **事業のシード発掘**: 議論から新規案件が定期的に立ち上がる - **採用ブランディング**: 招待された候補者の入社決定率が上がる - **取引先との関係深化**: 通常業務と別の文脈で取引先と接続し、案件機会が広がる - **地域・社会との接点**: CSR・地域貢献の文脈で外部から認知される - **社内人材の育成・抜擢**: 活躍した人材が事業部の重要ポジションに登用される これらは一朝一夕には生まれず、5 ステップを着実に踏んだ後に Evolution の視点で運営し続けることで生まれます。 ### みやこでIT 7 年 148 回で観察した進化のパターン みやこでIT 自体も、この 3 レイヤーを経て進化してきました。最初の 1 年は飯田個人の関心として動いていた個人レイヤー、2 年目から 4 年目までは役割分担と月次開催の固定化が進んだコミュニティレイヤー、5 年目以降は地域企業・自治体・大学との連携拠点として機能するプラットフォームレイヤーに到達しています。社内コミュニティもこの進化パターンを参照することで、5 ステップの先にある見取り図を持って運営できます。 --- ## 9. 失敗パターンと回避策 社内コミュニティ立ち上げの失敗パターンには、再現性があります。代表的な 4 パターンと、欠けている柱を整理します。 ### パターン 1: 「誰がコミットするか」が不明瞭 主題は決まったものの、運営の中心になる人が定まっていないパターンです。立ち上げ会議では複数人が手を挙げても、いざ動き出すと「誰が次の日程を決めるのか」「誰が会場を予約するのか」が宙に浮き、初回の前に立ち消えになります。**欠けている柱: M**。回避策は、立ち上げ初期に主催者 1〜2 名と常連候補 2〜3 名を実名で確定させ、それぞれが負う役割を最初の開催前に書面化することです。 ### パターン 2: 主催者依存 主催者が全部抱え込み、3 回目以降も役割分散が進まないパターンです。**欠けている柱: P**。回避策はステップ 4 で示した役割分担を半年以内に常連へ引き継ぐことです。 ### パターン 3: 単発イベント化 毎回別テーマ・別参加者で、開催と開催の繋がりがないパターンです。**欠けている柱: P + M**。回避策は、月次開催の固定と常連の役割設計を最初から組み込むことです。 ### パターン 4: KPI 設定が浅い 「参加者数」だけを KPI にして、新規事業創出・採用効果・離職率改善などの本質的な指標を見ていないパターンです。半年で「効果が見えない」と判断され予算が打ち切られます。**欠けている柱: L + Evolution**。回避策は、立ち上げ時から「3 年後にプラットフォームレイヤーに到達する」前提で複数 KPI を設定することです。 --- ## 10. 診断シート(5 問チェックリスト) 立ち上げ中・運営中の社内コミュニティが TEMPLE モデルに沿って機能しているかを Yes/No で診断します。3 つ以上 No が出た場合は、欠けている柱から見直してください。 - **Q1.** 主題を 1 文で書けるか(T) - **Q2.** 同じ会場・曜日・時間帯で 3 ヶ月以上の月次開催が続いているか(E + P) - **Q3.** 主催者以外に明示的な役割を持つ人が 3 名以上いるか(M + P) - **Q4.** 他部署・取引先・社外コミュニティ・地域団体のいずれかと、定期的な接続点があるか(L) - **Q5.** 次回開催 1 週間前に、主催者が参加見込み数を概ね把握できているか(P) --- ## 11. まとめ 社内コミュニティの立ち上げは、社外コミュニティ運営の知見を借りると立ち上がりやすくなります。T・E・M・P・L の 5 ステップを順に踏むことで、半年後には最低限の構造が整います。その先には、Evolution の視点で個人レイヤーからコミュニティレイヤー、プラットフォームレイヤーへと進化させる道筋があり、到達後は事業・採用・地域接点の複合装置として機能します。 立ち上げ初期に最も重要なことは、6 柱を最初から意識した設計を行うことです。あとから柱を追加しようとすると、既に固まった運営パターンを変える必要があり、難易度が大きく上がります。立ち上げ時点で 6 柱を視野に入れ、5 ステップを着実に踏んでください。 --- ### 関連記事 - [代表プロフィール(飯田友広)](/founder) - [TEMPLE モデルハブ — 7年148回の地域コミュニティ運営戦略](/blog/local-community-strategy) - [TEMPLE-T: 地域コミュニティのテーマ設計](/blog/regional-community-theme) - [TEMPLE-E: 会場ブランドの作り方](/blog/venue-as-brand) - [TEMPLE-M: メンバーのファン化設計](/blog/temple-m-members) - [TEMPLE-P: 継続性をどう設計するか](/blog/temple-p-persistence) - [TEMPLE-L: 外部連携で生まれるハブ機能](/blog/temple-l-local) - [TEMPLE-E: コミュニティ進化論](/blog/temple-e-evolution) - [連載一覧: TEMPLE モデル研究](/series/temple-research) --- > TEMPLE モデルの 6 柱・自社適用 5 ステップ・診断シートを **「TEMPLE モデル:7年148回コミュニティ運営フレームワーク」** に詳細にまとめています。社内コミュニティの立ち上げ・事業開発・組織開発をご検討の企業の方は、ぜひダウンロードしてご活用ください。 --- # 企業のスポンサー協賛で IT コミュニティを支援する効果と進め方 - 公開日: 2026-05-07 - 著者: 飯田 友広 - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/corporate-sponsorship-it-community - タグ: スポンサー, 企業協賛, 採用ブランディング, 技術広報, コミュニティ運営, 京都 ## 概要 採用ブランディング・技術広報の文脈で IT コミュニティを協賛する企業が増えています。京都564名・7年148回の運営から、効果・連携メニュー・進め方・失敗パターンを整理しました。 ## 本文 # 企業のスポンサー協賛で IT コミュニティを支援する効果と進め方 **京都564名・7年148回の運営現場から見える、採用ブランディングと技術広報の構造** 採用市場の競争が激しくなるなかで、IT コミュニティへのスポンサー協賛を検討する企業が増えています。求人広告やマス向け露出ではなく、エンジニアが実際に集まる場へ継続的に関わることで、採用接点と技術広報を同時に育てるアプローチです。 本記事では、京都で 564 名・7 年・148 回の運営を続けてきた「みやこでIT」の現場視点から、企業がコミュニティを協賛することで得られる効果、連携メニュー、進め方、そして見落としがちな失敗パターンまでを整理します。 --- ## なぜいま企業が IT コミュニティを支援するのか ### 採用広告のコストと効果が見合わなくなっている エンジニア採用の難易度は年々上がっています。求人媒体への掲載費用やエージェント紹介料は高止まりし、面談まで進む候補者の数も限られます。広告経由の応募は「条件で比較されるだけ」になりがちで、入社後の早期離職にもつながりやすいという課題もあります。 この構造に対して、コミュニティ協賛は候補者と企業が継続的に関わる場を提供します。1 回のイベントで採用が決まるわけではありませんが、複数回の接点を経て「この会社の人と働きたい」と感じてもらうことで、入社後の定着率も含めて採用の質を高めることが可能になります。 ### 技術広報の継続的な発信チャネルが必要 技術広報(DevRel)の重要性が広く認知されてきましたが、自社主催イベントやテックブログだけで継続的に発信を続けることは難しいことが分かっています。社内リソースの制約、参加者集めの負担、企画ネタの枯渇といった課題が積み重なるためです。 地域の IT コミュニティと協賛関係を築くことで、自社単独では届かない層にリーチでき、登壇機会や会場提供を通じて自社エンジニアの社外露出を支援できます。 ### 運営者から見た「企業からの問い合わせ」の傾向 みやこでIT でも近年、企業からの協賛・連携相談が増えています。共通するのは「合同説明会だけでは届かない層に、技術コミュニティを通じた接点をつくりたい」という関心で、短期の応募数より継続的な関係構築を重視する企業ほど、結果的に採用面でも信頼を得やすい傾向があります。 --- ## スポンサー協賛で得られる 5 つの効果 ### 1. 採用接点の質的向上 イベントでは候補者と運営者・参加者が対話する場面が生まれます。書類や面談の前段階で「どんな人が働いているか」「どんな技術文化があるか」を双方向で確認できるため、入社後のミスマッチを大幅に減らすことが可能です。直接「採用です」と打ち出さずとも、誠実な技術交流が結果的に採用接点となり、参加者がスポンサー企業の社員と話すうちに転職を検討するケースも実際に発生しています。 ### 2. 技術広報の継続性 社内主催のイベントを継続することは想像以上に大きな負担になります。既に運営体制と参加者ベースを持つコミュニティに協賛で関わることで、企画・集客・運営の負荷を分担しながら、「年 4 回登壇枠を確保する」「四半期に 1 回ハンズオンを共催する」といった発信のリズムを設計できます。 ### 3. 自社プロダクト・組織のフィードバック 新技術やプロダクトを開発している企業にとって、実装者・利用者目線でフラットなフィードバックを得られる場は貴重です。ハンズオン勉強会や PoC 検証の場として活用することで、社内だけでは出てこない改善点が見つかります。 ### 4. 既存社員の登壇・露出機会 エンジニアにとって社外発表はキャリア形成上も重要ですが、社内に「登壇したい人」がいても機会づくりが追いつかない企業は少なくありません。コミュニティ協賛で登壇枠を継続的に確保することで、社員のモチベーション向上、社外からの認知獲得、リファラル採用の活性化といった副次効果も生まれます。 ### 5. 地域・大学接点の獲得 京都・関西の人材プールに接点を持ちたい企業にとって、地域コミュニティとの関係は重要です。みやこでIT のように大学・自治体・地域企業とのつながりを持つコミュニティを介すれば、産学連携や地域 DX の入口にもなります。 --- ## 協賛できる連携メニュー みやこでIT では、企業の目的に応じて複数の連携メニューを用意しています。それぞれが独立した「商品」というよりは、企業の課題に合わせて組み合わせる前提で設計されています。 ### 1. 会場提供 貴社オフィスや施設をイベント会場として開放いただくメニューです。参加者がオフィスに来訪することで、企業文化や働く環境を自然に体験してもらえます。 ### 2. イベント共催 技術テーマや採用テーマでの勉強会・交流会を共同企画します。企画立案、集客、当日運営までコミュニティ側がサポートするため、社内に運営リソースがなくても開催可能です。 ### 3. もくもく会・勉強会協賛 定期開催のもくもく会・勉強会への協賛です。継続的な接点を低コストで確保することができ、技術広報の基礎チャネルとして活用できます。 ### 4. 採用・紹介イベント 採用色を前面に出した会社紹介セッションや、リファラル候補との接点づくりに特化したイベントです。短期的な採用ニーズに対応します。 ### 5. 交流会協賛 懇親会・交流会の協賛です。フォーマルな勉強会の後段で、参加者同士・企業との関係性を深める場として機能します。 ### 6. ハンズオン教育協賛 貴社プロダクト・技術を使ったハンズオン勉強会を共同開催します。手を動かす体験を通じて、認知と深い理解を促進することが可能です。 ### 7. プロダクト実証・ユーザーテスト 開発中の新技術や新プロダクトについて、コミュニティ参加者を対象に初期ユーザーテストや PoC 検証を行うメニューです。ベータ版の操作評価、API の使い勝手検証、UX レビューなど、実装者・利用者目線の定性データを短期間で集めることができます。 ### 8. その他カスタム連携 上記に当てはまらない目的・テーマについても、企業の課題と参加者の関心が重なる領域であれば柔軟に企画を組み立てます。 メニュー詳細・想定費用感については [スポンサー協賛のご案内](/sponsor) をご覧ください。 --- ## 協賛を始める進め方(5 ステップ) 協賛を検討する企業には、以下のステップで進めることを推奨しています。 ### ステップ ①:目的の明確化 最初に確認すべきは「協賛の目的は何か」です。採用接点の獲得、技術広報の強化、プロダクト認知、地域接点の構築など、目的によって最適なメニュー設計が変わります。社内で目的が複数ある場合は優先順位を決めておくと、後の議論がスムーズです。 ### ステップ ②:コミュニティ運営者へのお問い合わせ 目的が定まったら、コミュニティ運営者に直接相談することをおすすめします。みやこでIT の場合は [お問い合わせフォーム](/sponsor) からの連絡が中心ですが、SNS や知人経由での紹介でも対応しています。 ### ステップ ③:ヒアリング 運営者と 30 分から 1 時間程度のヒアリングを行います。企業側の目的・予算感・スケジュール、コミュニティ側の参加者層・開催実績・運営体制をすり合わせる工程です。この段階で「協賛が成立するか」「どのメニューが適切か」が見えてきます。 ### ステップ ④:企画提案 ヒアリング結果をもとに、運営者から具体的な企画提案を行います。テーマ設定、開催形式、想定参加者、登壇者構成、会場、費用感までを企画書にまとめ、企業側で稟議を回せる形に整えます。 ### ステップ ⑤:開催・継続 初回開催の後は、参加者アンケートや運営者・企業の振り返りを通じて、次回以降の改善点を整理します。1 回で終わらせず、半年・1 年単位で継続することで、採用接点・技術広報の効果が積み上がります。 --- ## 失敗パターンと回避策 協賛は万能ではありません。運営者の立場から見て、企業の協賛がうまくいかなかったケースには共通したパターンがあります。 ### 失敗パターン 1:短期成果や露出量だけで評価する 「1 回のイベントで何名採用できたか」「ロゴ掲出が何回見られたか」といった短期 KPI や広告換算で協賛を評価すると、ほとんどのケースで「コスパが悪い」という結論になります。コミュニティ協賛は人材接点と技術ブランドの蓄積を狙う取り組みであり、四半期や月次の数字、あるいは露出量だけで測るものではありません。露出だけを目的にすると参加者から「広告色が強い」と受け取られ、かえって企業ブランドが毀損するケースもあります。 **回避策**:協賛開始前に「年単位の評価指標」を設計します。例えば「年間で 5 件のリファラル候補に出会う」「半年で 3 件のプロダクトフィードバックを得る」「登壇者経由で技術ブログの被リンクを獲得する」といった、コミュニティ協賛特有の効果を捉える指標を持つことが重要です。露出は手段の一部と位置づけ、参加者にとって学びがある登壇やフラットな対話の場づくりを優先します。 ### 失敗パターン 2:コミュニティ運営側の意向を無視する 「うちの製品をプッシュする時間を 30 分確保してほしい」「参加者リストを共有してほしい」といった一方的な要求が出ると、運営側との関係が悪化します。コミュニティには参加者との信頼関係があり、それを損なうような協賛は受けられないという原則があります。 **回避策**:協賛は「コミュニティの場をお借りする」という姿勢から始めます。運営者と参加者にとって何が価値か、何を避けるべきかを事前にすり合わせ、共同で企画を組み立てる前提を持つことが大切です。 ### 失敗パターン 3:担当者が異動すると関係が切れる 企業側の担当者が変わった瞬間に協賛関係が消えてしまうケースもあります。属人的な運用は積み上げてきた関係構築を一気に振り出しに戻します。 **回避策**:協賛の意義・実績・継続方針を社内文書化し、担当者引き継ぎが起きても関係が継続できる体制をつくります。協賛開始時に経営層や複数部署を巻き込んでおくことも有効です。 --- ## 京都の事例で見るコミュニティ協賛の現場 みやこでIT は京都を拠点に活動しており、会場や連携先には京都ならではの特色があります。 ### 大正大学京都アカデミア 大学のキャンパス施設をイベント会場として活用するケースがあります。学生・研究者と地域 IT 人材が同じ場で交流することで、産学連携の入口や、学生にとってのキャリア接点が自然に生まれます。 ### 寺院・お茶屋・町家などの特殊会場 京都では大光寺などの寺院、お茶屋、町家といった、一般的なオフィス会議室とは異なる会場を活用できます。技術テーマを伝統的な空間で議論する体験は参加者にとって印象的なものとなり、東京の会議室では生まれにくい関係性の質と、企業ブランドの独自性を同時にもたらします。 会場活用の詳細や地域連携の構造については [TEMPLE モデル — 地域コミュニティ戦略](/blog/local-community-strategy) や [TEMPLE-L 外部連携](/blog/temple-l-local) も併せてご覧ください。 --- ## まとめ — 協賛は採用接点の中長期投資 IT コミュニティへのスポンサー協賛は、短期の広告予算ではなく、人材接点と技術広報の基盤づくりに対する**中長期投資**として位置づけることで価値を発揮します。みやこでIT は 7 年・148 回・564 名のネットワークを通じて、企業と技術人材が継続的に関わる場を支えてきました。 採用ブランディング・技術広報の手段として、コミュニティ協賛で継続性と地域接点を補完することは、これからの企業にとって重要な選択肢となります。 運営者プロフィールは [飯田友広 — みやこでIT 主催者](/founder) をご覧ください。 --- > 8 メニューそれぞれの想定費用レンジ、成功事例 3 件、期待効果の数値を **「IT コミュニティ・スポンサーパッケージ完全ガイド」** にまとめています。採用ブランディング・技術広報をご検討の企業の方は、ぜひダウンロードしてご活用ください。 --- **関連リンク** - [スポンサー協賛のご案内 — 8 メニュー詳細](/sponsor) - [飯田友広 プロフィール](/founder) - [TEMPLE モデル — 地域コミュニティ戦略ハブ](/blog/local-community-strategy) - [TEMPLE-L 外部連携の進め方](/blog/temple-l-local) --- # 自治体が IT 人材コミュニティと連携する方法 — 京都の地域実例から - 公開日: 2026-05-07 - 著者: 飯田 友広 - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/municipality-it-community-collaboration - タグ: 自治体, 地域, IT人材, 産学連携, 京都府, 大正大学京都アカデミア, 京都知恵産業創造の森 ## 概要 京都府IT産業振興WG・大正大学京都アカデミア・京都知恵産業創造の森との連携実績から、自治体・地域団体が IT 人材コミュニティと連携する形態・進め方・失敗パターンを整理しました。 ## 本文 # 自治体が IT 人材コミュニティと連携する方法 — 京都の地域実例から 地域 DX や IT 人材育成を担当する行政・地域施策担当者から、「域内の IT 人材をどう可視化するか」「コミュニティとどう継続的に連携するか」というご相談が増えています。本稿では、みやこでIT が京都で 7 年・148 回運営してきた実例をもとに、自治体と IT 人材コミュニティの連携形態・進め方・失敗パターンを整理します。執筆者はコミュニティ運営者かつ京都府IT産業振興WG 参画者の視点で書いています。 --- ## 1. 自治体が IT 人材コミュニティと連携する意義 ### 1-1. 地域 IT 人材の見える化 行政側から「域内にどのような IT 人材がいるのか分からない」という声を聞きます。求人票や事業者リストから読み取れる範囲には限界があり、フリーランス・副業エンジニア・在宅勤務者・移住者などは統計に乗りにくい層です。コミュニティはこれらの層が自然に集まる場であり、運営記録を通じて分野別の活動規模を把握する一次情報源になります。 ### 1-2. 移住・定住施策との接続 域内にコミュニティが存在すること自体が、移住検討者・転職検討者にとっての選択肢になります。地方部では「引っ越したら同業者と接点がなくなる」という不安が移住障壁になりやすく、定期開催のコミュニティはこの不安を直接下げます。連携先として明示することで、移住・定住施策の説得力も増します。 ### 1-3. 地域 DX 推進の人材プール 自治体・地域企業の DX 案件では、外部ベンダーへの一括発注ではなく、域内人材を巻き込んだ伴走型推進が選択肢になります。「誰に声をかけるか」が常に課題ですが、運営者は域内人材の関心・専門領域を継続的に観察しているため、案件適合の打診先を見つける窓口として機能します。 ### 1-4. 大学・企業との接点づくり コミュニティは大学研究室・域内企業・行政の自然な接点になります。共催イベント・登壇・会場貸与といった軽い連携から、産学連携プロジェクト・寄付講座・共同研究へ発展する事例があります。行政が橋渡し役として連携を設計することで、域内の知識循環を加速できます。 --- ## 2. 自治体×コミュニティの 4 つの連携形態 みやこでIT の 7 年 148 回の運営を振り返ると、行政・公的機関との連携は次の 4 形態に整理できます。 ### 形態 ①: 会場提供(公的施設の活用) 最も着手しやすい形態です。図書館・市民交流施設・産業支援施設・大学キャンパスなどの公的会場を開放することで、運営者の会場費負担が下がり、参加者は地域施設を知るきっかけを得ます。施設側も活用実績を持てます。注意点は、施設ルール(飲食可否・終了時刻・予約導線)と運営実態(懇親含む長時間滞在)のズレで、最初の 1 〜 2 回は施設担当者との相互理解の時間として位置づけることが現実的です。 ### 形態 ②: 共催イベント・交流会 共催名義で開催する形態です。地域 IT エンジニア交流会・産学連携セッション・法務勉強会など、単独では集客しにくい専門テーマを共催することで集客と専門性の両立が実現します。共催では「告知ルートの分担」「登壇者の調達」「経費の按分」を最初に明文化することが摩擦を防ぎます。年 3 〜 4 回の定期共催に育てば、地域の年間カレンダーに組み込まれた存在として認識されます。 ### 形態 ③: 産業振興 WG 等への参画 行政が設置するワーキンググループ・有識者会議・施策検討会にコミュニティ運営者が参画する形態です。施策設計の上流工程に現場運営者の一次情報を接続できるため、机上検討では見えない論点を反映させられます。参画者側にとっても施策の方向性を早期に把握でき、4 形態のうち最も「面の連携」になります。 ### 形態 ④: 移住・地域企業誘致との連動 域外からの移住誘致・サテライトオフィス誘致・関係人口施策とコミュニティを連動させる形態です。移住検討者向けの体験参加・誘致企業のキックオフ会・関係人口イベントなどで、コミュニティが域内の受け皿として機能します。この形態は移住後・誘致後の継続関係を設計しないと一過性に終わりやすく、受け入れ側の工数も上がるため、運営支援を含めた合意形成が前提となります。 --- ## 3. 京都での実例 ### 3-1. 京都府IT産業振興ワーキンググループへの参画 みやこでIT 運営者として京都府のIT産業振興ワーキンググループに参画しています。形態 ③(WG 参画)の代表例で、地域 IT 施策の検討プロセスにコミュニティ運営の現場知見を接続する役割です。施策側からは「現役エンジニアが何を求めているか」「どのような場が機能しているか」が見えにくいため、運営者の一次情報が論点整理に寄与します。 ### 3-2. 大正大学京都アカデミア(教育機関連携) 大正大学京都アカデミアと、もくもく会・生成 AI 勉強会・クラフトビールイベントなど複数フォーマットで会場連携・共催を継続しています。形態 ①(会場提供)と形態 ②(共催)が組み合わさった形で、学生と社会人エンジニアの日常的な接点形成に寄与しています。 ### 3-3. 京都知恵産業創造の森(業界団体連携) 京都知恵産業創造の森と「ITエンジニア交流会 in Kyoto」を共催し、KOIN を会場とした交流会を年 3 〜 4 回ペース、通算 8 回実施しました。法務セミナー・産学連携セッションなどテーマ別企画も並行運用しています。形態 ②(共催)が年間プログラムに育った例です。 ### 3-4. お寺・大学などの特殊会場での開催 京都の地域資源を活かした特殊会場での開催も進めています。お寺会場でのもくもく会、大学キャンパスでの夜間勉強会など、歴史的・文化的資源と現代のエンジニアリング活動を接続する設計で、会場自体が告知段階での集客寄与となり、域外からの参加動機にもつながります。 --- ## 4. 連携を始めるための 5 ステップ ### ステップ ①: 目的の明確化 「人材育成」「移住誘致」「域内 DX 推進」「産学連携の入口づくり」など、達成したい目的を最初に整理します。目的が曖昧だとコミュニティ側も適切な企画を提案できず、双方にとって消化不良になります。複数目的を並列に追わず、最初は 1 つに絞ることが推奨されます。 ### ステップ ②: 既存コミュニティへのお問い合わせ 域内で活動しているコミュニティへ、運営者宛に直接お問い合わせを入れることが現実的な最短ルートです。新規立ち上げの選択肢もありますが、安定運用まで 1 〜 3 年は要するため、まずは既存資産との連携を検討することが効率的です。 ### ステップ ③: ヒアリング(運営現場の理解) 連携先候補が見つかったら、施策設計の前にヒアリングを行います。開催頻度・参加層・運営工数・既存協力先・避けたい型などを把握しておくことで、共催企画の設計精度が大きく変わります。机上の企画書ではなく、運営者との対話から企画を立ち上げることが推奨されます。 ### ステップ ④: 共催企画・会場連携の設計 ヒアリング結果をもとに最初の連携企画を設計します。会場提供から始めるか共催イベントから始めるかは目的次第ですが、初回は成功させやすい設計を選ぶことが継続関係の入口として機能します。テーマ設定・登壇者調達・告知分担・当日運営・懇親設計の役割分担を明文化することが摩擦回避につながります。 ### ステップ ⑤: 開催・継続・効果測定 初回開催の後、振り返りの時間を共同で設けることが継続関係の決定要因になります。参加人数・属性・反応・改善点を双方で確認し、次回以降に反映します。効果測定は「参加人数」「アンケート満足度」「事後の連携派生数」といった定量指標と、「運営者・参加者の感触」「地域での認知変化」などの定性指標を併用することが現実的です。 --- ## 5. 失敗パターンと回避策 ### 5-1. 単発イベントで終わる 最も多いパターンです。単年度予算に紐づいた開催で、翌年度に継続予算が確保できず関係が消えるケースが典型例です。回避策は、最初の企画段階で「2 年目以降の継続条件」を双方で確認すること。継続が難しい場合は初回時点で前提を明示することが、運営側の工数設計上も誠実です。 ### 5-2. 運営工数の見積もり不足 共催・会場連携では、行政側の想定以上にコミュニティ側の負担が大きいケースがあります。告知・受付・登壇者調整・当日運営・事後報告を運営者が無償で担う前提だと継続困難です。回避策は、運営委託費・登壇謝金・準備工数の対価を予算に組み込むか、負担の少ない形態(会場提供のみなど)から始めることです。 ### 5-3. 補助金消化が目的化する 補助金枠の消化が先に決まり、消化のために連携先を探すパターンです。コミュニティ側はこのアプローチを比較的早く察知し、結果として「お金は受け取ったが関係が育たない」状態に終わります。回避策はセクション 6 で詳述します。 ### 5-4. IT 人材育成と地域 DX 推進の混在 「IT 人材育成」と「地域 DX 推進」は近接していますが、対象者・成果指標・必要な企画形式が異なります。1 つの企画に詰め込むと両側から中途半端に映ります。回避策は、年間計画の段階で 2 つの目的を別系列の企画に分けることです。 --- ## 6. 補助金・助成金の活用視点 IT 人材育成・地域 DX・起業支援などの補助金・助成金で、コミュニティ連携を活用できる事例が増えています。プログラム名・年度・採択条件は自治体ごとに異なり毎年改定されるため、本稿では特定制度名は挙げません。 実務上重要なのは順序です。**補助金枠から逆算して企画を組むのではなく、「達成したい目的 → 企画の輪郭 → 補助金の組み合わせ」という順序で設計する**ことが、関係性と補助金効果の両立につながります。具体的には、連携候補のコミュニティと協議して企画の輪郭を固めた上で、自治体内の所管窓口に相談する流れが現実的です。補助金担当部署と産業振興部署が分かれている場合は、双方の窓口に並行して情報を入れておくと進行が早まります。 --- ## 7. TEMPLE モデルの L(Local)から見る地域連携 みやこでIT は、コミュニティ運営の戦略フレームワークとして TEMPLE モデルを整理しています。L(Local)は外部連携・地域接続の領域で、本稿の自治体連携はこの領域に該当します。L の戦略観点を一言でいえば、**会場貸与や単発共催にとどまらず、人材プールが循環する関係性を設計する**ことです。詳細と他 5 領域(T・E・M・P・E)との接続は [TEMPLE-L: Local(外部連携・地域接続)の設計](/blog/temple-l-local) で整理しています。 --- ## 8. まとめ 行政と IT 人材コミュニティの連携は、会場提供・共催・WG 参画・移住連動の 4 形態に整理できます。京都の 3 つの連携実績(§3 参照)に共通するのは、「継続前提で設計する」「相互の運営工数を理解する」「目的先行で補助金は後から組み合わせる」という姿勢です。 連携を検討される自治体・地域団体の方は、§4 ステップ ②(既存コミュニティへの直接お問い合わせ)から着手いただくことが現実的です。みやこでIT では京都を中心とした連携実績を体系化した資料を用意しています。 ### 関連記事 - [TEMPLE モデルとは — 地域 IT コミュニティの 6 領域戦略](/blog/local-community-strategy) - [TEMPLE-L: Local(外部連携・地域接続)の設計](/blog/temple-l-local) - [連携先・パートナー一覧](/partners) - [代表プロフィール(京都府WG 参画)](/founder) --- > 大正大学京都アカデミア・京都知恵産業創造の森・京都府IT産業振興WG など、京都の地域・大学・行政との連携実績を **「自治体・地域連携プログラム実績集」** にまとめています。地域 DX・IT 人材育成・補助金活用をご検討の自治体・地域団体の方は、ぜひダウンロードしてご活用ください。 --- # 【ThinkIT寄稿】みやこでIT 7年148回の地方コミュニティ運営論 - 公開日: 2026-04-22 - 著者: 飯田 友広 - URL: https://thinkit.co.jp/article/39138 - タグ: メディア掲載, コミュニティ運営, 寄稿, ThinkIT ## 概要 ThinkIT「イベント・セミナー2026」連載第4回として寄稿しました。7年148回のコミュニティ運営経験から、地方ITコミュニティを継続させるために大切な「集客より定着」「反復による信頼構築」「継続可能な形式」の実践知を解説しています。 ## 本文 ThinkIT「イベント・セミナー2026」連載第4回として寄稿しました。7年148回のコミュニティ運営経験から、地方ITコミュニティを継続させるために大切な「集客より定着」「反復による信頼構築」「継続可能な形式」の実践知を解説しています。 --- # Claude Code と OpenClaw を触って比べた京都ハンズオン勉強会 開催レポート - 公開日: 2026-04-21 - 著者: みやこでIT - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/claude-code-vs-openclaw-handson-kyoto - タグ: Claude Code, OpenClaw, AIコーディングツール, 比較, ハンズオン勉強会, 京都, イベントレポート ## 概要 2026年4月20日、京都・大正大学京都アカデミアで「Claude Code / OpenClaw ハンズオン勉強会」を開催。12人が両ツールを実際にセットアップして触り、CLI中心のClaude Code、オープンソースのOpenClawという違いを体感しながら、使い分けの視点・詰まりポイント・実務への組み込み方を検証したレポート。 ## 本文 > **この記事の要点** > - 2026年4月20日、京都・大正大学京都アカデミアで **Claude Code / OpenClaw ハンズオン勉強会** を開催 > - 参加者 **12名** が、両ツールを実際にセットアップして比較 > - Claude Code は CLI ベースの公式ツール、OpenClaw はオープンソース系の対話型コード生成環境として位置づけが異なる > - 机上比較ではなく **触って比べる** ことで、セットアップ手軽さ・カスタマイズ性・実務での使い分けが見えた > - 京都の AI コーディング実践コミュニティとしての色が、より鮮明になった回 2026年4月20日、京都のIT共創プラットフォーム **"みやこでIT"** は、**「Claude Code / OpenClaw ハンズオン勉強会」** を京都市東山区の **大正大学京都アカデミア** で開催しました。 今回の勉強会は、Anthropic 製の AI コーディングツール **Claude Code** と、オープンソース系の **OpenClaw** を、実際にセットアップして触りながら比較するハンズオン形式。机上の比較ではなく、自分の手を動かして体感することを重視した会です。 当日は **12人が参加**。AIコーディングツールに関心のあるエンジニアが集まり、それぞれのPCで手を動かしながら、セットアップ、操作感、使いどころ、詰まりやすいポイントを確かめていく濃い時間になりました。 ![Claude Code / OpenClaw ハンズオン勉強会 — 大正大学京都アカデミア会場の様子](https://drive.google.com/thumbnail?id=1EqwtDHWm3GQJVvBtYk4IYODA32S-o8lG&sz=w1200) ## Claude Code と OpenClaw を、触って比べる勉強会 今回のイベントでは、Claude Code と OpenClaw の違いを机上で説明するだけではなく、実際にセットアップし、触り、使いながら理解することを重視しました。 connpass 上でも、この勉強会は「Claude Code と OpenClaw を実際に触りながら比較するハンズオン勉強会」として案内しており、目的としては次のような点を置いていました。 - Claude Code と OpenClaw の違いを実感ベースで理解する - どちらか一方の初期セットアップを完了する - 自分の業務や開発フローにどう組み込むかを具体化する - 参加者同士でユースケースや詰まりポイントを共有する この設計が、今回かなりうまく機能しました。理由は明確で、AIツールは「知っている」だけでは何も変わらないからです。実際に動かしてみると、向いている用途、想定より楽にできる部分、逆に引っかかる部分がすぐに見えてきます。 ## Claude Code と OpenClaw の違い — 勉強会で見えた比較軸 勉強会で両ツールを触った参加者の手触りをもとに、**Claude Code と OpenClaw の違い** を主要な観点で整理します。AIコーディングツールを選ぶときの比較軸としても参考になるはずです。 | 比較軸 | Claude Code | OpenClaw | | --- | --- | --- | | 提供元 | Anthropic 公式 | オープンソースプロジェクト | | 主なインターフェース | ターミナル(CLI) | ターミナル(CLI) / 環境に応じて拡張 | | バックエンドモデル | Claude(Anthropic) | 差し替え可能(複数モデル対応) | | セットアップの手軽さ | アカウント連携で開始できる | 環境選定・設定で自由度が高い | | カスタマイズ性 | 公式仕様に沿った利用 | OSS ゆえに自分で拡張できる | | コスト構造 | API 利用料(Anthropic) | 選んだモデル次第で変動 | | 向いている人 | 最新モデルを安定したUXで使いたい | 環境・モデルを自分で選びたい / OSS 文化が好き | この比較軸は「どちらが優れているか」ではなく、**自分の用途にどちらが合うか** を考えるための視点です。勉強会で実際に触った参加者からは、「セットアップは Claude Code のほうが短い」「モデルや環境を差し替えたい場合は OpenClaw が選択肢になる」といった具体的な手触りが共有されました。 ## 参加者が実際に試して分かったこと 今回の勉強会で特によかった点は、参加者が全員同じ操作をなぞるだけで終わらなかったことです。 Claude Code を中心に試した人もいれば、OpenClaw の導入や使い方を重点的に確認した人もいました。まずセットアップの完了を目標にした人、実務に近いタスクを意識して触った人、他のAI開発ツールとの違いを見極めようとした人もいました。 その結果、会の後半では **「自分がやったこと」と「そこで得た発見」** が自然に共有される流れが生まれました。 ![参加者それぞれが手を動かす様子 — Claude Code / OpenClaw を各自の環境で検証](https://drive.google.com/thumbnail?id=1yA-AW-Nu5mqNSn01C7lXpmHgE9bSXpet&sz=w1200) これはかなり重要です。AIコーディングツールの価値は、公式情報を読んだだけでは見えてきません。実際に使った人の視点が複数集まることで、初めて立体的に理解できます。 - どこまでスムーズに進んだか - どこで詰まったか - どんな用途に向いていそうか - 何を前提に使うと強いか こうした情報がその場で共有されたことで、各自の学びが個別で終わらず、場全体の知見になっていきました。 ## ハンズオン形式だから、理解が一段深くなる イベントの進行はオープニング、自己紹介、ハンズオン前半、ハンズオン後半、クロージングという流れで組まれており、最後には感想共有や「明日からどう使うか」を話す構成になっていました。 この流れがよかったのは、参加して終わりにならないからです。 AIコーディングツールは、触った瞬間に何でもできる魔法の道具ではありません。自分の環境でどう立ち上げるか。どういうタスクから試すか。実務に入れるなら、どこに使うか。そこまで考えて初めて、導入の意味が出ます。 今回の勉強会では、その「一歩目」をかなり具体的に踏み出せた参加者が多かったはずです。単なる情報収集で終わらず、実際の活用イメージまで進めたことに価値がありました。 ![ハンズオン中の作業風景 — 京都・大正大学京都アカデミア](https://drive.google.com/thumbnail?id=1tOcF0vJE3wK_BSNG-f0z6HPsKbU0pGZM&sz=w1200) ## どちらを選ぶ? 勉強会で見えた使い分けの視点 勉強会の議論から整理した **Claude Code と OpenClaw の使い分け** の視点は次の通りです。「どちらか一方に決めない」という選択肢も含め、自分の状況に合わせて判断材料にしてください。 - **公式のサポート品質と最新モデルを優先する** → **Claude Code** から入る - **モデルや実行環境を自由に選びたい/OSS 文化で学びたい** → **OpenClaw** から入る - **まだ選び切れない** → 今回の勉強会のように両方を触ってから決める - **チームに導入したい** → コスト・セキュリティ・運用ルールの観点を加えて比較する この判断は「今日の時点でどちらが自分に合うか」という問題です。両ツールとも変化が速いので、半年後にはベストな使い分けが変わる可能性があります。だからこそ、**定期的に触り直せる場(=勉強会)** が役に立ちます。 ## 京都で、実践的にAI開発ツールを学ぶ場として "みやこでIT"は京都を拠点にする IT 共創プラットフォームで、知識を受け取るだけの場ではなく、実際に試し、共有し、学びを前進させる場として運営しています(運営は [Netsujo株式会社](https://netsujo.jp/)、詳細は [/about](/about) / [/founder](/founder) をご参照ください)。今回の勉強会は、その強みが明確に出た回でした。 京都でITやAIに関わる人にとって、こうした実践型の場はまだまだ貴重です。特に Claude Code や OpenClaw のように変化が速く、使い方の幅が広いツールは、一人で試すより、同じ目的を持った人が集まる場で試したほうが圧倒的に早い。自分だけでは気づけない論点や使い方に出会えるからです。 参加者12人それぞれが触り方を持ち寄った今回の会は、人数以上に密度の高い勉強会になりました。これまでの開催履歴は [/archive](/archive) ページで時系列にまとめています。 ## よくある質問(FAQ) ### Q. Claude Code と OpenClaw は何が違いますか? Claude Code は Anthropic が提供する公式のターミナル(CLI)駆動型 AI コーディングツールで、Claude モデルをバックエンドに使います。OpenClaw はオープンソースのプロジェクトで、同系統の対話的コード生成体験を任意のモデル・任意の環境に接続できる点が特徴です。勉強会では、**セットアップの手軽さでは Claude Code が優位**、**カスタマイズ性・コスト構造の自由度では OpenClaw が優位** という手触りが共有されました。 ### Q. どちらから学ぶべきですか? AI コーディングをまず体験したい、または公式のサポート品質を重視するなら、**Claude Code から** 始めると入りやすいです。モデルや環境を自分で選びたい、OSS 文化に親しみがあり自分で手を入れたい、という場合は **OpenClaw から**。「1つに決める前に両方触って比べる」という今回のやり方そのものも有効です。 ### Q. 京都で AI コーディングツールを学べる勉強会は他にもありますか? "みやこでIT" は京都を拠点に、AI・Web3・Web 開発などの実践的な勉強会・もくもく会を毎月1〜2回開催しています。Claude Code や OpenClaw を含む AI コーディングツールのハンズオンも、今後も継続的に企画予定です。最新の開催情報は [公式 connpass](https://mit.connpass.com/) で告知しています。 ### Q. 初心者でも参加できますか? 参加できます。今回のハンズオンも、AI コーディングツールを初めて触る方から、実務でこれから導入したい方、他の AI 開発ツールとの比較をしたい方まで、12 人が各自のペースで進めました。ハンズオン形式なので、つまずいたポイントをその場で周囲と共有できます。初めて参加される方は [/first-time](/first-time) もあわせてご覧ください。 ### Q. 次回の開催はいつですか? 次回以降の勉強会・もくもく会は、みやこでIT の [connpass ページ](https://mit.connpass.com/) で随時公開しています。Claude Code / OpenClaw の続編や、他の AI 開発ツールを扱う回もあわせて企画中です。 ## まとめ|Claude Code と OpenClaw を実践で比較できた濃い時間 今回の **「Claude Code / OpenClaw ハンズオン勉強会」** は、12人の参加者が実際に手を動かしながら、AIコーディングツールの違いや使いどころを確かめ、さらに各自の発見を共有することで、理解を深める時間になりました。 AI開発ツールの価値は、眺めているだけでは分かりません。触ること。比べること。詰まること。共有すること。このプロセスを通じて初めて、自分の仕事や開発にどう生かせるかが見えてきます。 "みやこでIT"では、今後も京都でIT・AI・開発に関わる人たちが、実践ベースで学べる機会をつくっていきます。関心のある方は、ぜひ次回の開催もチェックしてみてください。 ![Claude Code / OpenClaw ハンズオン勉強会 — 参加者の集合](https://drive.google.com/thumbnail?id=1L4Bpfjm1l1bAZ_Nj0-fF_KMzDnHlM4Sx&sz=w1200) --- ## 関連リンク - **"みやこでIT" 公式サイト**: [https://www.miyakodeit.com/](https://www.miyakodeit.com/) - **"みやこでIT" connpass ページ(次回開催はこちら)**: [https://mit.connpass.com/](https://mit.connpass.com/) - **運営会社 Netsujo株式会社**: [https://netsujo.jp/](https://netsujo.jp/) - **関連記事**: [生成AI時代に、WordPressを学ぶべき3つの理由](/blog/wordpress-ai-era) / [みやこもくもく会#56 with Digital Nomad Kyoto 開催レポート](/blog/mokumoku-56-digital-nomad-kyoto) - **代表プロフィール**: [飯田友広 / Netsujo株式会社](/founder) --- # 京都ITエンジニアの年収完全ガイド|経験別・職種別・企業別の給与水準(2026年版) - 公開日: 2026-04-21 - 著者: みやこでIT - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/kyoto-engineer-salary - タグ: 京都, ITエンジニア, 京都ITエンジニア, 年収, 給与, 転職, キャリア ## 概要 京都で働くITエンジニアの年収を、経験年数別・職種別・企業タイプ別に整理。東京との比較、フルリモートでの年収維持戦略、年収を上げる5つの方法まで。京都を拠点に7年148回以上のITエンジニアコミュニティを運営してきた視点からまとめた年収の実態ガイド。 ## 本文 > **この記事の要点** > - 京都ITエンジニアの年収レンジ: 中位 **400万〜700万円** / シニア 750万〜1,000万円 / ハイレイヤー 1,000万円超 > - 東京との差は額面で 1〜2 割。家賃・物価で **可処分所得差はほぼ埋まる** > - 「東京企業フルリモート × 京都在住」が年収最適化の選択肢として広がっている > - 年収が上がる職種: **AI / ML / セキュリティ / Web3 / 外資系 / 老舗大手の技術管理職** > - 本記事は 7年・564名超・148回以上の開催実績を持つ **"みやこでIT"** が整理 **京都 ITエンジニア の年収** は、東京と比べて本当に低いのか。京都に移住したら生活はどうなるのか。京都で働き続けて年収を上げていくにはどうすればいいのか。 この記事では、**京都ITエンジニアの年収の実態** を、経験年数別・職種別・企業タイプ別・東京比較の4軸で整理します。京都を拠点に 2019 年から ITエンジニアコミュニティ ["みやこでIT"](/about) を運営してきた視点から、現場で交わされるリアルな年収の話を1ページにまとめた、2026年版の完全ガイドです。 なお、**京都ITエンジニア** 全般の情報(企業・転職・コミュニティ・作業環境)は [京都のITエンジニア完全ガイド](/blog/kyoto-engineer-guide) に、転職戦略の詳細は [京都ITエンジニア転職完全ガイド](/blog/kyoto-engineer-job-change) にまとめています。 --- ## 京都ITエンジニアの年収相場 **京都のITエンジニア** の年収は、全体として見ると以下のレンジに収まります。 | レベル | 年収レンジ | 中央値 | | --- | --- | --- | | 新卒〜3年目(ジュニア) | 350万〜500万円 | 約 420 万円 | | ミドル(3〜7年) | 500万〜750万円 | 約 600 万円 | | シニア(7年〜) | 750万〜1,000万円 | 約 850 万円 | | ハイレイヤー | 1,000万円〜 | 領域・個人で大きく変動 | 求人サイト・転職エージェントのデータ、そしてみやこでITのコミュニティで交わされる年収の話を重ね合わせた肌感ベースの水準です。外資・老舗大手の上級職を除けば、ほとんどの京都ITエンジニアはこのレンジのどこかに位置します。 --- ## 経験年数別の年収水準 ### 新卒〜3年目(ジュニア): 350万〜500万円 京都のIT企業の新卒初任給はおおむね 月額 22〜28 万円、年収ベースで 300〜400万円スタートが多いです。3 年目で 400〜500万円 が一般的な伸び幅。老舗大手・ネット系の人気企業は初年度から 400万円超の提示もあります。 ### ミドル(3〜7年): 500万〜750万円 技術的な自走ができるようになるタイミングで年収 500 万円の壁を越えます。テックリード候補・スクラムマスターなどロール拡張で 600〜700 万円到達。外資・スタートアップでは 5〜7 年目で 800 万円台が出ることもあります。 ### シニア(7年〜): 750万〜1,000万円 マネジメント or スペシャリスト化の分岐点。マネジメント層は 800〜1,000 万円、スペシャリスト(AI / セキュリティ / Web3 等)は領域次第で 900〜1,200 万円。老舗大手の副部長・部長級では 1,000 万円超の求人が複数あります。 ### ハイレイヤー: 1,000万円〜 外資系の京都拠点・リモート求人、老舗大手の上級管理職、特殊スキル(AI / ML / セキュリティ / Web3 の専門家)、CTO / VPoE クラス。京都発スタートアップの創業・共同創業者も含まれます。 --- ## 職種別の年収 京都における職種別の年収はおおむね以下の傾向です。 - **AI / ML エンジニア**: 600〜1,200万円。大学・研究機関との近さが効く領域 - **セキュリティエンジニア**: 700〜1,200万円。専門人材が少なく需給で上振れ - **Web3 / ブロックチェーンエンジニア**: 700〜1,500万円。スタートアップ多し、ストックオプション込みで変動大 - **バックエンド(Web)**: 500〜900万円 - **フロントエンド(Web)**: 500〜900万円 - **フルスタックエンジニア**: 550〜950万円 - **モバイルエンジニア**: 500〜900万円 - **SRE / インフラ**: 600〜1,100万円 - **組込み / 制御**: 500〜900万円。京都はハード系企業が多く需要が安定 - **SIer / 受託**: 400〜800万円。プロジェクト規模・役割で変動 - **QA / テスト**: 400〜750万円 - **データエンジニア**: 600〜1,000万円 - **PM / プロダクトマネージャー**: 700〜1,200万円 いずれも経験・企業規模・雇用形態で大きく振れる点はご留意ください。 --- ## 企業タイプ別の年収水準 京都のIT企業は4カテゴリに大別できます(詳細は [京都のIT企業まとめ](/blog/kyoto-it-companies) 参照)。 - **老舗テック(任天堂・京セラ・SCREEN・オムロン・村田製作所・ニデック)**: 新卒 420〜500万 / シニア 800〜1,200万 / 上級職 1,000〜1,800万円 - **ネット系(はてな 等)**: 新卒 400〜500万 / シニア 700〜1,000万 - **受託・SIer**: 新卒 320〜420万 / シニア 550〜800万 - **スタートアップ・ベンチャー**: 新卒 380〜550万 / シニア 600〜1,200万(ストックオプション込み) 老舗テックは年次ベースの安定性が高く、スタートアップは振れ幅が大きい代わりに上振れの可能性があります。 --- ## 東京との年収比較 「京都は年収が低い」は本当か。データ的には、**額面で1〜2 割(50〜100万円)低め** が実態です。 | 比較軸 | 東京 | 京都 | | --- | --- | --- | | ミドルエンジニア年収中央値 | 約 700万円 | 約 600万円 | | 家賃(1LDK中心部) | 18〜28 万円 | 10〜15 万円 | | 物価(食費など) | 100 を基準 | 約 85〜90 | | 可処分所得(概算) | 約 430万円 | 約 420万円 | 額面は低くても、**家賃・物価の差で可処分所得はほぼ同等** になります。通勤ストレスの軽減、自然・文化環境の豊かさ、食事の満足度を考慮すると、生活の質は京都のほうが高いと感じる人も多いです。 --- ## 年収を上げる5つの戦略(京都版) ### 1. 東京企業のフルリモート求人を取る 近年最も有効な戦略。年収 800〜1,200 万円帯の求人をフルリモートで取って京都に住むと、**東京水準の年収 × 京都水準の生活コスト** が成立します。Go / TypeScript / Rust / AI エンジニア / SRE / セキュリティ領域で特に求人豊富。 ### 2. スペシャリスト化(AI / セキュリティ / Web3) 専門領域のエキスパートになれば、京都拠点でも年収 1,000 万円超が現実的です。京都は大学・研究機関が近く、産学連携で最先端に触れやすい環境([京都の産学連携にITエンジニアコミュニティが必要な理由](/blog/academia-it-community))。 ### 3. 老舗テック・大手への転職 任天堂・京セラ・オムロン・SCREENホールディングス・村田製作所・ニデックなどの上級職は年収 1,000 万円超が視野に入ります。競争率は高いが、年収 × 安定性の両立を狙うなら選択肢。 ### 4. 複業・副業でベースを底上げ 京都は生活コストが低く、本業の年収に副業収入を加算しやすい環境。月 10〜30 万円の副業を安定させると、実質年収が 100〜400 万円上振れします。 ### 5. 独立・法人化 京都はオフィスコスト・登記コストが東京より低く、独立のハードルが低い都市。コミュニティ経由の案件で食いつなぎながら、自社サービスに集中できる環境を作りやすいです。 --- ## フルリモート求人で年収を維持する方法 東京の高年収求人をフルリモートで取るための実践ポイントを整理します。 - **英語対応可**: 外資・海外スタートアップの京都在住リモート求人は英語ができると年収が一段上がります - **最新スタック**: Go / Rust / TypeScript / Next.js / AI 実装系のモダンスタック経験がある - **OSS コントリビューション**: GitHub 実績があると書類通過率が上がる - **コミュニティでの登壇実績**: LT・勉強会での発表経験が自己 PR になる(みやこでITの [/events](/events) などで登壇可能) - **職務経歴書は英語版も用意**: 外資の書類選考で有利 --- ## 年収を上げるコミュニティ活用法 直接年収が上がるわけではありませんが、コミュニティで以下の4つの効果が積み上がります。 1. **リファラル採用経由の好条件転職** — 採用エージェント経由より 100〜200 万円高い offer が出やすい 2. **社内異動・昇進の材料になる人脈と知名度** — 外部活動は評価される企業も多い 3. **副業・独立案件の紹介** — 信頼関係ベースで継続的な案件が入る 4. **外資・スタートアップの先進情報** — 年収の相場感・求人情報が自然に入ってくる 京都のITエンジニアコミュニティ **"みやこでIT"** は、もくもく会・交流会・ハンズオン勉強会を毎月1〜2回 [/events](/events) で開催しています。初めての方は [/first-time](/first-time) からどうぞ。 --- ## よくある質問(FAQ) ### Q. 京都のITエンジニアの平均年収は? 職種・経験で幅がありますが、中央値は **500〜650万円** のレンジです。新卒〜3年目 350〜500万円、シニア 750〜1,000万円、ハイレイヤー 1,000万円超。 ### Q. 京都で年収1,000万円を超えるには? 老舗大手の上級職、外資リモート、AI / Web3 等のスペシャリスト、東京企業フルリモートの4ルートが現実的です。 ### Q. 京都の年収は東京と比べてどのくらい違う? 額面で 1〜2 割(50〜100万円)低め。ただし家賃・物価差で可処分所得はほぼ同等です。 ### Q. 京都のITエンジニアで年収が伸びる職種は? AI / ML、セキュリティ、Web3、外資系テックリード、老舗大手の技術管理職、組込み・制御系が高水準です。 ### Q. 京都で副業は認められる? 企業によりますが、スタートアップ・新興テックは副業 OK が増えています。本業 + 副業の組み合わせが年収底上げに有効。 ### Q. コミュニティ参加は年収に影響する? 直接は上がりませんが、リファラル採用・副業紹介・外資情報で長期的な年収アップに効きます。 --- ## まとめ|京都ITエンジニアの年収は「可処分所得 × ライフスタイル」で見る **京都ITエンジニアの年収** は、額面だけを東京と比較すると見落としが発生します。家賃・物価・通勤ストレス・文化環境をすべて加味した「**可処分所得 × ライフスタイル**」で評価することが、京都で働く価値を見極める鍵です。 さらに、フルリモート求人の拡大によって「東京水準の年収 × 京都の生活コスト」が現実解になりつつあります。**"みやこでIT"** では、京都ITエンジニアの年収・キャリア・転職に関する情報が自然に交わされる場として [/events](/events) を毎月開催しています。 --- ## 関連リンク - **京都のITエンジニア完全ガイド(総合ハブ)**: [/blog/kyoto-engineer-guide](/blog/kyoto-engineer-guide) - **京都ITエンジニア転職完全ガイド**: [/blog/kyoto-engineer-job-change](/blog/kyoto-engineer-job-change) - **京都のIT企業まとめ**: [/blog/kyoto-it-companies](/blog/kyoto-it-companies) - **地方ITエンジニアの生存戦略**: [/blog/regional-engineer-career](/blog/regional-engineer-career) - **京都のITエンジニアが使える作業スポット**: [/blog/kyoto-work-spots](/blog/kyoto-work-spots) - **ITエンジニアコミュニティおすすめ15選**: [/blog/it-community-guide](/blog/it-community-guide) - **みやこでIT公式**: [/](/) / **イベント**: [/events](/events) / **初めての方へ**: [/first-time](/first-time) --- # 京都ITエンジニアの転職完全ガイド|求人・エージェント・面接・移住戦略(2026年版) - 公開日: 2026-04-21 - 著者: みやこでIT - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/kyoto-engineer-job-change - タグ: 京都, ITエンジニア, 京都ITエンジニア, 転職, 求人, キャリア, 移住 ## 概要 京都で転職するITエンジニア向けの完全ガイド。京都の転職市場の特徴、経験別の転職戦略、主要転職エージェント、求人が集まるタイミング、面接で確認すべきポイント、京都移住と転職を同時に進める動き方まで。7年148回のコミュニティ運営視点から整理。 ## 本文 > **この記事の要点** > - 京都のITエンジニア転職市場は **東京ほどの数はないが、尖った求人が継続的に出る** > - 年収維持の最適解: **東京企業フルリモート × 京都在住** > - 転職ルート: 老舗大手 / ネット系 / スタートアップ / 受託 / 東京フルリモート の 5択 > - 面接で確認すべき 5 ポイント: 出社頻度 / 会議体 / リモート制度 / 副業許容度 / 京都拠点の将来性 > - エージェント + コミュニティ **二本立て** がもっとも効率的 > - 本記事は 7年・564名超・148回以上の開催実績を持つ **"みやこでIT"** が整理 **京都 ITエンジニア 転職** で検索する人がまず知りたいのは、「そもそも京都でITエンジニアの転職は成立するのか」「年収は下がらないか」「どこで求人を見つけるのか」「移住と転職を同時に進められるか」の4点です。 この記事では、**京都ITエンジニアの転職** を考えるすべての人に向けて、京都の転職市場の特徴・戦略・エージェント・面接・移住と転職の同時進行まで、2026年時点で押さえるべき情報を1ページに整理します。京都を拠点に 2019 年から ITエンジニアコミュニティ ["みやこでIT"](/about) を運営し、現場で交わされるリアルな転職事例を集約してきた視点からまとめた転職完全ガイドです。 京都ITエンジニアの総合情報は [京都のITエンジニア完全ガイド](/blog/kyoto-engineer-guide)、年収水準の詳細は [京都ITエンジニア年収完全ガイド](/blog/kyoto-engineer-salary) を参照ください。 --- ## 京都のITエンジニア転職市場の特徴 **京都のITエンジニア転職市場** の特徴は、大きく4点です。 ### 1. 東京ほどの数はないが、質は高い 京都本社・拠点のIT企業は東京の 1/5〜1/10 程度の数ですが、任天堂・京セラ・はてな・オムロンなど **世界的テクノロジー企業** が集積しており、良質な求人が継続的に出ます(詳細: [京都のIT企業まとめ](/blog/kyoto-it-companies))。 ### 2. スタートアップ求人が増加 AI・Web3・観光テック・気候テック・教育テックなど、京都発スタートアップの求人は増加傾向。大学・研究機関との近さがシーズ創出に効いています。 ### 3. フルリモート求人の拡大 2020 年以降、東京企業が全国でフルリモート採用を拡大。京都在住のまま東京水準の年収で働く選択肢が現実的になりました。 ### 4. 受託・SIer の安定需要 京都の中堅中小企業・自治体のDX需要は根強く、受託開発・SIer の求人は常に一定数あります。年収は尖らないが安定志向の人には選択肢。 --- ## 京都で転職するタイプ別戦略 ### 新卒〜3年目(ジュニア) **狙い目**: 大手(はてな・任天堂・京セラ)・中堅受託・スタートアップ。 **ポイント**: ポートフォリオよりも素直な学習意欲。京都の企業は文化的に「続けてくれる人」を重視する傾向があります。 ### ミドル(3〜7年) **狙い目**: 事業会社へのキャリアチェンジ、スタートアップでの役割拡張、外資系のリモート求人。 **ポイント**: 即戦力として評価される分、年収と役割の両立を狙えるフェーズ。GitHub 実績や OSS コントリビューションが強力な武器になります。 ### シニア(7年〜) **狙い目**: テックリード / EM / プロダクトマネージャー、外資系管理職、スタートアップの技術責任者(CTO / VPoE 候補)。 **ポイント**: リファラル採用の比率が急上昇。コミュニティ内での信用がそのまま転職機会に直結します。みやこでITの [/events](/events) で登壇・貢献を重ねておくと、自然と良質な機会が流れてきます。 ### ハイレイヤー **狙い目**: 外資 VP / CTO、創業・共同創業、老舗大手の上級職、専門領域(AI / セキュリティ / Web3)のプリンシパル。 **ポイント**: 公募求人には載らないポジションが多いため、**エージェント指名・ヘッドハンター・ネットワーク経由** が主流になります。 --- ## 主要転職エージェント・求人サイト(京都対応) 京都のITエンジニア転職で使える主要チャネルを整理します。 ### 総合エージェント - **レバテックキャリア**: IT特化で京都求人あり、年収相談に強い - **Geekly**: IT・Web系に強い、ベンチャー求人豊富 - **マイナビIT AGENT**: 大手・中堅の求人をバランスよくカバー - **type転職エージェント**: 首都圏中心だがWeb・エンジニア求人が豊富。京都拠点のリモート求人探索にも有用 - **ビズリーチ**: ハイクラス向け、スカウト型 ### 求人サイト - **Green**: IT・Web専門、ベンチャー求人豊富 - **Findy**: GitHub 連携型、エンジニアの市場価値を可視化 - **Wantedly**: スタートアップ・新興企業中心 - **forkwell Jobs**: エンジニアスキル可視化型 - **LAPRAS**: GitHub / Twitter / Qiita からスカウト ### 京都特化 - **京都ジョブパーク**(https://www.pref.kyoto.jp/jobpark/): 京都府公式のキャリア支援施設(京都市南区・京都テルサ西館3階)。対面相談・WEBカウンセリングあり。ハローワーク連携のワンストップ拠点 - **ジョブこねっと**(https://webjobpark.kyoto.jp/): 京都ジョブパークが提供する求人検索サービス ### コミュニティ経由 - **みやこでIT**(もくもく会・交流会・勉強会でのリファラル紹介) - **Kyoto.js / 関西Ruby会議 / 関西Python勉強会(Python Kansai)** など技術特化コミュニティ **推奨**: エージェント 2〜3 社 × 求人サイト 2〜3 つ × コミュニティ参加 の3軸で動くと機会損失が最小化できます。 --- ## 京都の求人が集まるタイミング 年間を通じて、京都のITエンジニア求人は以下の時期に増加する傾向があります。 - **1〜3月**: 新年度に向けた採用強化期。最多求人 - **4〜5月**: 欠員補充 + 追加採用 - **7〜9月**: 下期採用の開始 - **10〜11月**: 年末前の駆け込み採用 - **12月**: やや減少、狙い目が少ない 転職活動のスタートを **11〜12 月** に切ると、1〜3 月の最多求人期に内定を取れるタイミングになるため、**4 月入社** を視野に入れたスケジュールが組みやすいです。 --- ## 転職面接で確認すべき 5つのポイント 京都で転職する際、年収・ロール以外に **「京都で続けられる環境か」** を確認することが重要です。 ### 1. 出社頻度・東京出張の有無 京都拠点でも週 1 出社 / 月 1 東京出張 / フルリモートなど実態はさまざま。長期的な生活設計に直結します。 ### 2. 会議体の時間帯 東京本社型の企業では会議が 10 時〜17 時に集中し、京都時間のリズムと合わないことも。朝会の有無・会議の濃度を事前に確認。 ### 3. リモート制度の柔軟性 制度はあっても実質出社が求められる会社も。入社後の想定を事前にすり合わせ。 ### 4. コミュニティ活動・副業の許容度 コミュニティ登壇・副業の可否は、京都でキャリアを広げる上で重要。許容度が高い企業を選ぶと長期的に伸びやすいです。 ### 5. 京都拠点の将来性・縮小リスク 過去に京都拠点縮小・移転をした企業もあります。拠点の人員計画・中期戦略での位置づけを確認しておくと安心です。 --- ## 京都移住 + 転職を同時に進める動き方 東京・大阪・他地域から京都移住を伴う転職の進め方は、以下の 4 ステップがおすすめです。 ### ステップ 1: 転職先を先に内定確定 移住先を決める前に、転職先を確定させます。リモート可の現職を保ったまま京都の求人を探し、内定を取ってから引越しを進めるとリスクが最小化されます。 ### ステップ 2: 住居探し 引越しの繁忙期は **2〜3 月 / 9〜10 月**。この時期を避けると物件選びに余裕ができます。エリアは [京都のITエンジニア完全ガイドの生活圏セクション](/blog/kyoto-engineer-guide) を参照ください。 ### ステップ 3: 退職・引越し・入社のスケジュール調整 一般的に 2〜3 ヶ月の前倒し計画が安全。退職交渉で揉めるケースもあるため、バッファを持たせた設計が重要です。 ### ステップ 4: 京都のコミュニティに事前参加 内定〜入社の間に、みやこでITなど京都のITエンジニアコミュニティに参加しておくと、入社後の立ち上がりが圧倒的に早くなります。オンラインでも [/events](/events) から情報が取れます。 --- ## 未経験から京都でITエンジニアへ転職する **京都 ITエンジニア 未経験** の転職も可能です。求人数は東京より限定的ですが、以下の 3 ルートが現実的。 1. **プログラミングスクール → 受託開発会社**: 中堅中小のSIer が育成前提で採用するパターン 2. **事業会社の情報システム部 → エンジニア職**: 社内転換で実務経験を積む 3. **関連職(QA / テスター / CS Ops)から横滑り**: ITスキルを積みながら段階的にエンジニアへ いずれのルートも、みやこでITの [/events](/events) で現役エンジニアと対話しながら準備すると成功率が上がります。詳しくは [新卒ITエンジニアがコミュニティに参加すべき理由](/blog/new-graduate-engineer-community) も参考になります。 --- ## よくある質問(FAQ) ### Q. 京都のITエンジニアの転職市場は活発? 東京ほどの数はありませんが、**尖った求人が継続的に出ます**。近年はフルリモート求人の拡大で選択肢が広がっています。 ### Q. 京都のITエンジニアの求人はどこで? エージェント(レバテック / Geekly / type / ビズリーチ)× 求人サイト(Green / Findy / Wantedly)× コミュニティ(みやこでIT)の3軸が効率的。 ### Q. 面接で何を確認すべき? 出社頻度 / 会議体 / リモート制度 / 副業許容度 / 京都拠点の将来性 の 5 点。 ### Q. 京都移住と転職は同時に進められる? できます。転職先を先に確定 → 住居探し → スケジュール調整 → コミュニティ事前参加 の順が安全。 ### Q. 未経験から転職できる? 可能。スクール → 受託、社内転換、関連職横滑りの 3 ルートが現実的。 ### Q. 転職活動の期間は? 一般的には 2〜4 ヶ月。現地面接がある場合は 1 ヶ月バッファを見込んでおくと安心。 --- ## まとめ|京都ITエンジニア転職は「質 × 継続性」で選ぶ **京都ITエンジニアの転職** は、東京のような物量戦ではありません。尖った企業、フルリモート求人、スタートアップ、コミュニティの 4 層をバランスよく見ることで、**質の高い転職** が実現できます。 「京都に移住しながらキャリアを伸ばしたい」「年収を下げずに生活の質を上げたい」「地域のIT共創に関わりたい」 — どの動機であっても、まずは **"みやこでIT"** の [/events](/events) に一度参加してみてください。転職前後の生の情報が交わされる場として機能しています。 --- ## 関連リンク - **京都のITエンジニア完全ガイド(総合ハブ)**: [/blog/kyoto-engineer-guide](/blog/kyoto-engineer-guide) - **京都ITエンジニア年収完全ガイド**: [/blog/kyoto-engineer-salary](/blog/kyoto-engineer-salary) - **京都のIT企業まとめ**: [/blog/kyoto-it-companies](/blog/kyoto-it-companies) - **地方ITエンジニアの生存戦略**: [/blog/regional-engineer-career](/blog/regional-engineer-career) - **京都のITエンジニアが使える作業スポット**: [/blog/kyoto-work-spots](/blog/kyoto-work-spots) - **ITエンジニアコミュニティおすすめ15選**: [/blog/it-community-guide](/blog/it-community-guide) - **ITエンジニアがコミュニティで人脈を作る7つの方法**: [/blog/community-networking](/blog/community-networking) - **みやこでIT公式**: [/](/) / **イベント**: [/events](/events) / **初めての方へ**: [/first-time](/first-time) --- # みやこもくもく会#56 with Digital Nomad Kyoto 開催レポート - 公開日: 2026-04-19 - 著者: 飯田 友広 - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/mokumoku-56-digital-nomad-kyoto - タグ: もくもく会, イベントレポート, 佛現寺, Digital Nomad Kyoto ## 概要 2026年4月18日、京都・佛現寺で開催した「みやこもくもく会#56 with Digital Nomad Kyoto」のレポート。ヨガ体験と量子力学セッションの特別プログラム、転職ドラフトのクラフトビール提供など、集中と交流が自然に混ざり合う1日を振り返ります。 ## 本文 2026年4月18日(土)、京都のITエンジニアコミュニティ"みやこでIT"は **「みやこもくもく会#56 with Digital Nomad Kyoto @佛現寺」** を開催しました。会場は、京都・六角油小路にある歴史あるお寺「佛現寺」。**Digital Nomad Kyotoとの共同開催** として、通常のもくもく会に加えて、**ヨガ体験** と **量子力学セッション** の特別プログラムも実施しました。 当日は大盛況のうちに会を終えることができ、初参加の方にも多くご参加いただきました。作業に集中する時間と、自然に交流が生まれる時間の両方があり、私たちにとっても非常に手応えのある開催になりました。 ## 佛現寺という場だから生まれる、集中と交流 いつもお世話になっている佛現寺は、京都・六角油小路にある浄土真宗西本願寺派の歴史あるお寺です。静けさのある本堂で机を囲み、それぞれがPCや本を持ち寄って作業する。この環境そのものが、普段のコワーキングスペースや会議室とは違う空気をつくってくれます。 私たちが佛現寺での開催を続けているのは、落ち着いて作業できるだけでなく、参加者同士の距離が自然に縮まるからです。黙々と作業しながらも、休憩中やちょっとしたきっかけで会話が生まれる。そのバランスが、この会場ではとても良く機能します。 ## 初参加の方が多く、場に良い広がりが生まれた 今回特に良かったのは、初参加の方が多かったことです。常連の参加者だけでまとまるのではなく、新しく来てくださった方も自然に場に溶け込み、それぞれのペースで過ごしていただけました。 コミュニティは、内輪化すると広がりを失ってしまいます。反対に、新規参加者ばかりだと継続性が弱くなる。その両方を避けながら、初参加でも入りやすく、継続参加者も居心地が良い状態をつくることが重要だととらえています。今回は、その形にかなり近づけたと感じているところです。 "みやこでIT"には、Webエンジニア、スマホアプリエンジニア、UXエンジニア、Web3・ブロックチェーン領域の実務者、AIエンジニア、インフラ、セキュリティ、PM、DX推進、デザイナーなど、幅広い領域の方が集まります。今回も、多様な背景を持つ参加者が同じ空間で時間を過ごしたことで、場に厚みが生まれました。 ## ヨガと量子力学の特別プログラムを実施 今回はいつものもくもく会に加えて、特別プログラムとして **ヨガ体験** と **量子力学セッション** を実施しました。イベントの開始時間も、これらのプログラムをより楽しんでいただけるよう調整し、当日12:30から約30分のスペシャルプログラムとして組み込みました。 ![ヨガセッションの様子](https://drive.google.com/thumbnail?id=1khQDPM7Q1Yxk7wbKZAVyoUSPbTYoKHPB&sz=w1200) ヨガのセッションでは、作業で固まりがちな身体と意識を整える時間を持つことができました。もくもく会は集中力が高まる一方で、身体はどうしても固まりやすい。そこでヨガが入ることで、会全体にちょうど良い緩急が生まれました。 ![量子力学セッションの様子](https://drive.google.com/thumbnail?id=1Tdd_8K7kFB_wSdD7XyAj__-UG3llpWCI&sz=w1200) 量子力学のセッションでは、普段の仕事や学習とは少し違う角度から知的刺激を得る機会になりました。「量子力学とはどんなものなのか?」「神はサイコロを振るのか?」—— 参加者の皆さんも興味深く耳を傾けてくださり、「作業をする場」だけで終わらない広がりを持てたことは、今回の会の大きな価値だったと考えています。 ## Digital Nomad Kyotoとの共同開催で、新しい接点が生まれた 今回も **Digital Nomad Kyotoとの共同開催** という形を取ったことで、普段の"みやこでIT"単独開催とはまた違う出会いや会話が生まれました。 コミュニティ運営で重要なのは、同じメンバーで安定運営することだけではありません。異なる文脈を持つコミュニティと交わることで、新しい参加者層や新しい関係性が生まれます。今回の開催でも、その効果をしっかり感じました。 京都にはさまざまなコミュニティがありますが、IT、デザイン、働き方、国際性といったテーマが交差すると、場は一段面白くなります。今回の共同開催は、その可能性を改めて実感できる機会でもありました。 ## 京都で、技術と人がつながる場をこれからも育てていく "みやこでIT"は、京都を拠点に活動するITコミュニティとして、もくもく会や勉強会、交流イベントを継続して開催しています。私たちが目指しているのは、作業し、話し、刺激を受け、また来たくなる、そんな場を京都で積み重ねていくことです。 今回のもくもく会でも、その方向性に対する確かな手応えがありました。参加して終わりではなく、「また来たい」「誰かを誘いたい」と思える場をつくり続けることが、コミュニティの価値を育てることにつながると考えています。 ## ご参加ありがとうございました ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。初めて参加してくださった方も、いつも来てくださる方も、この場を一緒につくっていただき感謝しています。 また、特別プログラムをご担当いただいた大野木由香さん、大野木哲也さん、会場の佛現寺さん、そして共同開催いただいたDigital Nomad Kyotoさんにも感謝申し上げます。 "みやこでIT"は、これからも京都でITコミュニティイベント、もくもく会、勉強会、交流会を続けていきます。京都で新しいつながりや学びの場を探している方は、ぜひ今後のイベントにもご参加ください。 ## 今回のスポンサー 転職ドラフトさんから、クラフトビールを頂戴しました。 ![転職ドラフトさん × 佛現寺](https://drive.google.com/thumbnail?id=1uyrfmS9GTivtZwrD5oBdG_ovEJP06Fq9&sz=w1200) ![転職ドラフトさん提供のクラフトビール](https://drive.google.com/thumbnail?id=1b2VsYtJga9snZPR0xH3Ie9IcliMwJQkD&sz=w1200) ありがとうございました! --- # 生成AI時代に、WordPressを学ぶべき3つの理由 - 公開日: 2026-04-14 - 著者: みやこでIT - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/wordpress-ai-era - タグ: WordPress, 生成AI, 情報発信, 個人メディア ## 概要 ChatGPT・Claudeでテキストが量産でき、楽にSNS発信ができる時代。それでも「自分のWordPress」を建てる価値は、むしろ増している。プラットフォーム依存のリスク、情報資産の蓄積、AIワークフローとの接続性という3視点で、2026年の発信インフラを整理。 ## 本文 ChatGPT や Claude に文章を書いてもらえば、1時間で5,000字の記事が手元に現れる時代になりました。「書くこと」自体は、もはや希少なスキルではありません。 ではなぜ、いま WordPress を学ぶ必要があるのでしょうか。 この記事では、京都でITエンジニアコミュニティ「みやこでIT」を運営してきた視点から、**生成AI時代にあえて WordPress を選ぶべき3つの理由**を整理します。 --- ## 結論:AIで「生む」時代にこそ、「置く」場所を自分で決める必要がある 生成AI の台頭は、**コンテンツ制作のボトルネックを「書くこと」から「載せる場所」に移動させました**。 - テキスト:AIで量産できる - 画像:画像生成AIで手元に作れる - 音声:TTS で自然な合成ができる これらの素材を **どこに置き、誰に届け、どう残すか** は、依然として自分で設計するしかありません。 SNS だけに頼ると、アカウント凍結・仕様変更・プラットフォーム閉鎖で積み上げた発信が消えるリスクを抱えます。一方、自分の WordPress に置けば、少なくともドメインとサーバーが続く限りコンテンツは残ります。 「書くコスト」がゼロに近づいた今だからこそ、「載せる基盤」のほうが相対的に重要度を増しました。 --- ## 理由1: プラットフォームのアカウント凍結は、現実的な事業リスク 2024年以降、プラットフォーム側の判断で著名アカウントが突然凍結される事例が相次いでいます。理由は大小さまざまで、異議申し立てが通らないケースもあります。 個人ブログであれば趣味の範囲で済みますが、事業・教育・クライアントワークの窓口として使っている場合、**1つのプラットフォームへの依存は単一障害点**です。 ### 実例レベルのリスク - X アカウントが凍結されて、営業窓口が消えた個人事業主 - note が突然ランキングから外され、月商が半分になった書き手 - YouTube チャンネル削除で、3年分の教材が公開できなくなった講師 これらに共通するのは「**そのプラットフォームの規約とアルゴリズムに依存している**」という構造です。 ### WordPress が提供する構造 WordPress を自分のサーバー・自分のドメインで建てれば、配信基盤の判断権は自分にあります。サーバー事業者の倒産があっても、データをエクスポートして別の事業者に移行できます。 凍結ゼロを保証するのではなく、「凍結されても発信を続けられる土台」を持つ、という設計です。 --- ## 理由2: 情報は「流す」より「積む」ほうが、AI時代で価値が上がった 生成AI は、Web 上に蓄積された文章から学習しています。さらに Claude や Perplexity のような AI 検索エンジンは、**構造化された記事**を優先的に引用する傾向があります。 つまり、ちゃんと体系化されたブログ記事を自分のドメインに積むと、**AI からも参照されるコンテンツ資産**になります。 ### SNS とブログの情報寿命の違い | 媒体 | 情報の寿命 | AI への影響 | |---|---|---| | X(旧Twitter) | 数時間 | 学習対象外が多い | | Instagram | 数日 | 画像検索外 | | 自社ブログ(WordPress) | 数年〜 | AI 検索で引用されやすい | AI 検索時代は、「自分の名前・ブランド名で検索したときに、AI が何を引用するか」が重要になります。自分のドメインにある記事ほど、AI が参照する確率が高まります。 ### 具体例 「みやこでIT」というコミュニティ名で AI 検索すると、ドメイン内の /about や /blog の記事が引用されて結果が返ります。これは「自分のドメインに、構造化された記事を積んでいる」状態の結果です。 同じ情報を X で連投しても、AI 検索の引用候補にはなりにくいです。 --- ## 理由3: AIワークフローとの接続性が、実は WordPress が一番高い WordPress は 20年以上の歴史があり、エコシステムが巨大です。これが AI 時代にも効いてきます。 ### AIツールとの接続ポイント - **REST API**: ChatGPT の Actions や自動化ツールから記事投稿・更新が可能 - **XML-RPC**: 古典的な投稿 API、自動化スクリプトとの連携容易 - **構造化データプラグイン**: AI 検索エンジン向けの schema.org 出力を自動化 - **翻訳プラグイン**: 生成AI翻訳を記事ごとに挟み込みやすい たとえば「Claude が下書きを作って、レビューを経て WordPress に自動投稿する」というワークフローは、プラグインと Webhook だけで組めます。 note や Substack でも API はありますが、プラグインの選択肢と自由度では WordPress がいまだに一番広いです。 --- ## 最初の一歩は「自分のサーバーとドメイン」を持つこと ここまで読んで、「自分で WordPress を建ててみようか」と思った方へ。 最初のハードルは、ほぼ間違いなく **サーバー契約とドメイン取得** です。ここを独学で越えようとすると、「レンタルサーバーってどれ選べばいいの」「ドメインって何」という素朴な疑問が次々出てきて、結局始められないまま1年が過ぎる人も多くいます。 ### ハンズオン勉強会のご案内 「みやこでIT」では、2026年4月28日(火) に京都・宏寛堂(京町家)で、**WordPress勉強会 #1**を開催します。 - **テーマ**: 生成AI時代に改めて学ぶ、WordPressと情報発信の基礎 - **日時**: 2026年4月28日(火) 19:00–21:00 - **会場**: 宏寛堂(京都市中京区) - **講師**: maki(京都フリーランスWebデザイナー) - **定員**: 5名 - **参加費**: 500円 第1回はこの記事の「最初の一歩」をそのまま扱います。ノートPC を持参して、サーバー契約 → WordPress インストール → 初期設定までを、講師と一緒に実際に手を動かして進めます。 3回シリーズの第1回なので、第2回・第3回で「サイト作成」「発表会」と進みます。 ▶ 詳細と申込: [miyakodeit.com/events/wordpress-1](https://www.miyakodeit.com/events/wordpress-1) --- ## まとめ 生成AI時代にあえて WordPress を選ぶ理由は、3つに整理できます。 1. **プラットフォーム凍結リスク回避** — 自分のサーバー・ドメインで、発信の継続性を確保する 2. **情報資産の蓄積** — AI 検索で引用される構造化された記事を、自分の場所に積む 3. **AIワークフローとの接続性** — REST API・プラグインエコシステムが AI 時代にも現役で機能する 「書くこと」が安くなった時代に、「載せる場所」を自分で持つ。この判断が、今後5年の個人発信インフラの分岐点になります。 京都で、京町家の畳の上で、一緒にその第一歩を踏み出しませんか。 --- # リモートワークITエンジニアの孤独と5つの対策|京都コミュニティが見た事例 - 公開日: 2026-04-11 - 著者: みやこでIT - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/remote-engineer-loneliness - タグ: リモートワーク, 孤独, ITエンジニア, コミュニティ ## 概要 誰とも話さない日が続くリモートワーク。ITエンジニアが孤独に陥りやすい構造と、実際に効く5つの対策を、京都で7年148回以上のITエンジニアコミュニティを運営してきた視点から事例ベースで整理。フルリモート時代のメンタルケアの実装論。 ## 本文 **「今日、誰とも話さなかった」** — リモートワークが定着したITエンジニアから、近年よく聞くようになった言葉です。 2020年から本格化したリモートワークは、通勤時間ゼロ・作業効率向上・家族との時間増加など、多くのメリットをもたらしました。一方で、**構造的に人との接点が減る**という副作用が、エンジニアの間で静かに広がっています。 この記事では、リモートワーク時代になぜエンジニアが孤独に陥りやすいのかを整理し、7年間で148回のコミュニティイベントを運営してきた「みやこでIT」の視点から、実際に効いた5つの対策を紹介します。 --- ## リモート常態化で起きている孤独の実態 「リモートで孤独」と聞くと、「気持ちの問題」と捉える人もいます。しかし、実際には**業務品質とキャリア成長にも影響を与える現実的な問題**です。 孤独を抱えたエンジニアから聞こえてくる声は、例えば以下のようなものです。 - 「質問したいけど、Slackで投げるほどでもない小さな疑問が溜まる」 - 「新しい技術を試したいが、話す相手がいないので一人で完結して終わる」 - 「会社が合っているのか分からないが、比較する相手がいない」 - 「プロジェクトが終わっても、誰とも達成感を共有できない」 - 「週末が誰とも話さずに終わることが月に何度もある」 これらは単発の悩みを超えて、**時間をかけて積み上がる慢性的な状態**になります。転職や体調不良のきっかけになることもあります。 --- ## なぜITエンジニアは特に孤独を感じやすいか ITエンジニアが孤独に陥りやすい構造的な理由は、少なくとも3つあります。 ### 1. 業務が基本的に一人で完結する コードを書く、設計する、デバッグする — これらの作業は一人でできます。チームで分担していても、実際の作業時間の多くは単独作業です。他の職種と比べて、**業務時間中の会話量が少ない職業**です。 ### 2. リモートでも業務が成立してしまう リモートで業務品質が落ちない以上、「対面で働く理由」を会社側が用意しなくなります。その結果、出社する理由がなくなり、物理的な同僚との接点がゼロに近づきます。 ### 3. 家族・友人と技術の話が通じない エンジニアの悩みや発見は、非エンジニアには伝わりにくい。家族に「コードレビューで気づいたんだけど」と話しても、反応は期待できません。技術的な話題を共有できる相手が、生活圏にいない状態が常態化します。 --- ## 対策1: 週1で物理的に人と会う場所を持つ 一番効果が大きいのは、**週1回は必ず誰かと対面で話す場を確保すること**です。 職場の出社日でもよいですが、それが難しい場合はもくもく会・勉強会・コワーキングスペースのミートアップ・近所のカフェの常連化、どれでも構いません。重要なのは「予定に入れて守ること」です。 週1と決めておくと、「今週はまだ人に会っていない」という自覚が芽生え、予定を入れる動機が生まれます。週0は気づかないうちにズルズル続きますが、週1を維持する意識があれば、月4回は確実に人と会える計算です。 --- ## 対策2: オンラインの「雑談の場」に混じる 対面が難しい時期は、オンラインでも代替できます。ただし、**業務用Slackや技術的な質問サイトでは孤独は解消されません**。そこにあるのは用件のやり取りだけで、関係性の蓄積がないからです。 孤独対策に有効なのは、**雑談を許容するDiscordサーバーやTimes文化のSlack**です。技術の話が8割、雑談が2割という空気感の場所を1つ見つけて、軽く発言する。これだけで「誰かとつながっている感覚」が戻ってきます。 みやこでITのDiscordにも、オフラインで会ったメンバー同士が日常的に雑談を交わしています。対面→オンラインの順で関係ができると、オンラインの会話も気楽になります。 --- ## 対策3: 手を動かす趣味を共有する相手を見つける 孤独の一因は、**仕事以外で話題になる共通点が少ない**ことです。仕事の話しかできない関係は、プロジェクトが変わると途切れます。 対策は、仕事以外の「手を動かす趣味」を持ち、それを共有できる相手を見つけることです。個人開発、自作キーボード、自宅サーバー、写真、登山、陶芸、なんでも構いません。趣味のコミュニティでは、**仕事を離れた自分を受け入れてくれる関係**が作りやすい。 みやこでITでも、個人開発・電子工作・お寺巡り・クラフトビール・ランニングなど、技術以外の切り口で集まるイベントが継続しています。 --- ## 対策4: 近所の地域コミュニティに顔を出す エンジニアコミュニティ以外に目を向けるのも有効です。 住んでいる地域の商店街のイベント、近所のカフェの常連、ボランティア、町内会、子どもの学校行事 — これらは技術と関係がない分、**エンジニアという肩書を一旦外せる場**になります。 「エンジニアの田中さん」という肩書を一旦外して「近所の田中さん」として扱われる関係は、孤独の底を押し上げてくれます。地域コミュニティは情報源にもなり、地元のイベント情報や災害時の助け合いにもつながります。 --- ## 対策5: 自分から主催・運営側に回る 最終手段は、**自分が主催者になる**ことです。 参加者として通うだけでは関係は受け身で、自分の都合に合うイベントがない時は孤独に戻ります。主催者になると、自分の興味・時間・場所に合うイベントを設計できます。運営を続けると自然に人が集まり、次第に「知り合いが多い人」に変わります。 主催と言っても、大袈裟な必要はありません。**3人集めてカフェでもくもく会を開く**だけで立派な主催です。みやこでITも、最初は5人規模のもくもく会からスタートし、7年で148回、556人規模のコミュニティに育ちました。 --- ## まとめ: 孤独は構造の問題、対策も構造で リモートワーク時代の孤独は、個人の性格や努力不足で生まれているわけではありません。**業務が一人で完結し、物理的接点が減り、家族と技術を共有できない**という構造的な問題です。 だからこそ、対策も構造的に打つ必要があります。 1. 週1で必ず誰かと対面で話す予定を入れる 2. オンラインの雑談の場に軽く混じる 3. 仕事以外の趣味を共有できる相手を見つける 4. 近所の地域コミュニティに顔を出す 5. 自分から主催・運営側に回る 5つ全部やる必要はありません。1つから始めるだけで、「誰とも話さない日」の頻度は明らかに減ります。 もし京都近郊でオフラインの接点を探している方は、[みやこでITのイベント](/events)を一度覗いてみてください。お寺・町家・コワーキングなど、集中と雑談を両立しやすい会場で、毎月開催しています。 --- # 新卒ITエンジニアがコミュニティに参加すべき5つの理由 - 公開日: 2026-04-04 - 著者: みやこでIT - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/new-graduate-engineer-community - タグ: 新卒, ITエンジニア, コミュニティ, キャリア ## 概要 社内研修だけでは足りない領域を外のコミュニティが埋める。新卒エンジニアが1年目から勉強会・もくもく会に参加する価値を、556人の運営経験から整理。 ## 本文 **新卒1年目のITエンジニアが、業務以外の時間にコミュニティに参加すべきか?** — これは入社直後の多くの新卒エンジニアが悩むテーマです。 会社の研修で精一杯、残業もある、週末は休みたい、勉強するなら一人でしたい — 理由はいくらでも出てきます。 それでも、**みやこでIT**が7年間でコミュニティに参加してきた新卒エンジニアを観察してきた結果、1年目からコミュニティに顔を出した人と、入社してから2〜3年後に参加し始めた人の間には、明確な差があります。 この記事では、新卒がコミュニティに参加すべき5つの理由と、最初の一歩の踏み出し方を整理します。 --- ## 会社だけで学べないもの 新卒研修は多くの場合、よく設計されています。基礎技術・業務ツール・社内プロセス・ビジネスマナーまで、一通り揃っています。それでも、**会社の中だけでは届かない領域**が存在します。 - 他社のエンジニアがどう仕事をしているか - 自分の会社の強み・弱みが業界の中でどう見えるか - 今後のキャリアの選択肢が何種類あるか - 自分が身につけている技術が市場でどの程度通用するか これらは、社内の上司・同僚からは得にくい情報です。なぜなら、彼らも同じ会社の中にいるため、比較対象を持っていないからです。 コミュニティは、**この「届かない領域」を補う装置**として機能します。 --- ## 理由1: 他社の実例を直接聞ける 勉強会や交流会では、自然に「最近どんな仕事してますか?」という会話が始まります。この雑談から得られる情報は、ネット記事や書籍より遥かに具体的です。 - 「うちの会社はGitHub Copilotを全員使ってる」 - 「レビュー文化が厳しくて、最初はしんどかったけど今は助かってる」 - 「リモート中心だけど週1は出社してる」 - 「テスト書く文化がなくて困ってる」 これらは他社の現場の空気感で、求人票にも企業ブログにも載っていません。**複数の他社事例を自分の会社と比較できる**と、自分の会社の強み・弱みが立体的に見えてきます。 --- ## 理由2: 先輩エンジニアの生の声を聞ける コミュニティには、5年・10年・15年とキャリアを積んだエンジニアが混ざっています。彼らの話は、新卒にとって**未来のキャリアの地図**になります。 - 「30歳で最初の転職をしたとき、こう考えた」 - 「マネジメントに回るかICで行くか、この時期に決めた」 - 「英語を始めたのは34歳、そこから世界が変わった」 - 「独立して良かったこと、後悔したこと」 これらの話は、社内の先輩からも聞けます。ただし、社内の話は**自分の会社の中でのキャリアパス**に偏ります。コミュニティで聞く話は、様々な会社・職種・働き方を含むため、**選択肢の幅**が広がります。 --- ## 理由3: 社外の視点で自分を相対化できる 新卒1年目は、自分の成長スピードに不安を感じやすい時期です。同期と比べて遅いのか早いのか、会社の中だけでは分かりません。 コミュニティで他社の新卒と話すと、**自分の立ち位置を相対化**できます。 - 「うちはまだテスト書いてない、◯◯さんのところは書いてるんだ」 - 「自分はReactだけど、Vueの人の話を聞くと勉強になる」 - 「みんな最初の半年は辛かったんだな、自分だけじゃないんだ」 「自分だけじゃない」と気づくことは、メンタルの安定に直結します。新卒で最も辛いのは、**孤立していると感じること**です。コミュニティはその感覚を溶かしてくれます。 --- ## 理由4: 技術トレンドの感覚が身につく ITの技術トレンドは、ネット記事だけ読んでいても「今本当に使われているもの」が掴みにくい。記事になっているものと、実務で普及しているものは、しばしば半年〜1年のズレがあります。 コミュニティでは、**現場のエンジニアが日常的にどの技術を使っているか**が自然に伝わってきます。 - 「今うちはRust書き始めてる」 - 「Server Actionsがやっと安定してきた」 - 「Claude Codeを業務に組み込む実験を始めた」 こうした会話に触れておくと、**自分が今学ぶべき技術**の優先順位をつけやすくなります。新卒は時間が有限なので、この感覚を早く身につけることの価値は大きい。 --- ## 理由5: 将来のキャリアオプションが増える コミュニティで知り合った人とのつながりは、数年後のキャリアに効いてきます。 - 転職を考えたとき、求人サイトより先にコミュニティのメンバーから声がかかる - 独立を考えたとき、最初のクライアントがコミュニティ経由で見つかる - 新しいプロジェクトを始めたいとき、一緒にやる仲間が見つかる これらは**入社1年目には見えない未来の選択肢**ですが、コミュニティに種を蒔いておくことで、数年後に芽が出る可能性が高まります。 「転職したい」と思ってから人脈を作るのは遅い。**余裕のある時期に種を蒔く**のが賢いやり方です。 --- ## 新卒が最初の一歩を踏み出すための注意点 コミュニティ参加のメリットを伝えてきましたが、新卒が参加するときに押さえておくべきポイントもあります。 ### 1. 無理に技術を背伸びしない 勉強会で「まだ知らないことだらけなので、恥ずかしくて発言できない」と感じる新卒は多い。その場合、**発言しなくて構いません**。最初は聞くだけで十分価値があります。 ### 2. 「何も分からない」を隠さない 逆に、質問や発言をするときは、「まだ新卒で分からないことが多いです」と素直に伝えるほうが、周囲は親切に応えてくれます。背伸びして偉そうに振る舞う新卒より、素直な新卒のほうが応援されます。 ### 3. 会社のNDAに注意する 仕事の話をする際、社外秘の情報を漏らさないように気をつけてください。業務内容の大枠は話してよいですが、**顧客名・売上数字・未公開の機能**などは避けます。迷ったら話さないのが安全です。 ### 4. 最初は1つのコミュニティに絞る 多くの勉強会をハシゴするより、**1つに継続参加**するほうが関係性が育ちます。3回以上同じ場所に通うと、覚えられ始めます。詳しくは[「3回参加」から始まるITエンジニアコミュニティの本当の価値](/blog/3-visits)も参照してください。 --- ## まとめ: 1年目から種を蒔く 新卒エンジニアがコミュニティに参加する価値は、以下の5つに整理できます。 1. 他社の実例を直接聞ける 2. 先輩エンジニアの生の声を聞ける 3. 社外の視点で自分を相対化できる 4. 技術トレンドの感覚が身につく 5. 将来のキャリアオプションが増える どれも、**会社の中だけでは手に入らない情報**です。残業がある日は無理せず、余裕のある日に月1回でも顔を出してみる。それだけで1年後の景色は変わります。 京都近郊で働いている新卒エンジニアの方は、[みやこでITのイベント](/events)を覗いてみてください。お寺・町家・コワーキングで毎月開催しており、新卒の参加者も一定数います。経験ゼロでも歓迎です。 --- # 地方ITエンジニアの生存戦略5選|京都から考える東京フルリモート・スペシャリスト化・独立の道 - 公開日: 2026-04-01 - 著者: みやこでIT - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/regional-engineer-career - タグ: 地方, ITエンジニア, リモートワーク, キャリア ## 概要 京都・地方のITエンジニアがキャリアを築くための実践的な5つの生存戦略。東京フルリモート求人の取り方、スペシャリスト化、副業・独立、コミュニティ経由の機会創出、産学連携まで。7年148回のITエンジニアコミュニティ運営視点で整理した地方エンジニア向けキャリア完全ガイド。 ## 本文 **東京のIT求人と地方のIT求人を見比べると、その差に愕然とするエンジニアは多いでしょう。** 求人数、年収、技術スタック、勉強会の数 — あらゆる指標で東京が圧倒しています。 それでも、地方に住みながらキャリアを積むエンジニアは存在します。2026年現在、フルリモート勤務が当たり前になり、地方エンジニアの選択肢は以前と比べて確実に広がっています。一方で、**「フルリモートだから大丈夫」と楽観するだけでは、キャリアは止まります**。 この記事では、7年間で148回のイベントを京都で運営してきた「みやこでIT」の視点から、地方ITエンジニアの生存戦略を5つに整理します。京都のエンジニアに限らず、地方全般で使える内容です。 --- ## 地方エンジニアの現実(2026年時点) まず現状を整理します。地方のITエンジニアが直面する現実は、以下のようなものです。 ### 良くなった部分 - **フルリモート求人の増加**: 2020年以降、リモート前提の求人が急増 - **東京水準の年収**: 一部企業は、居住地に関係なく東京水準の給与を提示 - **副業の選択肢**: クラウドソーシング、個人契約、SES、フリーランスなど手段が多様化 - **オンライン勉強会の普及**: 東京の勉強会にオンライン参加できるケースが増加 ### 依然として厳しい部分 - **求人数の絶対差**: 地方のオフィス出勤型求人は、東京の数分の一 - **技術トレンドの遅れ**: 新しい技術・ツール・フレームワークの導入が東京企業より半年〜1年遅い傾向 - **対面の接点が少ない**: 地方の勉強会は参加人数が少なく、継続が難しい - **情報の偏り**: ネット記事や勉強会情報の多くが東京発で、地方の事情が反映されにくい 要するに、**フルリモートは解決策の一部にはなるが、すべてを解決するわけではない**。地方で戦うには、戦略が必要です。 --- ## 戦略1: フルリモートを使い倒す 最も直接的な戦略は、**東京・世界の企業にフルリモートで所属する**ことです。 2026年時点で、以下のような選択肢があります。 - **東京本社の完全リモート職**: 年に数回の出張のみで済む - **海外企業のリモート職**: 英語ができれば選択肢が広がり、年収も高い - **複業・フリーランス**: 複数クライアントを持ち、依存リスクを分散 - **オープンソース・個人開発**: 自分の成果物で市場価値を示す 重要なのは、**「地方だからフルリモートで仕方なく」という後ろ向きの捉え方を変え、「地方だからこそ選べる戦略」として捉える**こと。東京で通勤2時間消費するエンジニアと、地方で通勤ゼロのエンジニアでは、可処分時間に大きな差があります。この差を学習・副業・家族の時間に投資できれば、地方の優位性になります。 --- ## 戦略2: 地方のコミュニティをハブにする リモートワークで仕事の接点はできますが、**人との物理的な接点は自分で作る必要があります**。東京にいれば自然に流れてくる情報や人脈が、地方では来ません。 対策は、地方のコミュニティに定期的に顔を出すこと。 - 地元のもくもく会・勉強会・交流会 - 地元の企業・大学との接点 - 地方自治体のIT関連イベント - 近隣都市のコミュニティとの横連携 地方のコミュニティは規模は小さいですが、**顔が見える関係**が作りやすい。東京の200人規模の勉強会で誰にも声をかけられず帰るより、地方の10人規模で全員と話せるほうが、関係性は育ちます。 京都の場合、[みやこでIT](https://mit.connpass.com/)を含め複数のコミュニティがあり、お互いに緩く連携しています。大阪・神戸のコミュニティとの横連携もあり、関西圏で一定のネットワークが成立しています。 --- ## 戦略3: 情報の遅れを自分で埋める 地方にいると、東京の新しい技術・ツール・プロダクトに触れる機会が相対的に少なくなります。これを放置すると、**スキルギャップが少しずつ広がる**。 対策は、情報源を能動的に作ることです。 - **X(Twitter)で国内外の第一線エンジニアをフォローする**: 情報の出元を押さえる - **オンライン勉強会に参加する**: 地方にいても東京と同じ情報に触れる - **Zenn・Qiita・Dev.to を読む**: 公開情報でも十分にキャッチアップできる - **海外のニュースレターを購読する**: Pragmatic Engineer, TLDR など 情報収集を習慣化するだけで、「東京にいないから情報が遅れる」という言い訳は消えます。**ネット上の情報に物理的距離は関係ない**からです。 --- ## 戦略4: 地方発のテーマを強みにする 逆に、地方にいることを**強み**に変える戦略もあります。 - **地域課題×IT**: 過疎地・一次産業・観光・行政サービスなど、地域固有の課題を技術で解く - **地方の文化×IT**: 伝統工芸、食文化、地方の芸術とテクノロジーを組み合わせる - **地方企業のDX**: 地元中小企業のデジタル化支援は、東京のエンジニアには見えにくい領域 みやこでITのメンバーにも、京都の伝統工芸や観光業界と連携したプロジェクトを進める人がいます。**「東京ではできない仕事」を作れる**のは地方の強みです。 これらの領域は、競合が少なく、地方自治体からの支援も得やすい。「東京のエンジニアと同じ土俵で戦う」より、「地方ならではの土俵を作る」ほうが勝率は高くなります。 --- ## 戦略5: 東京との二拠点を設計する 最後に、**東京と地方の二拠点生活**を設計する戦略もあります。 月に数日だけ東京に滞在し、その間に勉強会・商談・取引先訪問をこなす。残りは地方で集中作業する。生活費は地方基準で抑えつつ、東京の接点も維持できます。 2026年時点で、以下のような仕組みが実現可能になっています。 - **新幹線・飛行機の料金は依然として高いが、頻度を抑えれば負担可能** - **東京のサブスク型シェアオフィスが普及し、月1万円前後で拠点を持てる** - **Airbnb・簡易宿泊の選択肢が豊富で、宿泊費を抑えられる** みやこでITのメンバーの中にも、京都と東京の二拠点で活動するエンジニアが複数います。**「完全に地方にこもる」を避け、「東京との接点を設計的に維持する」**ことで、情報・人脈の遅れを防げます。 --- ## 地方だからこそできること 地方ITエンジニアの生存戦略は、以下の5つに整理できます。 1. フルリモートを使い倒す 2. 地方のコミュニティをハブにする 3. 情報の遅れを自分で埋める 4. 地方発のテーマを強みにする 5. 東京との二拠点を設計する これらは1つだけでは不十分で、**組み合わせて初めて東京のエンジニアと同等に戦える**構造です。 同時に、地方には地方の魅力があります。通勤時間ゼロ、生活コストの低さ、自然との距離、家族との時間、地域との関係性 — これらは東京では得にくいものです。**東京と同じ基準で地方を測る**から辛くなるのであって、**地方の基準で地方を評価する**と違う景色が見えてきます。 --- 京都でITエンジニアとして活動する方、または地方からキャリアを模索している方は、[みやこでITのイベント](/events)に一度参加してみてください。京都以外の地域から参加する方も毎回いて、地方エンジニア同士の情報交換の場として機能しています。 --- # コミュニティ運営でよくある失敗7パターンと対処法 - 公開日: 2026-04-05 - 著者: みやこでIT - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/community-operation-failures - タグ: コミュニティ運営, 勉強会, 失敗事例, ノウハウ ## 概要 勉強会・もくもく会の多くは1年で消える。7年で148回を運営してきたみやこでITが、典型的な7つの失敗パターンと、それぞれの対処法を整理する。 ## 本文 **ITエンジニアコミュニティの多くは、立ち上げから1年以内に静かに消えます。** 最初の数回は盛り上がっても、半年経つと主催者だけが残り、1年後にはイベントページの更新が止まる — これは珍しい現象とは言えず、**ほとんどの勉強会が辿る道**です。 では、続くコミュニティと続かないコミュニティの差はどこにあるのか。みやこでITは7年で148回のイベントを運営し、その過程で無数の他コミュニティを見てきました。運営者同士の会話で聞く失敗談も含め、**典型的な失敗パターンは驚くほど似ている**ことが分かっています。 この記事では、よく見られる7つの失敗パターンと、それぞれの対処法を整理します。これから運営を始める方、運営に行き詰まっている方の参考になれば幸いです。 --- ## 失敗パターン1: 運営1人頼り 最も多い失敗は、**運営が1人に集中する**ことです。 発起人が一人で企画・告知・会場確保・当日運営・片付け・SNS投稿まで全部やっている状態です。最初の数ヶ月は勢いで回りますが、その人の仕事が忙しくなる・体調を崩す・引っ越す、などの出来事で一気に止まります。 ### 対処法 - **最初から2人以上で運営を始める**: 友人・同僚・協力者を必ず巻き込む - **参加者の中から運営協力者を引き上げる**: 3回以上参加した人に声をかける - **運営タスクを分担する**: 告知担当、会場担当、当日担当などを分ける - **誰かが休んでも回る状態を作る**: 1人の不在で即停止しない構造にする みやこでITは現在、8人の運営メンバーで分担しています。1人で始めた時期もありますが、早い段階で複数人体制に移行したことで継続が可能になりました。 --- ## 失敗パターン2: 初動だけ頑張って続かない 立ち上げ時は告知・企画・準備に大きなエネルギーを注ぎますが、**2回目以降のペースを設計していない**と続きません。 1回目を全力で準備した反動で2回目の準備が疎かになり、参加者が減り、モチベーションが落ちる — この連鎖で半年以内に消えます。 ### 対処法 - **2回目以降の負荷を最初から設計する**: 初回は簡素でいい - **準備時間を1回あたり2時間以内に抑える**: 大掛かりにしない - **毎月固定日に開催する**: 「第3土曜」など決めてしまう - **会場・告知テンプレートを再利用する**: 毎回ゼロから作らない みやこでITも、初期は凝ったイベントをやっていましたが、長期運営に向かないと気づき、**シンプルなもくもく会を定期開催する**方針に切り替えました。これが7年続いている最大の理由です。 --- ## 失敗パターン3: ターゲットが不明瞭 「ITエンジニアなら誰でも歓迎」という設計は、一見優しいですが**誰にも刺さらない**。初心者・中堅・ベテラン、フロントエンド・バックエンド、業務エンジニア・研究者 — 全員を満足させるイベントは作れません。 結果、「行ってみたけど自分向けじゃなかった」という参加者が増え、リピーターが育ちません。 ### 対処法 - **ターゲットを言語化する**: 「京都在住の業務エンジニア」「初心者歓迎」など具体的に - **タイトルと説明文にターゲットを明示する**: 参加前に期待値が揃う - **複数ターゲットを狙う場合は、イベントを分ける**: 初心者向け回と中級者向け回を分離 みやこでITは「京都のITエンジニア、初参加歓迎」というポジションを一貫して打ち出しています。新規と常連が混ざっても大丈夫な構造を、会場・進行・雰囲気で設計しています。 --- ## 失敗パターン4: 集客ゼロの状態で燃え尽きる 告知を出しても参加者が集まらない時期は必ず来ます。その時に**運営者が燃え尽きて止める**のが典型的な失敗パターンです。 集客ゼロは異常事態とは言えず、**コミュニティ立ち上げ期には普通の状態**です。問題は、それを「失敗」と捉えて自己否定するところにあります。 ### 対処法 - **最初の半年は集客ゼロでも続ける覚悟を持つ**: 期待値を下げておく - **参加者が1人でも開催する**: 「2人で作業して終わり」でも価値がある - **運営者同士のモチベーション維持を優先する**: 参加者ゼロの日は運営会議に変えてしまう - **集客チャネルを増やす**: X、Discord、connpass、知人経由など複数手段 みやこでITの最初の数回は、参加者3〜5人でした。それを「少ない」と捉えず、**「毎回確実に開いている」**ことを優先した結果、徐々に認知が広がりました。 --- ## 失敗パターン5: 常連化で新規が来なくなる 逆に、軌道に乗った後に陥る失敗もあります。**常連だけで盛り上がり、新規が入れない雰囲気**ができてしまう状態です。 新規参加者から見ると、「みんな知り合い同士で話していて、自分は蚊帳の外」と感じる。結果、リピートしない。新規流入が止まり、常連も高齢化し、数年でコミュニティが縮小します。 ### 対処法 - **自己紹介タイムを必ず入れる**: 新規と常連の接点を作る - **新規参加者を優先して話しかける**: 運営が率先する - **常連に「新規を歓迎する役割」を明示的に依頼する**: 暗黙の期待では動かない - **「初参加歓迎」を毎回の告知に書く**: 空気で伝えようとしない みやこでITでは、毎回イベント冒頭に自己紹介タイムを設けています。常連も新規も同じように自己紹介することで、関係性がフラットになります。 --- ## 失敗パターン6: 会場・時間の固定化 継続のために「毎月第3土曜日の同じ会場」と決めるのは有効ですが、**全く変えないと参加者層が固定化**します。その曜日・時間に来られる人しかリピートしなくなり、コミュニティの幅が狭まります。 ### 対処法 - **メインの定期開催は維持しつつ、サブイベントで時間帯を変える**: 平日夜・休日昼など - **会場をたまに変える**: 新しい人が来るきっかけになる - **共催イベントを混ぜる**: 他コミュニティとの連携で客層が広がる みやこでITは、もくもく会を**お寺・町家・カフェ・お茶屋・コワーキング**など複数会場でローテーションしています。共催先も、Digital Nomad Kyoto、XRPL JAPAN、京都知恵産業創造の森など多様です。これにより、異なる層の参加者を呼び込めています。 --- ## 失敗パターン7: 運営の目的がブレる 運営を続けていると、**本来の目的が見えなくなる**瞬間が来ます。 - 参加者数を増やすことが目的化する - スポンサー集めに時間を使いすぎる - 「有名な運営者」になろうとして肩肘を張る - ビジネス化を急ぎすぎて、参加者が離れる これらは一見前向きに見えますが、**「何のためのコミュニティか」を見失う**と、参加者の信頼を失います。 ### 対処法 - **運営の目的を言語化し、定期的に見直す**: 年1回の運営会議で確認 - **KGI/KPIを絞る**: 全部追うと全部中途半端になる - **ビジネス化は段階的に**: 最初から収益化を狙わず、継続を優先 みやこでITの運営目的は「京都のITエンジニアが気軽に集まれる場を作る」で一貫しています。スポンサーや事業化の話も来ますが、**この目的を壊さない範囲**で受けるかどうかを判断しています。 --- ## 共通する対処原則 7つの失敗パターンには、共通する原則があります。 ### 1. 続けられる規模で始める 大きく始めて続かないより、小さく始めて続けるほうが遥かに価値があります。参加者3人でも、毎月続けば1年で12回、3年で36回になります。 ### 2. 運営の負担を最小化する 気合で運営を続けるのは持続しません。準備時間・告知労力・当日の負担を最小化する構造を、早い段階で作るべきです。 ### 3. 参加者を運営側に引き上げる コミュニティの継続には、運営者の再生産が必要です。参加者の中から自然に次の運営者が出てくる流れを設計することが、長期継続の鍵です。 ### 4. 失敗を記録する 失敗は恥じる対象というよりも、**次の運営者への贈り物**です。みやこでITでも、毎回の反省点をDiscordで共有し、次回に活かす習慣があります。 --- ## まとめ: 続くコミュニティは設計されている **コミュニティの継続は、情熱より設計で決まります。** 情熱は必要条件ですが、十分条件ではありません。7つの失敗パターンに気づき、対処法を仕込んでおくことで、継続の確率が大きく上がります。 1. 運営1人頼り → 複数人体制 2. 初動だけ頑張る → 2回目以降を設計 3. ターゲット不明瞭 → 言語化 4. 集客ゼロで燃え尽き → 期待値を下げる 5. 常連化 → 新規導線を設計 6. 固定化 → ローテーションと共催 7. 目的のブレ → 定期的に見直す もしこれから京都でコミュニティを立ち上げたい方、運営で悩んでいる方がいれば、[みやこでITのイベント](/events)に一度参加して、運営メンバーと直接話してみてください。失敗談なら無限にあります。 --- # オフラインコミュニティが重要な5つの理由 - 公開日: 2026-03-30 - 著者: みやこでIT - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/offline-community-reasons - タグ: オフラインコミュニティ, もくもく会, ITエンジニア, リモートワーク ## 概要 リモートワーク主流の時代になぜオフラインで集まる意味があるのか。7年148回の運営から見えた、オンラインだけでは得られない5つの価値を整理。 ## 本文 **Zoomがあれば会う必要はない。Slackで十分。** そう考えるエンジニアは多いです。にもかかわらず、みやこでITは7年で148回のオフラインイベントを開催し、564名を超えるメンバーが集まっています。オンラインが最適解なら、なぜわざわざ集まるのか。その答えを5つに整理しました。 --- ## 前提: オンラインは十分に便利 まず押さえておきたいのは、オンラインを否定する話ではないということです。リモート会議、非同期のドキュメント共有、Discordでの雑談 — これらは現代エンジニアの生産性を支える基盤です。 ただ、**オンラインだけでは構造的に届かない領域がある**。その領域をオフラインが埋めるという関係です。 --- ## 理由1: 偶発的な出会いが生まれる オンラインの接続は「目的があって会う」ものです。ミーティングURLをクリックする時点で、参加者は何を話すか知っています。 オフラインは逆です。もくもく会に来た人は、たまたま隣に座った人と雑談し、作業の画面をちらっと見せ合い、「それ何のライブラリ?」と話が転がります。**目的の外側で起こる会話**が、オンラインでは再現しにくい。 実際、コミュニティから生まれた共同開発や仕事の話の多くが、こうした偶発的な接点から始まっています。Slackで「誰か一緒にやりませんか」と書いても、返信率は低い。隣で作業している相手に「やってみない?」と声をかけるほうが、圧倒的に速く進みます。 --- ## 理由2: 集中モードの切り替えができる 自宅でコードを書けない日があります。洗濯物が気になる、Amazonが届く、Slackの通知が止まらない。**家は集中モードに入る儀式がない場所**です。 オフラインのもくもく会は、儀式です。家を出て、電車に乗って、会場に入って、PCを開く — この一連の動作が「今から集中する」という宣言になります。終わったら雑談して帰る。オンとオフの境界が物理的に引かれます。 リモートワーカーほど、この儀式の価値が大きい。生活と仕事が地続きになりやすいからです。 --- ## 理由3: 心理的安全性が少しずつ蓄積する 文字だけの関係は、表情や声色が伝わりません。冗談か本気か分からない、誤解が生まれやすい、深い話をしにくい。 オフラインで一度顔を合わせた相手とは、その後のオンラインの会話も質が変わります。**「この人はこういう顔でこういう喋り方をする」という前提情報**が入るからです。 みやこでITでは、オフラインで会った人がDiscordでも活発に発言し始めるパターンが何度もありました。順序として、オフラインが先。オンラインが後です。 --- ## 理由4: キャリアのヒントが転がっている 勉強会に来る人の多くは、自分の仕事について何かを抱えています。転職を考えている、独立したい、新しい技術を試したい、評価されない、etc. それらは表向きの話題にはしにくいですが、休憩中や懇親会では自然にこぼれます。**「そういえば最近こういうことがあって」**という話から、参加者同士が情報交換し、紹介し、決断を助け合う。 オンラインの求人サイトや転職エージェントでは絶対に手に入らない情報が、オフラインには転がっています。 --- ## 理由5: 地域に根ざす感覚が育つ リモートワークの副作用は、**自分がどこに住んでいるかが関係なくなる**ことです。東京の会社で働き、京都に住み、アメリカのクライアントを持つ。それは自由ですが、地域との接点は急速に薄れます。 みやこでITのメンバーには、「京都に住んでいるけど京都に知り合いがいない」という人が何人もいました。もくもく会に通ううちに、京都でご飯を食べる人ができ、京都のイベントに呼ばれるようになり、京都の仕事が入るようになる。 **住んでいる場所と自分の関係を取り戻す装置**として、地域のオフラインコミュニティは機能します。 --- ## まとめ: オフラインは別種の価値を持つ装置 オフラインコミュニティは「オンラインが使えないから仕方なくやる」ものではありません。**オンラインでは構造的に届かない領域を埋める別の装置**です。 - 偶発的な出会い - 集中モードの切り替え - 心理的安全性の蓄積 - キャリアのヒント - 地域とのつながり この5つは、Zoomでは再現できません。再現しようとすると、逆にコストが跳ね上がります。毎週どこかに集まる場所がある — その事実だけで、エンジニアの仕事と生活は静かに変わっていきます。 京都で毎月オフラインイベントを開催しています。興味がある方は、[みやこでITのconnpass](https://mit.connpass.com/)をチェックしてみてください。 --- # 京都のITエンジニア完全ガイド|企業・年収・転職・コミュニティ・働き方(2026年版) - 公開日: 2026-04-21 - 著者: みやこでIT - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/kyoto-engineer-guide - タグ: 京都, ITエンジニア, 京都ITエンジニア, 転職, 年収, コミュニティ, キャリア, 働き方 ## 概要 京都でITエンジニアとして働く・転職する・学ぶためのガイド。主要企業カテゴリ、年収水準、転職市場、キャリアパス、コミュニティ、作業環境、住む場所まで、7年以上京都でITエンジニアコミュニティを運営してきた視点から京都IT界の全体像を1ページに整理しました。 ## 本文 > **この記事の要点** > - 京都の **ITエンジニア** は「数より質」の市場。尖った企業が集積、コミュニティ密度が高い > - 年収レンジは中位 **400万〜700万円** / ハイレイヤー 800万〜1,200万円 / 1,000万円超も一部に > - 主要企業は4カテゴリ(老舗テック・ネット系・受託/SIer・スタートアップ) > - 勉強会・コミュニティは **毎月1〜2回** 以上開催される密度 > - 作業環境は KOIN / UNKNOWN KYOTO など豊富、お寺・町家もハブとして機能 > - 本記事は 7 年・564名超・148回以上の開催実績を持つ **"みやこでIT"** が整理 **京都 ITエンジニア** として活動する人は、東京や大阪と比べて「情報がまとまっていない」という壁にぶつかりやすいです。企業リストはあっても、勉強会・コミュニティ・作業環境・年収・転職・働き方がバラバラに語られていて、全体像が掴みにくい。 この記事では、**京都でITエンジニアとして働く・転職する・学ぶ** ために必要な情報を1ページに整理します。2019年から京都でITエンジニアコミュニティを運営してきた ["みやこでIT"](/about)(運営: [Netsujo株式会社](https://netsujo.jp/))の視点からまとめた、京都ITエンジニア完全ガイドの2026年版です。 --- ## 京都のIT業界の特徴 **京都のIT業界** には、他の都市と異なる特徴があります。 **第一に、企業数は東京ほど多くない代わりに、尖った企業が多い** こと。任天堂、はてな、京セラ、SCREEN、オムロンなど、歴史ある技術企業が集積しています。スタートアップも一定数ありますが、数より質の市場です。 **第二に、大学との距離が近い** こと。京都大学(工学部情報学科・大学院情報学研究科)、京都工芸繊維大学(情報工学課程)が京都市内、同志社大学の情報系(理工学部・文化情報学部)が京都府京田辺市に位置します(立命館大学の情報理工学部は 2024 年 4 月に大阪いばらきキャンパスへ移転)。学術の空気がITの現場に流れ込みやすい環境です(詳細: [京都の産学連携にITエンジニアコミュニティが必要な理由](/blog/academia-it-community))。 **第三に、コミュニティの密度が高い** こと。人口100万人規模の都市としては勉強会・ミートアップの数が多く、参加者の顔が見える規模感があります。みやこでIT の開催履歴だけでも [/archive](/archive) に148回以上が並びます。 --- ## 京都の主要IT企業カテゴリ **京都のIT企業** は大きく4つに分類できます。 **1. 老舗テック企業**: 任天堂(京都市南区)、京セラ(京都市伏見区)、SCREENホールディングス(京都市上京区)、オムロン(京都市下京区)、村田製作所(京都府長岡京市)、ニデック(京都市南区)など。ハードウェア、ゲーム、精密技術の領域で世界的な存在感があります。新卒・中途ともに競争率は高め。 **2. ネット系**: はてな(京都市中京区、2001年京都創業)などが代表格。Web サービスやアプリ開発を中心とする京都発企業群。東京本社の支社・拠点も多数あります。 **3. 受託開発・システム開発**: 中小規模の受託開発会社、SIer、Web 制作会社が多数。地元企業のDX支援から、東京企業の下請けまで幅広い。 **4. スタートアップ・ベンチャー**: FinTech、AI、ブロックチェーン、観光テック、教育テック、気候テックなど、多様な領域で動くスタートアップ。人数は少ないが個性的な事業が多い。 詳しい企業リストは [京都のIT企業まとめ](/blog/kyoto-it-companies) を参照ください。 --- ## 京都ITエンジニアの年収水準 **京都のITエンジニア** の年収は、企業規模・職種・経験年数で大きく変わります。公開されている求人情報や業界の相場観、コミュニティでの相談事例からまとめると、以下のレンジが目安です。 | レイヤー | 年収レンジ | 典型的な職種・経験年数 | | --- | --- | --- | | ジュニア | 350万〜500万円 | 実務経験 0〜3 年、受託・SIer 若手 | | ミドル | 500万〜750万円 | 実務経験 3〜7 年、テックリード候補 | | シニア | 750万〜1,000万円 | 実務経験 7 年〜、テックリード・マネジメント層 | | ハイレイヤー | 1,000万円〜 | 外資系 / 老舗大手上級職 / 特殊領域(AI・ML・Web3 等) | 東京と比較すると額面で **1〜2割程度低めになる傾向** はあります。ただし、京都の家賃・物価は東京より明確に安く、可処分所得ベースでは差が縮まります。フルリモートで東京企業に所属する京都在住エンジニアは、**年収は東京水準・生活費は京都水準** という最適解を作っている人もいます。 --- ## 京都ITエンジニアの転職市場 **京都 ITエンジニア 転職** の観点では、以下の3つの戦略があります。 - **京都本社・拠点企業を狙う**: 任天堂・はてな・京セラなどの老舗、京都スタートアップ。安定志向か尖った事業志向で分かれる - **東京企業のフルリモート求人を取る**: 年収水準を保ちつつ京都に住む最短ルート。Go / TypeScript / Rust / AI エンジニアの需要が特に高い - **受託・SIer から事業会社へ転換**: キャリアの軸を移すなら、京都では事業会社の求人密度が高い領域を狙う 地方都市でのキャリア戦略全体は [地方ITエンジニアの生存戦略](/blog/regional-engineer-career) でより詳しく扱っています。 **転職時に見るべきポイント** は、年収・福利厚生だけでなく「**京都で続けられる環境か**」。通勤時間、会議体、出社頻度、東京出張の回数、コミュニティへの参加余地が、長期の満足度を左右します。 --- ## 京都ITエンジニアのキャリアパス **京都 ITエンジニア のキャリア** は、大都市圏の定番パス(IC → テックリード → EM → CTO)に加え、京都ならではの進化系があります。 - **IC(インディビジュアル・コントリビューター)深化**: 尖った専門性で全国区・世界区で通用する道 - **地域密着プレーヤー**: DX支援、産学連携、行政IT — 京都固有の課題に特化 - **複業・独立**: 地価・生活コストが東京より低いため、独立リスクを取りやすい - **コミュニティ運営・教育**: 密度のあるエンジニアコミュニティで育成側に回る キャリアを自然に広げる上でのコツは [ITエンジニアがコミュニティで人脈を作る7つの方法](/blog/community-networking) も参考になります。 --- ## コミュニティ・勉強会の選び方 京都には複数のエンジニアコミュニティがあります。選び方の軸は以下の4つ。 **1. 技術特化か汎用か**: 特定言語・フレームワークの勉強会は深く学べる一方、汎用コミュニティは横のつながりが広がりやすい。 **2. オフライン中心かオンライン中心か**: 対面の関係性を重視するか、場所に縛られず参加したいかで変わる。 **3. 規模感**: 10人規模は密度が高く、100人規模は刺激が多い。自分のフェーズで選ぶ。 **4. 継続年数**: 新しいコミュニティは参加者の活発さが前面に出やすく、長く続いているコミュニティは人脈が蓄積されている。 **"みやこでIT"** は **汎用・オフライン中心・20〜30人規模・7年継続・564名超** のポジションです。詳しくは [ITエンジニアコミュニティおすすめ15選](/blog/it-community-guide) で他のコミュニティと比較できます。初めて参加する方は [/first-time](/first-time) もあわせてご参照ください。 --- ## 作業環境・コワーキング 京都でリモートワーク・作業場所を確保する選択肢も豊富です。 - **KOIN(京都経済センター)**: 京都のイノベーション拠点。スタートアップ支援機能もあり - **UNKNOWN KYOTO**: 清水五条の築100年建物を活用した宿泊併設コワーキング - **SHARE LOUNGE 京都 蔦屋書店**: フリードリンクつきのラウンジ型ワークスペース - **.andwork kyoto**: 河原町のホテル併設ワークプレイス - **大正大学京都アカデミア**: 大学施設、勉強会にも使える([レポート](/blog/claude-code-vs-openclaw-handson-kyoto)) さらに、みやこでITが定期利用している会場として **佛現寺(お寺)、宏寛堂(京町家)、たか橋(元お茶屋)、大光寺(伏見区)** などの非典型スペースもあります。詳しくは [京都のITエンジニアが使える作業スポット](/blog/kyoto-work-spots) を参照してください。 --- ## 住むなら? 京都ITエンジニアの生活圏 京都でエンジニアとして働くとき、住む場所の選び方も実務に直結します。 - **四条烏丸〜烏丸御池**: 京都のIT拠点・コワーキングが密集。オフィス通勤も勉強会参加もしやすい - **京都駅南・伏見区**: 家賃が安めで新幹線アクセス良。東京出張がある人向け - **北白川・出町柳**: 京都大学近辺。学術コミュニティと近い - **岩倉・洛北**: 自然が近い。フルリモートで静かに集中したいエンジニア向け - **宇治・大津方面**: さらに家賃を抑えつつ京都市内通勤可能 京都は公共交通が発達しており、エンジニアの通勤・コミュニティ移動のストレスが低めです。 --- ## 京都で働くメリット - **生活コストが東京より低い** — 家賃・物価ともに東京より安く、可処分所得を増やしやすい - **自然と文化が近い** — 30分で山も川も寺も行ける - **大学・研究機関が近い** — 産学連携や研究領域の情報に触れやすい - **人口スケールが適正** — 顔の見えるコミュニティが成立する - **国際都市としての流動性** — デジタルノマドや海外研究者が常に出入りしている([Digital Nomad Kyoto 共催レポート](/blog/mokumoku-56-digital-nomad-kyoto)) --- ## 京都で働く注意点 - **企業数は東京より少ない** — 転職先の選択肢は相対的に狭い - **年収水準は東京より低い場合が多い** — 生活コストで相殺できるが、額面は減る - **英語環境は限定的** — 一部企業を除き、業務は日本語中心 - **リモートワークの孤独** — フルリモート時は [リモートワーク時代のエンジニアの孤独対策](/blog/remote-engineer-loneliness) を参考に --- ## よくある質問(FAQ) ### Q. 京都のITエンジニアの年収はどのくらい? 中位 **400万〜700万円** が目安、シニア層は 750万〜1,000万円、ハイレイヤーは 1,000万円超も一部で出ます。東京より 1〜2 割低めが相場ですが、生活コストで相殺されます。フルリモートで東京企業に所属する選択肢も広がっています。 ### Q. 京都のIT企業にはどんな会社がある? 老舗テック(任天堂・京セラ・SCREEN・オムロン・村田製作所・ニデック)、ネット系(はてな 等)、受託・SIer、スタートアップ(FinTech・AI・Web3・観光テック・気候テック)の4カテゴリ。詳細は [京都のIT企業まとめ](/blog/kyoto-it-companies) を参照。 ### Q. 京都で参加できるITエンジニアコミュニティは? **みやこでIT** は 564 名超・148 回以上の開催実績を持つ京都拠点のITエンジニアコミュニティ。もくもく会・交流会・ハンズオン勉強会を毎月開催しています。比較は [ITエンジニアコミュニティおすすめ15選](/blog/it-community-guide) を参照。 ### Q. 京都でリモートワークしやすい? KOIN、UNKNOWN KYOTO、.andwork kyoto 等のコワーキングが豊富。お寺・町家での作業環境も整備されています。詳細: [京都のITエンジニアが使える作業スポット](/blog/kyoto-work-spots)。 ### Q. 京都ITエンジニアのキャリアパスは? IC 深化、地域密着(DX支援・産学連携)、複業・独立、コミュニティ運営・教育など。大都市圏に縛られないキャリアを作りやすい点が京都の特徴です。 ### Q. 京都でITエンジニアを始めるには? 勉強会・コミュニティに顔を出して空気感を掴むと最短ルートになります。みやこでITの [イベント](/events) は初参加歓迎です。初めての方は [/first-time](/first-time) もご参照ください。 --- ## まとめ|京都ITエンジニアは「質」で選ぶ **京都ITエンジニア** のキャリアは、数の多さで勝負する道ではありません。**尖った企業、密なコミュニティ、特徴ある作業環境、独自の文化** を活かして働きたい人にとって、他にはない選択肢になる街です。 京都で働くことを検討していたり、すでに京都に住んでいて知り合いを増やしたい場合は、まず [みやこでITのイベント](/events) に参加してみてください。京都のIT界の空気感を掴みやすくなります。代表の [飯田友広](/founder) も現場で参加しています。 --- ## 関連リンク - **京都のIT企業まとめ**: [/blog/kyoto-it-companies](/blog/kyoto-it-companies) - **京都のITエンジニアが使える作業スポット**: [/blog/kyoto-work-spots](/blog/kyoto-work-spots) - **ITエンジニアコミュニティおすすめ15選**: [/blog/it-community-guide](/blog/it-community-guide) - **地方ITエンジニアの生存戦略**: [/blog/regional-engineer-career](/blog/regional-engineer-career) - **京都の産学連携にITエンジニアコミュニティが必要な理由**: [/blog/academia-it-community](/blog/academia-it-community) - **リモートワーク時代のエンジニアの孤独対策**: [/blog/remote-engineer-loneliness](/blog/remote-engineer-loneliness) - **ITエンジニアがコミュニティで人脈を作る7つの方法**: [/blog/community-networking](/blog/community-networking) - **みやこでIT公式サイト**: [/](/) / **イベント**: [/events](/events) / **初めての方へ**: [/first-time](/first-time) / **開催履歴**: [/archive](/archive) --- # ITエンジニアがコミュニティで人脈を作る7つの方法 - 公開日: 2026-03-20 - 著者: みやこでIT - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/community-networking - タグ: 人脈, ITエンジニア, コミュニティ, キャリア ## 概要 勉強会やもくもく会に通っても人脈が増えない理由と、7年564名のコミュニティ運営から見えた「人脈が自然に育つ7つの行動」。 ## 本文 **「勉強会に通ってるけど、人脈が全然増えない」** — ITエンジニアからよく聞く悩みです。 参加回数を増やすだけでは、人脈は育ちません。一方で、同じ回数参加しても自然に人脈が広がっていく人もいます。その差はどこにあるのか。みやこでITが7年で564名のコミュニティを育てる過程で見えてきた、人脈が自然に育つ7つの行動を共有します。 --- ## なぜ勉強会に通っても人脈は増えないのか 勉強会に1回だけ参加しても、名前と顔は記憶されません。**人間が新しい人を覚えるには、通常3回以上の接触が必要**と言われます。年1回しか参加しない場所では、3年通っても覚えてもらえません。 さらに、LT会や発表系の勉強会は「話を聞く」時間が大半を占めるため、参加者同士の会話時間が短い。終わったら懇親会なしで帰る、という流れでは接点は作れません。 つまり、**「行けば勝手に人脈ができる」という期待が間違い**です。人脈は設計的に育てる対象です。 --- ## 方法1: 3回ルールを守る どんなコミュニティでも、**同じ場所に3回連続で通う**ことを目安にしてください。3回で「あ、最近よく来る人だ」と認識されます。5回で会話のきっかけが生まれます。10回で名前を覚えられます。 1回ずつ異なる勉強会をハシゴするより、1つのコミュニティに集中するほうが人脈形成は速い。広げるのは、まず1つ腰を据えてからです。 --- ## 方法2: 何か1つ手伝う 参加者としてだけ通うより、**小さな役割を引き受ける**と関係性は一気に深まります。受付、会場準備、SNS投稿、写真撮影 — 難しいことでなくていい。 運営側と接点ができると、自然に他の参加者にも紹介されます。「次の会場どこでしたっけ」と気軽に聞ける関係ができる時点で、すでに人脈です。 --- ## 方法3: 自分の名前で覚えてもらう 多くのエンジニアは会社名・職種で自己紹介します。**「〇〇社の田中です、バックエンドやってます」**というパターン。これでは覚えられません。 覚えられる自己紹介の3要素: - **固有の属性**: 「お寺巡りが好きなエンジニアです」 - **直近やっていること**: 「今Rustでブログエンジン書いてます」 - **困っていること・聞きたいこと**: 「Tauriのハマりポイント知ってる人いたら教えてください」 この3つを入れると、会話が続きやすく、後日連絡するきっかけも生まれます。 --- ## 方法4: オンラインで雑談に混じる 多くのコミュニティは Discord や Slack を持っています。オフラインで会った後、**オンラインで1回でも発言する**と、関係性が一段深まります。 「今日はありがとうございました」だけでも十分。さらに「〇〇さんが言ってた△△の件、調べてみました」と具体的に触れると、相手の記憶に残ります。 オフライン→オンラインの連続性が、人脈を定着させます。 --- ## 方法5: 小さな相談を投げかける 人脈を広げる行為として**「何か教えてもらえませんか」**は、実はかなり効果的です。 人は教える側に回ると、相手への親近感が高まります(心理学の「ベンジャミン・フランクリン効果」)。技術の些細な相談、京都のおすすめ飲食店、次のキャリアの悩み — 小さな質問を投げるほうが、関係性は育ちます。 ただし、答えを期待しすぎない。投げかけること自体がコミュニケーションです。 --- ## 方法6: 別のコミュニティの人を連れてくる ある程度慣れてきたら、**自分が知っている別のコミュニティのメンバーを連れてくる**。 これは両方向に効きます。連れてきた相手から感謝され、元のコミュニティのメンバーからは「紹介してくれる人」として認識されます。**ハブ役に立つ人は自然に人脈が集まる**という逆転現象が起きます。 みやこでITでも、新しいメンバーの8割は既存メンバーの紹介経由です。紹介する側のほうが結果的に多くの人とつながります。 --- ## 方法7: 振り返りを文章にして共有する 勉強会の感想を X やブログに書くことは、強力な人脈形成ツールです。 「今日参加したもくもく会、〇〇さんの△△の話が面白かった」と書いて本人をタグ付けすると、相手からリアクションがきます。次回会ったときの会話ネタにもなります。 継続的にレポートを書いている人は、**会う前から存在を知られている状態**になります。これは大きな優位性です。 --- ## まとめ: 人脈は行動の副産物 人脈そのものを目的にすると、打算的な行動になり、かえって遠ざかります。**学びたい、誰かの役に立ちたい、面白いことをしたい — その副産物として人脈が育つ**。これが健全な順序です。 もしどこかのコミュニティに所属していないなら、まず1つ見つけて3回通ってみてください。もしまだ行き先が決まっていなければ、[みやこでITのイベント](/events)もその候補のひとつです。京都で7年続けているので、ハードルは低く、歓迎の空気があります。 --- # お寺でIT勉強会 — 佛現寺で続くもくもく会 - 公開日: 2026-03-26 - 著者: みやこでIT - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/temple-it-experience - タグ: お寺, もくもく会, 京都, ITエンジニア ## 概要 お寺でコードを書く?と思われる光景が、実は何年も続いている。京都・佛現寺でのもくもく会運営を振り返り、お寺が勉強会に向いている理由を整理する。 ## 本文 **「お寺でIT勉強会?」** — 初めて聞いた人は必ず二度聞きします。本堂でノートPCを開く光景は、確かに異様です。しかしみやこでITは、京都の佛現寺で、もくもく会を定期開催してきました。 この記事では、お寺でIT勉強会をやるとはどういうことか、なぜ続いているのか、実際の体験を交えて紹介します。 --- ## きっかけ: なぜお寺だったのか 始まりは2019年。既存のカフェ・コワーキングではない、「京都らしさ」を感じられる場所でもくもく会をやりたいという話でした。 いくつか候補があった中で、佛現寺のご住職に相談したところ、「本堂を使っていいですよ」と即答いただけました。**住職自身が新しい取り組みに前向きで、IT・クリエイティブ領域にも関心があった**ことが大きな要因です。 最初の会は手探りでした。参加者は5人ほど。畳の上に座布団を敷いて、PCを膝に置いてコードを書く。奇妙な光景でしたが、**誰も違和感を口にしませんでした**。むしろ、「集中できる」という声が多かった。 --- ## 実際の雰囲気 お寺でのもくもく会は、想像より静かです。 - 靴を脱いで本堂に上がる - 好きな場所に座布団を敷く - 自己紹介(一人1分程度) - 各自で作業開始 - 2時間ごとに休憩&雑談 - 終わりに成果共有 お寺の本堂は木造で、天井が高く、外の音が入りにくい。エアコンの代わりに季節の空気が流れ、時折風鈴や鳥の声が聞こえます。**Slackの通知音が場違いに感じるほどの静けさ**です。 --- ## お寺がもくもく会に向いている3つの理由 **1. 空間に力がある** お寺の本堂は、何百年も「静かに考える人のために設計された場所」です。高い天井、木の梁、障子の光、畳の肌触り — 全てが集中を助ける方向に揃っています。カフェのBGMやコワーキングの話し声がない空間は、想像以上に作業効率を上げます。 **2. 切り替えの儀式になる** 自宅から電車に乗り、バス停で降り、山門をくぐり、靴を脱いで本堂に上がる — この一連の動作が、**仕事モードへの切り替え儀式**として機能します。リモートワークで生活と仕事が混ざりがちな人ほど、この儀式の効果を実感します。 **3. 写真映えする** SNSでの告知や参加者の発信という観点でも、お寺は圧倒的に強い。Instagram や X に上げると「え、本当にお寺でやってるの?」という反応が必ず来ます。**話題性がコミュニティを広げるエンジン**になりました。 --- ## 参加者のリアクション 初めて参加した人の感想で多いのは、以下のようなものです。 - **「普通に仕事より集中できた」** — 想定外の感想として多い - **「畳で正座してると眠くなる」** — 座布団と椅子の両方を用意する対策済み - **「お寺の空気でコードを書くと、妙に設計が丁寧になる気がする」** — 心境の影響 - **「海外からの参加者が一番喜ぶ」** — デジタルノマドとの共催で特に好評 特に海外のエンジニアから好評で、Digital Nomad Kyotoとの共催ではドイツ・フランス・アメリカなどから参加者が来ます。**「Japanese temple で meetup」という体験自体が強いコンテンツ**になります。 --- ## 他の寺社でもやってみた 佛現寺での成功を受けて、他の場所でも試しました。 - **宏寛堂**: 書道ギャラリー&カフェを併設した京町家 - **たか橋**: 元お茶屋の風情ある空間 - **不思議な宿**: エンタメと融合した宿でAI開発合宿 - **大正大学京都アカデミア**: もくもく会・生成AI勉強会の会場 それぞれ雰囲気は異なりますが、**「普通ではない場所で集中する」**という共通点が参加者の満足度を高めています。 --- ## お寺で勉強会を始めたい人へ もし自分の地域でお寺を使った勉強会をやってみたい場合、いくつかのポイントがあります。 1. **住職に直接相談する** — 若手住職や新しい取り組みに前向きな方を探す 2. **目的を明確に伝える** — 「参加者が集中できる場所が欲しい」「地域とITを接続したい」 3. **礼儀を守る** — 靴を脱ぐ、本堂内での飲食に注意する、写真撮影の範囲を確認する 4. **継続する意思を示す** — 単発より定期開催のほうが受け入れられやすい 5. **お寺側にもメリットを返す** — 地域活性化、新しい人との接点、SNSでの発信など --- ## まとめ: 場所が体験をつくる コミュニティイベントにおいて、**会場は単なる入れ物を超えた、体験の一部**です。お寺という選択肢は、都市のコワーキングとは異なる価値を持ちます。 京都だから、お寺だから、という条件は強力ですが、他の地域でも「その土地ならでは」の場所は必ず存在します。古民家、銭湯、廃校、商店街 — 非典型の場所を活用することで、コミュニティの個性が生まれます。 もし「お寺でもくもく会」を体験してみたい方は、[みやこでITのconnpass](https://mit.connpass.com/)で定期的に開催しています。一度京都まで来てみてください。話だけでは伝わらない空気があります。 --- # connpass・Doorkeeper・Meetup の使い分けガイド - 公開日: 2026-03-25 - 著者: みやこでIT - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/platform-comparison - タグ: connpass, Doorkeeper, Meetup, 勉強会 ## 概要 148回のイベント告知を通じて見えた、エンジニアイベント向けプラットフォーム3つの特徴と使い分け。どのサービスをどう使うか、運営・参加の両面から解説。 ## 本文 ITエンジニア向けのイベントを開催・参加するとき、どのプラットフォームを使うかは地味に重要です。**告知の到達範囲、参加者層、UI、無料/有料、データ分析のしやすさ**など、サービスによって特性が大きく異なります。 みやこでITは7年で148回のイベントを開催し、その過程で複数のプラットフォームを使い比べてきました。この記事では、主要3サービス(connpass・Doorkeeper・Meetup)の特徴と、実務的な使い分けを整理します。 --- ## 主要3プラットフォームの概要 | 項目 | connpass | Doorkeeper | Meetup | |------|----------|------------|--------| | 本社 | 日本 | 日本 | アメリカ | | 主なユーザー層 | 日本のエンジニア | 国内技術コミュニティ | 国際・多ジャンル | | 無料プラン | あり | あり(制限付き) | なし(2020年以降) | | 言語 | 日本語 | 日英 | 多言語 | | 決済機能 | なし(外部連携) | あり | あり | | API | あり | あり | あり | --- ## connpass: 日本のエンジニア勉強会の標準 **一言で言うと**: 日本のITエンジニアコミュニティのデファクトスタンダード。 **強み**: - 日本のエンジニアユーザーベースが大きく、告知の到達が最も広い - シンプルなUI、イベント作成が速い - グループ機能で継続運営がやりやすい - 無料プランで運営できる範囲が広い - X(Twitter)連携が強い **弱み**: - 決済機能がない(Stripe等を外部連携する必要あり) - 海外ユーザーにはほぼ認知されていない - UIが若干古く、カスタマイズ性は低い - SEO的には強くない(個別イベントページが検索上位に来にくい) **向いているケース**: - 日本人エンジニア向けの無料〜低価格イベント - 定期開催のコミュニティ運営 - 告知のリーチを最優先したい場合 みやこでITはメインでconnpassを使っています。理由は**ユーザーベースの大きさ**。告知を出せば、過去の参加者だけでなく、新規ユーザーへの自然流入も期待できます。 --- ## Doorkeeper: 有料・クローズド向けの選択肢 **一言で言うと**: 技術コミュニティ向けだが、有料イベントやメンバーシップ制に強い。 **強み**: - 決済機能が組み込まれている(Stripe連携) - メンバーシップ制、招待制、承認制などの機能が豊富 - UIが洗練されている - 英語対応が比較的しっかりしている - コミュニティ単位の運営機能が強い **弱み**: - ユーザーベースがconnpassより小さい - 無料プランの機能制限が強い - 新規参加者の流入は期待しにくい **向いているケース**: - 有料カンファレンス - メンバー限定の勉強会 - クローズドなコミュニティ - 企業主催の技術イベント みやこでITでは、過去に試験的に使ったことがありますが、メインでは使っていません。理由は**告知のリーチがconnpassより狭い**こと。一方、Rubyコミュニティや特定技術の専門勉強会では Doorkeeper が主流のケースもあります。 --- ## Meetup: 国際・多ジャンル向け **一言で言うと**: 世界中のコミュニティ活動を支えるプラットフォーム。IT以外のジャンルも含む。 **強み**: - グローバルなユーザーベース - 多ジャンル(IT、スポーツ、語学、趣味、ビジネス) - 国際イベント・デジタルノマド層にリーチできる - アプリ・UIが洗練されている - 位置情報ベースの推薦機能が強い **弱み**: - 2020年以降、主催者の無料プランが廃止(月額課金必須) - 日本のエンジニアにはそれほど浸透していない - 日本語UIはあるが、検索は日本ユーザーに最適化されていない - 技術系に特化していない **向いているケース**: - 海外在住者・デジタルノマド向けイベント - 多ジャンルを組み合わせたコミュニティ - 英語メインのイベント - 国際交流を目的としたイベント みやこでIT自身では使っていませんが、**共催先のDigital Nomad Kyoto**はMeetupを使っています。海外エンジニアとの共催イベントでは、Meetupを併用することで集客層が広がります。 --- ## 使い分けの指針 以下の質問に答えると、どのプラットフォームを選ぶべきか見えてきます。 **Q1. 参加者は誰?** - 日本人エンジニアメイン → connpass - 有料・クローズド → Doorkeeper - 海外・多ジャンル → Meetup **Q2. 無料か有料か?** - 無料 → connpass(Meetupは月額課金必須) - 有料(3,000円以上) → Doorkeeper or Meetup **Q3. 告知のリーチを最大化したい?** - はい → connpass(日本のエンジニア層への到達が最大) - いいえ、クローズドでいい → Doorkeeper **Q4. 定期開催するか?** - 月1以上 → どれでもOK(グループ機能を活用) - 単発 → connpassがシンプル --- ## 併用戦略 単一プラットフォームに絞る必要はありません。実際、みやこでITでも**イベントによって併用**しています。 - **メイン**: connpass(148回中ほぼ全て) - **共催時**: 共催相手のプラットフォーム(Doorkeeper、Meetup) - **特殊イベント**: 独自フォーム+Stripe(大型ハッカソン等) 複数使うことで、各プラットフォームのユーザー層にリーチでき、告知の広がりが変わります。 --- ## まとめ: connpass を基軸に、用途で補強 日本でITエンジニア向けイベントをやるなら、**まずconnpassを使うのが正解**です。ユーザーベース、無料プラン、UIの使いやすさ、3拍子揃っています。 そこから、イベントの性質に応じてDoorkeeper・Meetupを併用する、という運用が現実的です。プラットフォーム選びに迷って時間を使うより、まず告知を出し、イベントを開き、参加者の反応を見ることに時間を使う方が価値があります。 --- もし京都周辺でイベントを探している方は、[みやこでITのconnpass](https://mit.connpass.com/)から最新情報を追えます。月1〜2回のペースで開催しています。 --- # コミュニティ主導のハッカソン運営ガイド - 公開日: 2026-04-09 - 著者: みやこでIT - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/hackathon-guide - タグ: ハッカソン, コミュニティ, ITエンジニア, ブロックチェーン ## 概要 「UNKNOWN QUEST」の企画・設計を実例に、テーマ設定・参加者設計・支援体制・権利設計・会場選定まで、コミュニティがハッカソンを自力で立ち上げるための実務知を整理。 ## 本文 **コミュニティ主導のハッカソンとは、企業の採用広報やプロダクト販促を主目的とするものとは異なり、コミュニティ自身が「何を生み出したいか」「誰に場を開きたいか」を起点に企画・運営するハッカソンです。** 参加者の学び、交流、挑戦、地域での成長機会の創出まで含めて設計される点に特徴があります。 "みやこでIT"が2023年に開催した**「UNKNOWN QUEST」**は、その典型例です。ブロックチェーンを活用したアプリケーション開発をテーマに、京都で立ち上げたハッカソンでした。開催日は2023年7月29日〜30日、会場はUNKNOWN KYOTOでした。 --- ## なぜこのハッカソンを開催したのか NPO法人NEM技術普及推進会NEMTUS主催のハッカソンで"みやこでIT"のコミュニティチームが優勝し、そこで得た賞金を「次の挑戦機会をつくる」ために再投資した結果、このイベントが生まれました。 外部から与えられたテーマを処理する場ではありません。**コミュニティが自ら賞金を再投資して、次の挑戦機会をつくった場**です。 --- ## 企画骨子 ゴールは**「ブロックチェーンを活用した、社会に役立つアプリを作る」**こと。将来的に社会実装や事業化まで視野に入る成果物を目指しました。 参加者全員にはアイデアリストを公開・共有。技術はあるが発想の起点で止まりやすい人を前に進めるための仕掛けです。 --- ## テーマ設計のポイント 成果物として**ブロックチェーンを活用したアプリケーション**を求めました。基盤はSymbolであれば技術サポートを受けられる一方、他ブロックチェーンでも可。メインネットかテストネットかも問いませんでした。 この条件設定が重要です。テーマを絞りつつ、技術選択の自由を残しています。 - 何を作ってもよいわけではない - 特定技術への強制でもない - Symbolを選べば支援が厚くなる - 他チェーン勢も排除しない ハッカソンのテーマ設定で「自由」を掲げる運営は多いですが、それは成果物のレベルコントロールが難しくなります。必要なのは**前進しやすい制約条件の設計**です。 --- ## 参加対象者の設計 対象者は**エンジニア、デザイナー、プランナー**と明記。個人参加については**自身でアプリ実装ができることが望ましい**と記載しました。 実装が前提のハッカソンである以上、個人参加者に完全初心者まで無制限に開くと、当日の運営負荷が爆発します。**歓迎はするが、期待値も明示する**という姿勢です。 曖昧さは優しさのように見えて、実際には残酷です。参加者が「自分でもいけるかも」と誤認して来場し、場に馴染めず終わるほうがダメージが大きい。運営は**何が求められるかを先に言う責任**があります。 --- ## 支援設計 参加者への支援は比較的具体的でした。 - アイデアリストの共有 - Symbol基盤であればコミュニティメンバーが技術サポート - 参考資料「速習Symbolブロックチェーン」等を提示 - 実装補助ライブラリ(tusnagi-functions)の紹介 つまり、「頑張ってください」で放り出すイベントではありません。アイデアの起点・技術選定の方向性・学習資料・技術相談先・実装補助を揃えていました。 **参加者が最後まで走り切れる構造をつくること**がハッカソンの目的です。 --- ## 審査・表彰の設計 最優秀賞の特典は**賞金10万円相当のXYM**、**BAR KRYPTO 1日入店権・1日店長権**、**awabar okinawa のボトル1本無料**。 金額だけの設計ではありません。コミュニティ文脈の中で意味を持つ特典が組み合わされています。**何を評価し、どのコミュニティに接続したいのか**が、賞の中にも表現されています。 --- ## 権利と費用の明示 成果物の権利は**「すべて応募者に帰属」**と明示。イベント参加は無料、会場利用料は参加者負担(UNKNOWN KYOTOのコワーキング料金を参考提示)。 ハッカソン運営では以下を曖昧にしてはいけません。 - 成果物の権利は誰に帰属するか - 主催者は後日利用権を持つのか - 費用のうちどこまでが主催負担か UNKNOWN QUESTは完全無料に逃げず、現実のコストをきちんと示しています。 --- ## 日程設計 — 関係性を先に設計する - 6月上旬: 告知開始 - 7月上旬: Discord招待、自己紹介とアイデア共有 - 7月28日: 前夜祭(BAR KRYPTO) - 7月29日 10:00〜19:00: 開会式・チームビルディング・開発 - 7月30日 10:00〜15:00: プレゼン・審査・交流会 **本番前にDiscordと前夜祭を挟んでいること**が大きなポイントです。ハッカソンは当日に初対面で集まると初動でつまずくケースが多い。UNKNOWN QUESTはオンラインで先に接点をつくり、前夜祭で心理的距離を縮め、当日はすぐ開発に入れる構造にしていました。 --- ## 会場選定 会場は**UNKNOWN KYOTO**。宿泊も案内されていました。 コミュニティイベントにおいて、会場それ自体がメッセージになります。京都らしいローカル性、滞在しながら開発する非日常感、交流と制作が混ざる空気を同時に生み出しています。 会場選定では**アクセス、開発適性、滞在性、世界観**の4点を見ることが重要です。 --- ## 審査員・スポンサー・後援 審査員として近藤淳也さん、MIYAさん、荒川大晴さん、後藤博之さんにご協力いただきました。スポンサーは株式会社Opening Line、XEMBook、awabar okinawa。後援は一般社団法人京都知恵産業創造の森。 コミュニティ主導イベントは、放っておくと「身内の集まり」に見えます。その印象を越えるには、外部から見てわかる支援者、テーマと整合する専門家、参加者が安心できる後ろ盾が必要です。 --- ## コミュニティ主導ハッカソンの実務ポイント 1. **開催理由を言語化する** — 「なぜ今やるのか」が弱いと、すべてが薄くなる 2. **テーマは広げすぎない** — 軸を置きつつ、選択の自由を一定残す 3. **参加者の初速を上げる** — アイデアリスト、Discord、前夜祭、技術資料の4つで初動の詰まりを潰す 4. **技術支援をイベント設計に組み込む** — メンターや相談窓口がなければ途中で止まる 5. **権利と費用を曖昧にしない** — 成果物の権利帰属、参加費、会場費を事前明示 6. **コミュニティらしい賞を設計する** — 関係性の中で意味を持つ特典を組み込む --- ## まとめ UNKNOWN QUESTは、コミュニティ主導ハッカソンの実例です。主催動機が明確で、テーマ設定に無理がなく、アイデア支援と技術支援があり、前夜祭から交流会まで関係性の設計が入っており、権利や費用も参加者に開示されていました。 ハッカソン運営で本当に問われるのは、**参加者が挑戦しやすく、走り切りやすく、次につながる場をつくれるか**です。 --- # 「3回参加」から始まるITエンジニアコミュニティの本当の価値 - 公開日: 2026-04-08 - 著者: みやこでIT - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/3-visits - タグ: コミュニティ, 継続参加, ITエンジニア, もくもく会 ## 概要 1回の参加では見えないものがある。148回開催のコミュニティ運営者が、3回目から変わる信頼関係・コラボ・キャリアの変化を整理します。 ## 本文 **ITエンジニア向けのもくもく会や交流会に「1回参加して、それっきり」になった経験はないでしょうか。** "みやこでIT"を7年間、148回以上運営してきた中で確信していることがあります。コミュニティの価値は、1回の参加では実感できません。少なくとも3回以上の継続参加で、初めて見えてくるものがあります。 この記事ではなぜ「3回」なのか、そして継続参加によって何が変わるのかを、実体験をもとに整理します。 --- ## 1回目の参加で起きること 1回目の参加は「様子見」です。 - 会場の雰囲気を確認する - どんな人がいるか観察する - 主催者と軽く挨拶する - もくもく会なら、自分の作業に集中する 1回目で得られるのは「場の空気を知ること」です。「思ったより気軽だったな」「また来てもいいかも」——そう思えたら、1回目は成功です。 ただ、この段階ではまだ何も始まっていません。 --- ## 2回目の参加で起きること 2回目は「再会」です。 前回と同じ人がいると、自然と会話が生まれます。「あ、前回もいましたよね」——この一言が、関係性の起点になります。 2回目の参加で変わること: - 前回の参加者と「顔見知り」になる - 「あの人は何をしている人だ」という認識が生まれる - 主催者との距離が縮まる - 場への心理的な安全性が高まる 2回目はまだ「知り合い」の段階です。ただ、1回目とは明らかに居心地が違います。 --- ## 3回目の参加で起きること — ここからが本番 3回目は「仲間」への転換点です。 3回顔を合わせると、人は相手を「たまたま会った人」から「同じ場に属する人」として認識し始めます。心理学では、繰り返し接触することで親近感が増す現象を「単純接触効果」と呼びます。 3回目以降に起きる変化: - 技術の話に加え、キャリアや仕事の悩みを相談できるようになる - 「今度こういうことやりたいんだけど」という構想を共有できる - 「一緒にやりませんか」という誘いが自然に生まれる - 他の参加者を紹介してもらえるようになる - イベント外でもSNSやDiscordでつながる "みやこでIT"で実際に起きたコラボレーションの多くは、3回以上参加した人同士の間で生まれています。 --- ## なぜ1回だけでは効果を実感しにくいのか **1. 信頼関係は時間がかかる** ITエンジニア同士が「この人と一緒に何かやりたい」と思うには、技術力に加えて人柄や仕事への姿勢を知る必要があります。それは1回の自己紹介では伝わりません。 **2. 偶発的な会話は繰り返しで深まる** 1回目の休憩時間に「何の言語を使っていますか?」と聞くのが限界でも、3回目になると「最近Rustを触り始めたんですけど、どう思います?」という具体的な話になります。 **3. コミュニティの「空気」は体験を重ねないとわからない** 1回の参加では、その日のイベントの良し悪しを評価しているだけです。コミュニティの文化や、どういう関係性が生まれうるのかは、複数回の参加を通じて初めて理解できます。 --- ## 3回以上参加した人に起きた実際の変化 "みやこでIT"の参加者に聞いた、継続参加による変化の実例です。 - 「3回目くらいから、イベント後にランチに誘ってもらえるようになった。そこから仕事の相談に発展した」 - 「最初は黙々と作業していただけだったが、4回目あたりから自分のプロジェクトについて話すようになり、フィードバックをもらえるようになった」 - 「半年通い続けた結果、フリーランス仲間ができて、共同で案件を受注できるようになった」 - 「転職を考えていたとき、もくもく会で知り合った人に相談したら、いい会社を紹介してもらえた」 これらはすべて、1回の参加では起きなかったことです。 --- ## 「3回通う」ための工夫 **1. 月1回の予定として固定する** "みやこでIT"は月2-3回開催しています。そのうち1回を「毎月の予定」として入れてしまう。頻度を上げすぎないことが継続のコツです。 **2. 「今日やること」を1つ決めて行く** もくもく会であれば、作業テーマを1つ持っていくだけで、参加の意味が明確になります。 **3. 1人でいい、話せる人を見つける** 全員と仲良くなる必要はありません。1人、気の合う人が見つかれば十分です。 **4. Discordに入っておく** "みやこでIT"にはDiscordコミュニティがあります。イベントに行けない月でも、オンラインでつながっていることで、次回の参加がスムーズになります。 --- ## まとめ - 1回目は「偵察」。場の雰囲気を知るだけ。 - 2回目は「再会」。顔見知りができる。 - 3回目は「仲間」。信頼関係が芽生え、コラボの種が生まれる。 まずは3回。それだけで、「ただの作業会」が「自分の居場所」に変わります。 --- # 地方でITコミュニティを始めるなら — 7年148回運営の成功法則 - 公開日: 2026-04-08 - 著者: みやこでIT - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/community-howto - タグ: ITコミュニティ, コミュニティ運営, 地方, 京都, もくもく会 ## 概要 東京以外でITエンジニアコミュニティを立ち上げて続けるために必要な6つの要素。テーマ設定、会場選び、集客、仲間づくり、コラボ戦略を、京都での実践から体系化。 ## 本文 **「地方ではITエンジニアが少ないから、コミュニティを作っても続かない」——実際には逆です。地方だからこそ、ITエンジニアがつながる場の価値は大きくなります。** "みやこでIT"は、京都を拠点に2019年から活動を続けてきました。これまでに148回のイベントを開催し、connpassメンバー数は564名を超えています。最初の参加者は3名でした。 この記事では7年148回の運営経験をもとに、地方ITエンジニアコミュニティをどう始め、どう続け、どう発展させるかを整理します。 --- ## なぜ地方のITエンジニアコミュニティは価値があるのか ### 1. 近くにいる仲間と継続的につながれる 実際に顔を合わせ、同じ場所で作業し、終わったあとに話す。その繰り返しが、継続的な関係を作ります。地方のITエンジニアにとって重要なのは、**継続して会える相手がいること**です。 ### 2. 技術に加え、キャリアや仕事の接点が生まれる 地域のコミュニティでは、転職、採用、副業、受託、起業、地域プロジェクトなど、実務やキャリアに関わる会話が生まれやすくなります。 ### 3. 地域ならではの課題と技術がつながる 観光、教育、防災、まちづくり、文化資産の活用など、地方には独自のテーマがあります。地域コミュニティは、**技術を地域課題に接続する入口**にもなります。 --- ## 7年148回の運営で見えてきた6つの成功法則 ### 1. テーマは狭くしすぎない 特定技術に寄せすぎると、地方では参加者母数が足りません。"みやこでIT"が最初に選んだのは**もくもく会**でした。技術領域を限定せず、登壇者不要で運営負荷が低く、初参加のハードルが低い。間口は広く、関係が育ってから枝分かれさせる方が持続します。 ### 2. 場所はブランドになる "みやこでIT"ではお寺や町家といった京都らしい空間を活用してきました。場所には、初参加者の緊張を和らげる、コミュニティらしさを記憶に残す、写真や発信の素材になる、といった機能があります。会場はコストに見えて、実は資産です。 ### 3. 集客は継続開催で積み上がる 集客力は単発企画ではつかず、**継続性の信頼**から生まれます。connpassで地名を入れる、初参加者が不安にならない説明を書く、開催後に発信を残す、といった基本を積み重ねることが効果的です。 ### 4. 「参加者」を集めるより「仲間」を育てる 初期フェーズでは人数を追いかけすぎると失敗します。"みやこでIT"でも最初の3回は3〜5名規模でした。その少人数の中で深い関係ができ、後にコミュニティの核になる人たちが育っていきました。最初の10人は、集客対象ではありません。**一緒に場を作る仲間候補**です。 ### 5. 無理のない運営設計をする コミュニティ運営が止まる最大の原因は、**運営負荷の設計ミス**です。"みやこでIT"では月1回のリズムを基本に据え、後から月2〜4回に広げてきました。役割分担、会場・受付・告知のテンプレート化で、継続可能な形を作っています。 ### 6. 地域性を競争優位にする "みやこでIT"は、京都という地域性を活かしてきました。お寺や町家という文化資産、大学や研究機関との接点、地元企業とのつながり。Digital Nomad Kyotoとのコラボや、海外エンジニアとの交流も、この延長線上にあります。 --- ## イベント形式は進化させる 同じ形式だけを続けると参加者は飽きます。重要なのは、**入口は残しつつ広げること**。"みやこでIT"ではもくもく会を基盤にしながら、交流会、LT会、読書感想共有会、ハッカソン、コラボイベントへと段階的に進化してきました。 --- ## これから始めたい方へ 必要なことは: - 小さく始めること - 毎月続けること - 参加者を仲間として見ること - 地域らしさを活かすこと - 場を資産として育てること 最初の参加者が3人でも問題ありません。続くかどうかは、続け方で決まります。人数は関係ありません。 --- ## まとめ 地方ITエンジニアコミュニティは、イベントの集合ではありません。地域の中で人が学び、つながり、挑戦し、協業するための基盤です。 "みやこでIT"は京都で7年間、148回のイベントを積み重ねながら、地域性を価値に変え、継続性を信頼に変え、場を資産に変えてきました。 --- # フリーランスITエンジニアが京都で働くメリット - 公開日: 2026-04-08 - 著者: みやこでIT - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/freelance-kyoto - タグ: フリーランス, 京都, リモートワーク, ITエンジニア ## 概要 東京水準の収入×京都の低コスト×豊かな文化環境。リモートワーク時代にフリーランスITエンジニアが京都を選ぶ理由と、コミュニティの活用法を解説。 ## 本文 **フリーランスITエンジニアが京都で働くメリットは、東京と比べて低い生活コスト、豊かな文化環境、そして質の高いITエンジニアコミュニティの存在にあります。** リモートワークの普及により「どこに住んでも仕事ができる」時代になった今、京都という選択肢が注目を集めています。 --- ## 京都で働く5つのメリット ### 1. 創造性を刺激する文化環境 京都には1,600以上の寺社仏閣、200以上の美術館・博物館があり、日常の中で歴史と文化に触れることができます。プログラミングは創造的な仕事です。コードを書く以外の時間に何を見て、何を感じるかが、アウトプットの質に影響を与えます。 ### 2. コンパクトな都市で効率的に動ける 京都市は東京と比べてコンパクトです。自転車があれば市内のほとんどの場所に30分以内でアクセスできます。移動時間の削減は、直接的に稼働時間の増加やプライベートの充実につながります。 ### 3. 生活コストが大幅に低い | 項目 | 東京(23区平均) | 京都市内 | 差額 | |------|-----------------|---------|------| | 1LDK家賃 | 12〜18万円/月 | 6〜10万円/月 | 6〜8万円 | | ランチ | 1,000〜1,500円 | 700〜1,000円 | 300〜500円 | | コワーキング | 2〜5万円/月 | 1〜3万円/月 | 1〜2万円 | 同じ売上でも、京都に住むだけで年間100万円以上の生活コストを削減できる可能性があります。 ### 4. リモートワークで東京水準の案件を受けられる リモートワークの普及により、京都にいても東京水準の単価で案件を受けることが十分に可能です。月に1〜2回の東京出張があっても、新幹線で2時間程度。**京都の生活コストで、東京水準の収入を得る。** これが最大の経済的メリットです。 ### 5. 質の高いITエンジニアコミュニティ フリーランスITエンジニアにとって、孤独は大きな課題です。"みやこでIT"は京都を拠点にIT人材・企業・大学・地域をつなぐプラットフォームで、564名以上が参加し、148回以上のイベントを開催しています。 | 価値 | 具体例 | |------|--------| | 情報交換 | 案件の相場感、税務のTips、おすすめツール | | 協業機会 | 大きな案件をチームで受ける、得意分野を補完し合う | | 技術力向上 | 勉強会やLT会で新しい技術を学べる | | メンタルヘルス | 同じ立場の仲間と悩みを共有できる | | 案件紹介 | メンバー経由で案件の紹介を受けることがある | --- ## デメリットと対策 **対面の打ち合わせが必要な案件:** 月1〜2回の東京出張を前提にスケジュールを組む。 **京都発の案件は少ない:** リモート案件を中心に受注する。"みやこでIT"のネットワークを通じて京都の企業案件を紹介されることもあります。 **夏は暑く、冬は寒い:** エアコンの効いたコワーキングスペースで作業すれば問題ありません。 --- ## FAQ **Q. 京都に引っ越す前に試せますか?** まずは1〜2週間のお試し滞在をおすすめします。Airbnbやマンスリーマンションを利用し、"みやこでIT"のイベントに参加すれば、京都在住のフリーランスITエンジニアからリアルな話を聞けます。 **Q. 京都のITエンジニアの年収相場は?** フリーランスの場合、リモートで東京の案件を受ければ東京と同水準です。月単価60〜100万円が一般的で、京都在住による単価の減少は基本的にありません。 --- ## まとめ フリーランスITエンジニアが京都で働く最大のメリットは、**「東京水準の収入×京都の低コスト×豊かな文化環境」**の組み合わせです。京都での新しい働き方に興味がある方は、まずは"みやこでIT"のイベントから参加してみてください。 --- # 【2026年版】ITエンジニアコミュニティのおすすめ15選 — 初心者も参加しやすい勉強会・もくもく会を厳選 - 公開日: 2026-04-08 - 著者: みやこでIT - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/it-community-guide - タグ: ITコミュニティ, エンジニア, もくもく会, 勉強会 ## 概要 connpass・Qiita・JAWS-UGから京都の地域コミュニティまで15個を厳選。「どこに入ればいい?」への回答を、7年148回のコミュニティ運営者が整理。無料・初参加OKのコミュニティを中心に紹介。 ## 本文 ## ITエンジニアにコミュニティが必要な理由 「独学でプログラミングを学んでいるけど、行き詰まったときに相談できる人がいない」「転職を考えているけど、実際の現場のことを聞ける人がいない」「最新の技術トレンドについていけていない気がする」 こうした悩みを抱えるITエンジニアは多い。書籍やオンライン教材だけでは得られない「生きた知識」「横のつながり」「モチベーション」を手に入れる最も効果的な方法が、ITエンジニアコミュニティへの参加だ。 リファラル採用(コミュニティや勉強会で知り合った人からの紹介)が増加しており、コミュニティでの活動がキャリアに直結するケースも増えている。2026年現在は生成AI・LLMの急速な進化により、技術の変化速度がかつてないほど速い。コミュニティを通じた情報収集と人脈形成の重要性はますます高まっている。 本記事では、7年間で148回のイベントを開催し、564名超のメンバーを擁するITエンジニアコミュニティ「みやこでIT」の運営経験をもとに、おすすめ15選を整理する。 --- ## ITエンジニアコミュニティの種類 大きく分けて5つのタイプがある。 ### 1. イベント型プラットフォーム connpassやTECH PLAYのように、ITエンジニア向けの勉強会・イベントを検索・参加できるプラットフォーム。興味のあるイベントに単発で参加できる点が特徴だ。 ### 2. 知識共有型プラットフォーム QiitaやZennのように、技術記事を読み書きすることで知識を共有するプラットフォーム。記事執筆を通じて自分の学びを整理でき、他のITエンジニアからフィードバックを得られる。 ### 3. テーマ別コミュニティ JAWS-UG(AWS)やGDG(Google)のように、特定の技術やテーマに特化したコミュニティ。深い専門知識を持つメンバーが集まるため、特定分野のスキルアップに最適だ。 ### 4. 地域コミュニティ 特定の地域を拠点に活動するコミュニティ。もくもく会や交流会を定期的に開催し、地元のITエンジニア同士のつながりを育む。オフラインでの交流が中心で、深い人間関係が築きやすい。 ### 5. オンラインコミュニティ DiscordやSlackを拠点に、オンラインで日常的に交流するコミュニティ。地理的制約がなく、リモートワーカーやフリーランスに特に人気がある。 --- ## ITエンジニアコミュニティに参加する5つのメリット ### メリット1: 実践的なスキルアップができる 「現場で使われている技術」「実務でのベストプラクティス」を、経験豊富なITエンジニアから直接学べる。もくもく会で詰まったときにその場で質問できたり、LT会で他のITエンジニアの開発手法を知ったりと、独学では得られない学びがある。 ### メリット2: キャリアに直結する人脈ができる 勉強会やコミュニティで知り合った人からの紹介で転職するリファラル採用が増加傾向にある。登壇やブログ発信を通じて技術力をアピールすることで、企業側からのスカウトにつながるケースもある。 ### メリット3: 学習のモチベーションが維持できる 定期的にコミュニティのイベントに参加することで、「次回までにここまでやろう」という目標ができる。周りのITエンジニアが頑張っている姿を見ること自体が大きな刺激になる。 ### メリット4: 最新の技術トレンドをキャッチアップできる 2026年現在、生成AI・LLM・AIエージェントの進化が加速しており、1年前の知識がすでに古くなっていることも珍しくない。コミュニティでは、メンバーが最新のツールやフレームワークを実際に使った感想を共有してくれるため、効率的に情報収集ができる。 ### メリット5: 技術以外の学びがある プロジェクトマネジメント、チームビルディング、キャリアプランニングなど、ITエンジニアとしての総合力を高める知見が得られる。多様なバックグラウンドを持つメンバーとの交流は視野を広げてくれる。 --- ## おすすめITエンジニアコミュニティ15選 ### プラットフォーム系 **1. connpass** — 日本最大級のIT勉強会プラットフォーム。月間1,500件以上のイベントが掲載。まず最初に登録すべき。 **2. TECH PLAY** — connpass含む複数サービスのイベントを横断検索できるアグリゲーション機能が強み。会員30万人。 **3. Doorkeeper** — イベント参加者が自動的にコミュニティに参加する仕組み。リピーター獲得に強い。 ### 知識共有・オンライン系 **4. Qiita** — 会員150万人、累計100万記事超の技術記事プラットフォーム。Advent Calendarが一大イベント。 **5. Zenn** — 有料技術書を出版できる点が特徴。Qiitaより専門性の高い記事が集まる傾向。 **6. TechCommit** — 月額約1,000円の有料コミュニティ。毎日のオンラインもくもく会が特徴。 **7. GitHub Discussions** — OSSプロジェクトのコミュニティ形成に最適。React、Next.jsなどの議論が活発。 ### テーマ別 **8. JAWS-UG** — AWSユーザーの日本最大級コミュニティ。全国60以上の支部。初心者向けイベントも多い。 **9. GDG** — Googleテクノロジーのコミュニティ。年次カンファレンスDevFestが人気。 **10. DevRel Meetup** — 技術を「伝える」スキルを磨きたい人向け。エバンジェリスト・技術広報担当者が集まる。 ### 地域コミュニティ **11. みやこでIT** — 京都拠点。お寺や町家でもくもく会を開催。564名超・148回開催。初心者からベテランまで。 → [connpass](https://mit.connpass.com/) **12. Code for Japan** — シビックテックの一般社団法人。Slack参加者8,000人超。テクノロジーで地域課題を解決。 **13. もくもく会(全般)** — connpass・TECH PLAYで「もくもく会+地域名」で検索。発表義務なし、初参加のハードルが最も低い。 ### オンライン・新形態 **14. Discord/Slackコミュニティ** — 24時間交流可能。地方在住で近くに勉強会がない人に最適。 **15. バーチャルもくもく会** — みんコワなど365日24時間オープン。「一人だとサボってしまう」を解決。 --- ## コミュニティの選び方 5つのポイント **1. 目的を明確にする** — 技術深掘りならテーマ別、人脈なら地域、情報交換ならオンライン。 **2. 自分のレベルとの一致** — 「初心者歓迎」「中級者以上」などの表記を参考に。 **3. 活発度を確認** — 会員数より直近3ヶ月のイベント開催頻度をチェック。 **4. まず無料から** — 複数試してから有料へ。 **5. オンラインとオフラインを使い分け** — 日常はオンライン、深い関係構築はオフラインが効果的。 --- ## まとめ ITエンジニアコミュニティは、スキルアップ・キャリア形成・モチベーション維持の全てに効く。まずはconnpassで近くの「もくもく会」を探して参加してみてほしい。PCと充電器を持って行くだけでいい。 あなたの最初の一歩を、ITエンジニアコミュニティは温かく迎え入れてくれるはずだ。 京都を拠点にITエンジニアとして働く・転職する・学ぶ情報全体は、[京都のITエンジニア完全ガイド|企業・年収・転職・コミュニティ・働き方(2026年版)](/blog/kyoto-engineer-guide) に1ページで整理しています。京都の読者はこちらもあわせてご活用ください。 --- # ITエンジニアが地方自治体と連携するには — 技術と行政の架け橋として地域課題に向き合う方法 - 公開日: 2026-04-06 - 著者: みやこでIT - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/gov-it-engineer - タグ: 自治体, 地方, DX, コミュニティ ## 概要 自治体連携は受託開発以上に広い。技術を行政と地域の文脈に接続し、小さく始めて成果につなげる方法を、京都のITエンジニアコミュニティの実践から整理します。 ## 本文 ## ITエンジニアと地方自治体の連携は、受託開発だけではありません 地方自治体との連携と聞くと、「行政システムの開発」「入札案件」「自治体DXの受託」といったイメージを持つ人が多いかもしれません。もちろんそれも正しい理解ですが、実際の自治体連携にはもっと幅広い形があります。 ITエンジニアが地方自治体と連携するということは、**技術を使って地域課題の解像度を上げ、地域の住民や職員の課題に対する現実的な改善策を形にしていくこと**です。対象は大規模システムに限りません。情報発信、住民向け導線、データの整理、業務の可視化、小さなプロトタイプづくりなど、関わり方は多様です。 ここで重要なことは、自治体連携は「技術をそのまま持ち込めば成立する世界」ではないという点です。行政には予算、調達、住民説明責任、セキュリティ、個人情報保護、継続運用、庁内合意といった前提があります。つまり、民間のプロダクト開発とは一部異なるルールの中で成果を出す必要があるのです。 一方で、こうした制約の中にこそITエンジニアの価値と実力が発揮されます。技術を知っている以上に、**制約の中で何が実装可能かを見極め、小さく始めて成果につなげる力**が求められるからです。 本記事ではITエンジニアが地方自治体と連携する方法、自治体連携で求められる視点、そして京都のITエンジニアコミュニティ"みやこでIT"がどのように行政や地域との接点を生み出してきたかを整理します。 --- ## なぜ今、地方自治体とITエンジニアの接点が重要なのか 地方自治体では、デジタル化や業務改善の必要性が高まっています。住民向け手続きのオンライン化、窓口業務の効率化、情報発信の改善、データ活用、地域課題の可視化など、技術が関与できる領域は広がっています。 しかし現実には、多くの自治体で次のような壁があります。 - 庁内に高度なIT人材が十分にいない - システムのことがわかる職員が限られている - ベンダー任せになりやすく、仕様の主体性を持ちにくい - 何をデジタル化すべきかの優先順位整理が難しい - 「大きな改革」以前に、小さな改善も進みにくい この状況に対して、外部のITエンジニアが関与する余地があります。ただし、それは「最新技術を教える人」としてではありません。自治体側が本当に必要としているのは**現場の課題を理解し、無理のない改善策を一緒に考えられる相手**です。 つまり、自治体連携において求められるのは技術そのものよりも**技術を地域と行政の文脈に接続する力**です。 --- ## 地方自治体がITエンジニアに期待していること 自治体が外部のIT人材に期待することの多くは、次のような現実的な支援です。 - 住民向けサービスをわかりやすくするためのWebサイト改善 - 情報発信や申請導線の整理 - 紙や属人的運用に依存した業務フローの見直し - データの集計、可視化、共有の仕組みづくり - 小さなツールやプロトタイプによる実証 - 外部ベンダーとのやりとりを理解できる技術的補助 - DX推進を進めるうえでの壁打ちや伴走 自治体が求めているのは**行政の現実に合わせて、できることとできないことを整理できる実務家**だということです。 技術者側が「もっとこうした方がいい」と思っても、自治体には自治体の制約があります。その制約を無視して理想論を振り回す人は、現場では信用されません。逆に、制約を理解したうえで一歩ずつ前に進める人は重宝されます。 --- ## ITエンジニアが地方自治体と連携する主な方法 ITエンジニアが地方自治体と関わる方法は多岐にわたります。報酬の有無、関与の深さ、継続性、役割などによっていくつかの入り口があります。 ### 1. 副業・兼業・アドバイザーとして関わる 本業を持ちながら、自治体のデジタル推進や特定プロジェクトに外部人材として関わる形です。週に数時間からの関与や、定例会議への参加、壁打ち、企画支援など、比較的軽い関わり方から始められることもあります。 この形の利点は、いきなりフルコミットせずに関われることです。一方で、単なるアドバイス役で終わると成果が出にくいという問題もあります。肩書きだけの参画では意味がありません。どの論点に責任を持つのかを明確にする必要があります。 ### 2. シビックテックや地域活動として関わる 地域課題や公共テーマに関心のあるITエンジニアが、コミュニティや有志活動として自治体や地域と接点を持つ形です。オープンデータ活用、地域課題の可視化、住民向け情報整理など、小さな活動から始まるケースもあります。 この形は入りやすい反面、継続性や責任範囲が曖昧になりやすい点に注意が必要です。善意だけでは長続きしません。どこまでがコミュニティ活動で、どこからが業務として扱うべきかを整理する必要があります。 ### 3. 自治体向けサービスやプロダクトを開発する 自治体の課題を横断的に捉え、複数自治体に展開可能なサービスとして形にする方法です。これは単発案件を超えて、GovTechや地域DXの事業として取り組む発想です。 自治体は一見似ているように見えても、地域ごとに事情が違うことに注意が必要です。調達、予算、業務フロー、運用体制が異なる以上、「自治体向けなら全部同じ」は通用しません。 ### 4. ハッカソンや実証の場から入る 自治体や関連機関が主催・共催するハッカソン、アイデアソン、実証イベントなどをきっかけに関係を作る方法です。短期間で課題理解と試作を進められるため、最初の接点としては有効です。 ただし、イベントで終わると価値は限定的です。本当に意味があるのは、その後に継続対話や小規模実証につなげることです。イベントは入口にすぎません。 ### 5. ITコミュニティを通じて連携する 個人で自治体に接触するよりも、ITコミュニティが持つネットワークや場を通じて接点を作る方法です。これは特に有効です。理由は明確で、自治体は「知らない個人」よりも、**一定の継続性と信用がある場**を通じた出会いの方が関係を築きやすいからです。 また、コミュニティ経由であれば複数人の知見を持ち寄った対話や小さなチームによる対応が可能になります。自治体連携は、一人のスーパープレイヤーより、継続して会話できる場の方が安定して進めていけます。 --- ## 自治体連携で最も重要なのは「技術力」より「翻訳力」です ITエンジニアと自治体職員は、見ている景色が違います。使う言葉も違えば、成果の定義も、意思決定の速度も、責任の取り方も違います。 ITエンジニアは仕様、工数、技術選定、UI、運用負荷、セキュリティといった観点で考えます。自治体職員は予算、説明責任、住民影響、部署間調整、法令、監査、年度内執行といった観点で考えます。 この両者をつなげるには、開発力だけでは足りません。必要なことは、**行政の制約を理解しながら、技術の選択肢を現実的な形で翻訳する力**です。 たとえば、 - 技術的には可能だが、自治体運用には向かない案を見抜く - 現場が受け入れられる最小構成に落とし込む - 住民向けにわかりやすい導線へ変換する - 行政用語を技術仕様に落とし込む - 技術的理想と制度的制約の間で現実解を探す こうした役割が必要です。 自治体連携で成果を出す人とは、**技術と行政の間にある摩擦を扱える人**です。 --- ## 小さく始めることが、自治体連携では決定的に重要です 自治体との連携でありがちな失敗は、最初から大きな構想を語りすぎることです。「地域全体のDX」「行政改革」「住民サービスの全面刷新」といった言葉は立派ですが、理解を得たり浸透させたりすることがなかなか難しいです。 自治体で成果を出したい場合、最初に必要なのは**小さな成功体験**です。 - 申請導線を少し整理する - 情報発信ページをわかりやすくする - オープンデータを見やすく可視化する - 手作業の一部を簡単なツールで置き換える - 現場の困りごとを試作品で見せる 信頼は小さな前進の積み重ねで生まれます。自治体側にとって重要なのは「この人たちとなら前に進めそうだ」という実感だからです。 --- ## ITエンジニアにとっての対価やメリットを最初から設計すべきです よく欠けてしまいがちだったり、調整が難しいのがこの視点です。「地域貢献できます」「社会的意義があります」だけでは、継続的な関与にはつながりません。 ITエンジニア側にも、参加する理由が必要です。ここを曖昧にすると自治体側の期待だけが膨らみ、エンジニア側は善意の消耗戦になります。 ### 金銭的対価が必要な場面を曖昧にしない 壁打ちや初期相談の段階では無償の対話がありえても、具体的な設計、開発、検証、調整、保守が発生するなら、そこは業務です。報酬設計を曖昧にしたまま進めるべきではありません。 たとえば、 - 技術検証や要件整理へのスポット報酬 - PoC開発の委託費 - 継続伴走に対するアドバイザリー費用 - 自治体向けプロダクト導入費や運用費 といった整理が必要になります。 「まずは無償で」「形になったら考える」は、最も揉めやすい進め方です。責任範囲も期待値も曖昧になるからです。 ### 金銭以外のメリットも確かに存在する。しかし、言語化が必要です 初期段階では、必ずしもすべてが金銭対価になるとは限りません。その場合でも、ITエンジニア側に何が返ってくるのかは明確であるべきです。 - 地域課題の解決に直接関われる - 行政や公共領域の知見が得られる - 普段の業務では触れないテーマに挑戦できる - 実証実験や新規事業の種につながる - 地域の企業、大学、行政とのネットワークが広がる - 実績や発信テーマになる こうした価値があるかどうか、そしてそれらを提供してもらえるのかどうかは最初から確認しておきましょう。 --- ## "みやこでIT"が自治体連携で持つ意味 "みやこでIT"は、京都を拠点にIT人材・企業・大学・地域をつなぎ、学びと交流を実装や共創に変えるプラットフォームです。2019年に発足し、これまでに148回以上のイベントを開催、564名を超える参加者が集まっています。運営はNetsujo株式会社が担っています。 このコミュニティの価値は**地域、技術、事業、行政の接点をつくる場として機能していること**にあります。 自治体や行政関連機関との連携では、個人が単独で接触するよりも、継続性のあるコミュニティや運営主体がある方が関係を築きやすくなります。なぜなら、自治体側にとっても、「誰が来るかわからない単発の人」より、「継続して対話できる場」を持つ相手の方が付き合いやすいからです。 "みやこでIT"ではお寺や町家といった京都らしい会場だけでなく、行政や大学などのアクセスが良く多くの人に開かれた空間もお借りしながら、分野や立場を越えた接点をつくってきました。こうした場づくりは、自治体連携とも相性が良いポイントです。 技術者だけで閉じず、地域の課題や実装の現実に向き合う。これが、"みやこでIT"の自治体連携における価値です。 --- ## ITエンジニアが自治体と連携するための現実的な進め方 自治体連携に関心があるITエンジニアは最初から提案書を書いたり、大型案件を狙ったりする必要はありません。むしろ、そういう発想は失敗しやすいです。 現実的には、次の流れで進める方が成功しやすくなります。 ### 1. 地域課題を理解する まず必要なのは、地域や行政が何に困っているかを知ることです。自治体の総合計画、デジタル関連方針、公開資料、広報、オープンデータ、地域課題の議論などを見て、何が課題として存在しているかを掴みます。 ### 2. 一人で行かず、場に入る 関心のあるテーマを共有し、仲間や助言者を得ることが重要です。 ### 3. まず小さな試作や整理を行う 「この課題はこう整理できそうです」「この程度なら試せます」という小さな形に落とします。企画書より、見えるものの方が伝わります。 ### 4. 関係者と対話する 自治体職員、地域プレイヤー、支援機関、コミュニティ運営者などと話し、何が本当に必要かをすり合わせます。この段階では、提案よりヒアリングの方が重要です。 ### 5. 継続可能な形を設計する 「面白い話」で終わらせず、役割分担、対価、責任範囲、次の一歩を整理します。連携はモチベーションだけでは続きません。設計が必要です。 --- ## 自治体連携は、ITエンジニアのキャリアにも意味がある 自治体との連携は、ITエンジニアにとってキャリアの厚みを増す機会でもあります。 行政、教育、福祉、観光、防災、まちづくり、産業振興など、自治体が扱うテーマは広く、公共性があります。よってそこに関わることで、民間サービス開発だけでは得られない視点が身につきます。 たとえば、 - 制度や運用を前提に設計する力 - 多様な関係者と合意形成する感覚 - 公共性と実装可能性の両立 - 地域課題を事業やプロダクトに変換する視点 - GovTechや地域DX領域での実績 こうした経験は今後の転職、起業、事業開発にも効いてくるでしょう。**行政や地域を相手に成果を出せる人材になる**こと自体が、希少性の高いキャリアになります。 --- ## FAQ ### Q. 自治体の仕事は遅くて堅い印象があります。ITエンジニアが関わる意味はありますか? あります。ただし、民間と同じ速度や意思決定を期待すると失敗します。自治体には自治体の前提があるので、そこに適応したうえで成果を出せる人に価値があります。むしろ、その制約下で前に進めること自体が実力です。 ### Q. 個人でも自治体と連携できますか? できますが、個人単独よりも、コミュニティや支援機関、既存ネットワークを通じて接点を持つ方が進みやすいです。自治体連携では提案の中身だけでなく、継続して関われる信頼性も見られます。 ### Q. 自治体連携に興味がありますが、何から始めるべきですか? まずは地域課題を知り、場に入ることです。地域や行政の文脈を理解しましょう。 --- ## まとめ ITエンジニアと地方自治体の連携は、受託開発でも善意の地域貢献でも終わらないテーマです。本質は**技術を行政と地域の現実に接続し、実装可能な形で前に進めること**です。 自治体側には、IT人材不足やデジタル化の課題があります。一方でITエンジニア側には公共性の高いテーマに関わり、キャリアの幅を広げる機会があります。翻訳力、小さく始める姿勢、対価設計、継続可能な関係設計などを丁寧に進めましょう。 "みやこでIT"は、京都のITエンジニアコミュニティとして、技術と地域、実装と行政の接点を育ててきました。まず一歩目の入口として、"みやこでIT"を活用してください。 --- # 京都の産学連携にITエンジニアコミュニティが必要な理由 — 大学研究者と実装人材をつなぐ"みやこでIT" - 公開日: 2026-04-03 - 著者: みやこでIT - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/academia-it-community - タグ: 産学連携, 大学, 研究者, 京都 ## 概要 産学連携で止まりやすいのは「制度の前」の初期接点。研究者とITエンジニアが自然に出会い、PoCへの初速を作るためにコミュニティが果たす役割を解説します。 ## 本文 ## 産学連携で止まりやすいのは「制度の前」です 大学の研究成果を社会実装につなげたい。研究室のテーマをPoCとして検証したい。学生に実務のITエンジニアとの接点を持たせたい。 そう考えていても、実際には**大学研究者とITエンジニアが自然に出会い、具体的な会話を始められる場は多くありません。** 大学には産学連携のための制度や窓口があります。共同研究、受託研究、技術移転、大学発スタートアップ支援など、仕組み自体は整っています。ですが、現場で多いのは、そこへ進む前の段階で止まってしまうケースです。 たとえば、研究テーマの社会実装可能性は感じているが、何から検証すべきかわからない。アルゴリズムや理論には自信があるが、実際に動くソフトウェアやサービスとしてどう形にすればよいか見えていない。企業に相談するにはまだ整理が足りず、大学の公式制度に乗せるには早い。こうした状態は珍しくありません。 つまり、産学連携の課題は制度の不備よりも、**制度に乗る前の初期接点が不足していること**にあります。 このギャップを埋める場として、京都のITエンジニアコミュニティ"みやこでIT"には意味があります。 --- ## "みやこでIT"とは何か "みやこでIT"は、京都を拠点にIT人材・企業・大学・地域をつなぎ、学びと交流を実装や共創に変えるプラットフォームです。2019年に発足し、これまでに148回のイベントを開催、564名が参加しています。運営はNetsujo株式会社が担っています。 "みやこでIT"の特徴は、単なる勉強会コミュニティではないことです。Webアプリケーション、AI、ブロックチェーン、インフラ、プロダクト開発など、さまざまな領域の実務者が集まり、技術の話だけでなく、実装、検証、運用、事業開発、地域との接続までを含めた対話が生まれてきました。 また、会場にはお寺、町家、元お茶屋など京都らしい空間を取り入れてきました。この「堅すぎず、緩すぎず、しかし質は落とさない」という設計が重要です。研究者にとっても、ITエンジニアにとっても、最初の会話が始まりやすいのは、こうした中間的な場だからです。 --- ## なぜ大学研究者にITエンジニアコミュニティが必要なのか 大学研究者が研究成果を社会につなげようとするとき、問題になるのは研究の質の問題ではありません。**実装・検証・運用に関する現実的な視点が入りにくいこと**が課題です。 ### 研究の技術的実現可能性を早く検証できる 理論的には成立していたとしても、実装の現場では多くの制約があります。処理速度、データ構造、UI設計、保守性、インフラコスト、外部サービス連携など、研究室の中では見えにくい論点が多数あるのです。 ITエンジニアとの対話があると、研究テーマを「実際に試せる単位」に落とし込みやすくなります。 ### 研究成果を社会実装につなぐ「翻訳」ができる 産学連携では、研究とビジネスのあいだをつなぐ翻訳が必要です。ITエンジニアコミュニティには、実際に手を動かしながら考える人材が集まります。だからこそ、「この研究はどういう形なら世に出せるか」「まず何を作れば検証になるか」といった会話が成立しやすくなります。 ### 学生のキャリアや視野にも好影響がある 研究室の学生にとっても、ITエンジニアコミュニティへの参加は価値があります。自分の研究テーマが社会のどこにつながるのか、どのような形で人に使われる可能性があるのかを考える機会になります。 --- ## なぜ大学の公式な産学連携制度だけでは不十分なのか 問題はその制度が多くの場合、ある程度テーマや条件が整理されていることを前提にしている点です。 実際には、研究者の側には次のような状態がよくあります。 - まだ仮説段階である - 実装可能性が読み切れていない - 企業に持ち込む前に技術的な壁打ちがしたい - 小規模なPoCとして成立するかを先に見たい この段階では制度の正しさよりも先に、**気軽に相談できる相手と率直に議論できる場**が必要です。 "みやこでIT"のようなコミュニティが果たす役割はここにあります。正式な案件化の前段階で、研究と実装が出会うための補助線になることです。 --- ## ITエンジニアへの対価やメリットをどう考えるべきか 大学研究者とITエンジニアの接点をつくるうえで、見落としてはいけない視点があります。それは、**ITエンジニア側にも参加する理由が必要だということ**です。 ### 金銭的対価が必要な場面を曖昧にしない 特に具体的な実装や開発工数が発生する段階では、業務としての対価を検討するのが自然です。「まずは善意で協力してもらい、形になってから考える」という進め方は、責任範囲も期待値も曖昧にしやすい方法です。 ### 金銭以外のメリットも設計できる 一方で初期段階のコミュニティ接点では、必ずしも最初からフルの業務委託にする必要はありません。 - 最先端の研究テーマに早期に触れられる - 普段の業務では扱わない技術的課題に挑戦できる - 研究者や大学とのネットワークができる - 共同発表、登壇、実績化につながる可能性がある - 新規事業や起業の種になるテーマに出会える 必要なことは**双方に意味のある関係を設計すること**です。 --- ## 研究室からPoCへ進めるための現実的な流れ 1. **課題を専門外の人にも伝わる言葉にする** — 「何を解決したいのか」「誰のどんな課題に関係しそうか」を言語化します。 2. **コミュニティで共有する** — LT会や交流会、もくもく会などで、研究内容や悩みを共有します。 3. **実務者の視点を受け取る** — 実装方法、検証範囲、必要技術、工数感など、研究室の中だけでは見えにくい論点を得ます。 4. **小さなPoCの形にする** — 仮説検証に必要な最小単位を定めます。 5. **継続的に対話できる相手を見つける** — 関心を持った相手と継続的な対話を進めます。 6. **必要に応じて正式な産学連携へ進む** — 方向性が見えた段階で、大学の正式制度に進む方が無理が少なくなります。 コミュニティは**研究を社会につなぐための初速を作る場**です。 --- ## FAQ ### Q. 情報系や工学系の研究者でなくても参加できますか? はい、参加できます。教育、文化資源、地域課題、人文学、社会課題の可視化など、幅広い分野で技術実装の可能性はあります。むしろ異分野の研究テーマほど、外部の実務者と話す意味があります。 ### Q. プログラミングの知識がなくても大丈夫ですか? 問題ありません。重要な点は、「何を解決したいのか」「何を検証したいのか」という問いを持っていることです。 ### Q. 学生を連れて参加してもよいですか? 問題ありません。学生にとっても、研究外のITコミュニティに触れる経験は有益です。 ### Q. 研究テーマがまだ曖昧でも参加してよいですか? むしろ、その段階で参加する意味があります。「何に可能性を感じているか」「どこで悩んでいるか」があれば十分です。最初の壁打ちこそ、コミュニティが活きる場面です。 --- ## まとめ 産学連携を前に進めるうえで不足しがちな点は、制度そのものよりも、**研究者とITエンジニアが出会う最初の接点**です。 "みやこでIT"は、その前段階を支える京都のITエンジニアコミュニティです。研究成果を社会実装したい。学生に実務との接点を持たせたい。研究テーマをPoCに落とし込みたい。そうした課題を持つ大学研究者や研究室にとって、"みやこでIT"は有力な出発点のひとつになります。 --- # IT勉強会の初参加完全マニュアル|持ち物・マナー・選び方・当日の流れ(2026年版) - 公開日: 2026-04-02 - 著者: みやこでIT - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/first-study-group - タグ: もくもく会, 初心者, IT勉強会, ガイド ## 概要 IT勉強会やもくもく会に初めて参加する方向けの完全マニュアル。勉強会の5つの種類(もくもく会・LT会・ハンズオン・読書会・カンファレンス)の選び方、持ち物、当日のマナー、一人参加の進め方、よくある不安への回答まで、京都で148回以上のコミュニティ運営経験を持つ運営者が網羅的に整理した2026年版ガイド。 ## 本文 ## はじめに ── 「参加したいけど不安...」は誰もが通る道 「IT勉強会に参加してみたいけど、自分のレベルで大丈夫かな?」「一人で行って浮かないかな?」「何を持っていけばいいんだろう?」 もしあなたがこうした不安を感じているなら、安心してください。IT勉強会やもくもく会に初めて参加する人のほとんどが、まったく同じ気持ちを抱えています。 私たち「みやこでIT」は京都を拠点にITエンジニアコミュニティを運営し、これまでに148回のイベントを開催してきました。connpassでのメンバー数は564名となり、毎回のように「今日が初めてです」という方が参加してくださいます。 この記事ではIT勉強会に初めて参加する方に向けて、勉強会の種類や選び方から持ち物、当日のマナー、よくある不安への回答まで、必要な情報をすべて整理した。この記事を読み終えるころには、「よし、参加してみよう」と思える状態になるはずだ。 --- ## IT勉強会とは? ── 種類を知ろう ひとくちに「IT勉強会」といっても、さまざまな形式があります。まずは主な種類を押さえておきましょう。 ### もくもく会 参加者がそれぞれ自分のやりたいことを持ち寄り、「もくもく(黙々)と」作業する会です。プログラミングの学習、個人開発、資格の勉強など、取り組む内容は完全に自由。強制的な発表もなく自分のペースで過ごせるため、初心者にとって最もハードルが低い形式です。わからないことがあれば周りに質問できるのも大きなメリットです。 ### LT会(Lightning Talk会) 3〜5分程度の短いプレゼンテーションを複数人が行う会です。テーマは個人開発など技術的な内容からキャリアの話、最近試してみたツールの紹介まで幅広く、「聞くだけ参加」もOKな場合がほとんどです。短時間の発表なので、登壇のハードルも比較的低い点が特徴です。 ### ハンズオン 講師やファシリテーターの指導のもと、参加者が実際に手を動かして学ぶワークショップ形式です。「Dockerを使ってみよう」「Reactで簡単なアプリを作ろう」など、特定の技術をテーマにしたものが多く、体験しながら学べるため理解が深まりやすい点が魅力です。 ### 読書会 技術書を一冊決めて、章ごとに参加者が担当を分けて内容を発表・議論する形式が多いです。一人では読破しにくい分厚い技術書も、仲間と一緒なら読み進められます。「読んでくるのが宿題」という形式と「当日その場で読む」形式があります。 ### カンファレンス 半日から数日にわたって開催される大規模イベントです。複数のセッション(講演)が並行して行われ、企業のスポンサーブースが設けられることもあります。技術トレンドを一気にキャッチアップできるので、ぜひ出掛けてみましょう! --- ## IT勉強会に参加するメリット5つ ### 1. 独学では得られない実践的なスキルアップ 書籍やオンライン教材だけでは身につきにくい「現場で使われている技術」や「実務でのベストプラクティス」を、経験豊富なITエンジニアから直接学べます。質問もその場でできるため、独学で詰まっていた課題が一気に解決することも珍しくありません。 ### 2. 同じ志を持つ仲間・人脈ができる ITエンジニアとして成長するうえで、技術的な相談ができる仲間の存在は非常に大きいものです。勉強会で知り合った人と情報交換を続けたり、一緒にプロジェクトを始めたりするケースも多くあります。特にフリーランスや個人開発者にとって、横のつながりは貴重な財産になります。 ### 3. 学習のモチベーションが維持できる 一人で勉強を続けるのは、どうしてもモチベーションの維持が難しいもの。定期的に勉強会に参加することで「次回までにここまでやろう」という目標ができ、学習のペースメーカーになります。周りの参加者が頑張っている姿を見ること自体が刺激になります。 ### 4. キャリアの選択肢が広がる 勉強会には様々な企業や職種のITエンジニアが参加しています。転職先の情報をリアルに聞けたり、思わぬところから仕事の依頼やスカウトにつながることもあります。「どんな技術が市場で求められているか」を肌で感じられるのも大きなメリットです。 ### 5. 最新の技術トレンドをキャッチアップできる IT業界の技術トレンドは目まぐるしく変化します。勉強会では登壇者や参加者が最新のツール、フレームワーク、開発手法について話してくれるため、効率的に情報収集ができます。公式ドキュメントだけではわからない「実際に使ってみた感想」を聞けるのは、勉強会ならではの価値です。 --- ## 勉強会の見つけ方 IT勉強会を探すには、いくつかの定番サービスがあります。 ### connpass ITエンジニア向け勉強会の検索・参加プラットフォームとして、国内最大級のサービスです。技術カテゴリや地域、日程で絞り込んで検索でき、気になるグループをフォローすると新しいイベントが公開されたときに通知を受け取れます。アカウント作成はGitHubやX(Twitter)連携で簡単にできます。まず最初に登録しておきたいサービスです。 ### TECH PLAY IT関連のイベント・勉強会・セミナーをまとめて検索できるサービスです。技術タグやキーワードで検索でき、興味のあるタグをお気に入りに登録すると、関連するイベント情報がメールで届きます。connpassとあわせてチェックしておくと、取りこぼしが減ります。 ### X(Twitter) 「#もくもく会」「#勉強会」「#LT会」などのハッシュタグで検索すると、最新のイベント情報が見つかります。勉強会の主催者やコミュニティの公式アカウントをフォローしておけば、イベント情報が自然とタイムラインに流れてきます。参加者のリアルな感想も確認できるので、雰囲気をつかむのにも便利です。 ### 会社の同僚・知人からの紹介 意外と見落としがちですが、職場の同僚や知人に「勉強会に行ってみたいんだけど」と聞いてみるのも有効な手段です。すでに参加経験のある人がいれば、一緒に行ってもらえることもあります。初回の心理的ハードルが大きく下がるので、おすすめの方法です。 --- ## 自分に合った勉強会の選び方 数多くの勉強会の中から、自分に合ったものを見つけるためのポイントを4つご紹介します。 ### テーマ・技術領域 まずは自分が学びたい技術や興味のある分野で絞り込みましょう。「Python」「React」「AWS」「AI/機械学習」など、特定の技術に特化した勉強会もあれば、技術を問わず幅広く集まるもくもく会もあります。初めてなら、テーマを限定しないもくもく会が参加しやすいでしょう。 ### 参加人数・規模 少人数(5〜15人程度)の勉強会は参加者同士の距離が近く、質問や会話がしやすい環境です。逆に、50人以上の大規模イベントは多くの情報を得られますが、初心者は少し居心地の悪さを感じるかもしれません。初回は10〜20人程度の中規模のイベントがバランスがよくおすすめです。 ### オンライン / オフライン オンライン開催の勉強会なら、自宅から気軽に参加できます。カメラをオフにして「聞くだけ参加」も可能な場合が多く、心理的なハードルは低いでしょう。一方、オフライン(現地参加)は、直接顔を合わせて話せるため、つながりが深まりやすいのが利点です。「まずオンラインで雰囲気を確認し、慣れてきたらオフラインに参加する」というステップもおすすめです。 ### 雰囲気・参加者層 connpassのイベントページには、過去の開催レポートや参加者のコメントが掲載されていることがあります。「初心者歓迎」「初参加OK」と明記されているイベントを選ぶと安心です。主催者のX(Twitter)アカウントをチェックして、過去の開催時の写真や感想を見てみるのもよいでしょう。 --- ## 参加前の準備 ── 持ち物チェックリスト 当日慌てないように、必要なものを事前に確認しておきましょう。 ### 必須の持ち物 - ノートPC:もくもく会やハンズオンでは必須です。聴講型のセミナーでも、メモ用に持っていくと便利です。 - PCの充電器・電源ケーブル:会場にコンセントがある場合がほとんどですが、充電器を忘れると致命的です。必ず持参しましょう。 ### あると便利な持ち物 - 名刺:懇親会などで交換する機会があります。個人用の名刺でもOKです。なくても問題ありません。 - イヤホン:もくもく会で集中したいときや、オンラインのハイブリッド開催時に重宝します。 - モバイルバッテリー:長時間のイベントでスマホの充電が心配な方は持っておくと安心です。 - 飲み物・軽食:長時間のイベントでは、飲み物の持ち込みOKな会場が多いです。 ### 事前にやっておくこと - 開発環境のセットアップ:ハンズオンの場合、事前に指定されたソフトウェアやライブラリのインストールが求められることがあります。当日のセットアップに時間がかかると、肝心の学習時間が減ってしまいます。イベントページの案内を必ず確認しましょう。 - 自己紹介の準備:多くの勉強会では冒頭に簡単な自己紹介の時間があります。「名前」「普段やっていること」「今日やりたいこと」の3点を30秒程度で話せるように準備しておくと安心です。 - 会場へのアクセス確認:初めての会場は迷いやすいものです。事前に地図やビルの入り方を確認しておきましょう。 --- ## 当日の流れ ── 一般的なもくもく会の場合 初めての参加でも戸惑わないよう、一般的なもくもく会の流れをご紹介します。 ### 1. 受付(開始10分前〜) 会場に到着したら、受付で名前を伝えます。connpassのイベントページやQRコードを見せるだけのことも多いです。「初めて参加します」と伝えると、主催者が丁寧に案内してくれます。 ### 2. オープニング・自己紹介(5〜10分) 主催者から会の説明やWi-Fi情報の共有があり、その後に簡単な自己紹介タイムがあります。一人30秒〜1分程度で、「名前・普段の仕事や学習内容・今日やること」を話すのが一般的です。 ### 3. もくもく作業タイム(1.5〜3時間) メインの時間です。各自が自分の作業に集中します。わからないことがあれば周りの人に質問してもOKですし、一人で黙々と作業しても構いません。途中で席を立ってドリンクを買いに行ったり、休憩を取ったりも自由です。 ### 4. 成果発表(15〜30分) 作業の終わりに、一人1〜2分で「今日やったこと」を共有する時間が設けられる場合があります。「○○の公式チュートリアルを進めました」「エラーが解決できました」など、簡単な報告で大丈夫です。発表が必須でない会も多いので、無理にする必要はありません。 ### 5. 懇親会・フリータイム(30分〜1時間) イベント後にそのまま懇親会が開催されることもあります。参加は任意です。技術の話はもちろん、キャリアの相談や雑談など、リラックスした雰囲気で交流できます。初参加の方にとっては、ここで人脈が広がるチャンスです。 --- ## 参加時のマナーと心得 勉強会を気持ちよく過ごすために、押さえておきたいマナーをご紹介します。 ### 1. 申し込んだらちゃんと出席する。行けなくなったら早めにキャンセルを connpassなどで参加登録をしたら、基本的に出席しましょう。どうしても行けなくなった場合は、できるだけ早くキャンセル処理を行ってください。無断欠席は、主催者の準備(会場の席数、飲食の手配など)に影響するだけでなく、キャンセル待ちの人が参加できなくなります。 ### 2. 他の参加者の作業を妨げない もくもく会では、集中して作業している人が周りにいます。大きな声での会話や長時間の電話は控えましょう。質問や雑談をしたいときは、相手の様子を見てから声をかけるか、休憩時間を利用するのがスマートです。 ### 3. 写真撮影・SNS投稿は確認してから イベントの様子をSNSに投稿したい場合は、主催者に撮影・投稿の可否を確認しましょう。他の参加者が写り込む場合は、本人の了承を得ることがマナーです。 ### 4. 営業・勧誘行為は控える 勉強会はあくまで学びと交流の場です。自社サービスの営業や、しつこい転職勧誘などは嫌がられます。自然な会話の中で仕事の話をするのは問題ありませんが、一方的な売り込みは避けましょう。 --- ## 初心者におすすめの勉強会タイプ 数ある勉強会の中で、初めて参加する方に最もおすすめなのは「もくもく会」です。その理由を3つご紹介します。 ### 理由1:発表やプレゼンの義務がない LT会やハンズオンでは、発表や作業の進行についていく必要がありますが、もくもく会は自分のやりたいことを自由にやるだけ。「聞かれたことに答えられなかったらどうしよう」というプレッシャーがありません。 ### 理由2:スキルレベルを問わない もくもく会では参加者がそれぞれ違うことをやっているため、スキルレベルの差が気になりません。プログラミングを始めたばかりの人も、10年以上のベテランITエンジニアも、同じ空間で自分の課題に取り組んでいます。 ### 理由3:途中参加・途中退出がしやすい 多くのもくもく会では、途中参加や途中退出がOKとされています。「まずは1時間だけ参加してみよう」という使い方もできるため、時間の制約がある方でも気軽に参加できます。 もくもく会で勉強会の雰囲気に慣れたら、次のステップとしてLT会の聴講やハンズオンへの参加に挑戦してみるのがおすすめです。 --- ## 「みやこでIT」での体験例 ── 京都のお寺でもくもく会 ここで、私たち「みやこでIT」が実際に開催しているもくもく会の雰囲気をご紹介します。 「みやこでIT」は京都を拠点とするITエンジニアコミュニティで、Webアプリ開発、AI/機械学習、ブロックチェーン(Web3)など幅広い技術領域をカバーしています。特徴的なのは、京都ならではの会場選びです。お寺の一室をお借りしてもくもく会を開催することもあり、静かで集中できる環境が参加者から好評です。 典型的な「みやこでIT」のもくもく会はこんな流れです。 - **10:00** 受付開始。会場に到着したら、好きな席に座ります - **10:10** 主催者から簡単な挨拶と、Wi-Fi・電源の案内 - **10:15** 一人30秒の自己紹介タイム(名前・今日やること) - **10:30** もくもく作業スタート。各自が自分の課題に取り組みます - **12:50** 任意の成果発表タイム(1人1〜2分) - **12:55** 片付け・解散。希望者はそのまま近くのカフェで懇親会 参加者の多くは20代〜40代のITエンジニアですが、プログラミングを学び始めたばかりの学生さんや異業種からIT業界への転職を目指している方も珍しくありません。初参加の方には主催メンバーが積極的に声をかけるようにしているので、「一人で来ても浮かないかな?」という心配は無用です。 connpassで「みやこでIT」と検索していただければ、直近のイベント情報をご確認いただけます。京都周辺にお住まいの方、京都に立ち寄る予定のある方は、ぜひ気軽にお越しください。 --- ## よくある不安Q&A ### Q1. プログラミング初心者でも参加して大丈夫? **A. まったく問題ありません。** もくもく会では、プログラミングの入門書を読んでいる人、Progateやドットインストールで学習中の人も多く参加しています。「初心者歓迎」と書かれているイベントを選べば、同じレベルの参加者にも出会えるでしょう。 ### Q2. 一人で参加しても浮かない? **A. 浮きません。** 実は、勉強会に一人で参加する人が大多数です。むしろ一人で来ているからこそ、他の参加者との新しいつながりが生まれます。主催者も一人参加の方が多いことを理解しているので、自己紹介タイムや懇親会でつながりを作れる工夫をしてくれています。 ### Q3. 何もできなくても大丈夫?成果が出なかったらどうしよう **A. 成果が出なくても大丈夫です。** もくもく会で「環境構築だけで終わってしまいました」「ずっとエラーと戦っていました」という成果発表は日常茶飯事です。むしろ「エラーで詰まっています」と共有することで、他の参加者からアドバイスをもらえることもよくあります。完璧な成果を求められる場ではないので、安心してください。 ### Q4. どんな服装で行けばいい? **A. 普段着で問題ありません。** IT勉強会にドレスコードはありません。Tシャツにジーンズという方が大半です。カンファレンスなどの大規模イベントでも、ビジネスカジュアルすら不要です。リラックスできる服装でお越しください。 ### Q5. 懇親会には参加すべき? **A. 参加は完全に任意です。** 懇親会に参加すると他の参加者との距離がぐっと縮まるのでおすすめではありますが、無理に参加する必要はありません。まずは勉強会本体だけ参加して、慣れてきたら懇親会にも出てみる、というステップで十分です。 ### Q6. 参加費はどのくらいかかる? **A. 無料〜1,000円程度が一般的です。** 多くのもくもく会は無料、または会場費の割り勘として500円〜1,000円程度の参加費がかかります。カンファレンスなどの大規模イベントでは数千円の場合もありますが、学生割引が用意されていることも多いです。 ### Q7. 途中で帰っても大丈夫? **A. 多くの勉強会では途中退出OKです。** 特にもくもく会は「来たいときに来て、帰りたいときに帰る」というスタイルが一般的です。ただし、ハンズオンなど進行がある形式の場合は途中退出が難しいこともあるので、イベントページで確認しておきましょう。 --- ## まとめ ── まずは一歩踏み出そう IT勉強会やもくもく会は、スキルアップに加え、仲間との出会いやモチベーションの維持など、ITエンジニアとしてのキャリアに多くのプラス効果をもたらしてくれる場です。 初めての参加で緊張するのは当たり前のこと。でも、実際に足を運んでみると「こんなにカジュアルな場だったんだ」「もっと早く来ればよかった」と感じる方がほとんどです。 最後に、初めてのIT勉強会参加に向けたステップをまとめます。 1. **connpassやTECH PLAYでアカウントを作成する** 2. **「もくもく会」「初心者歓迎」で検索する** 3. **気になるイベントに参加登録する** 4. **PCと充電器を持って、当日会場に行く** 5. **「初めて参加します」と伝える** たったこれだけです。難しいことは何もありません。 私たち「みやこでIT」でも、初参加の方を心から歓迎しています。京都近郊の方はもちろん、オンライン開催のイベントもありますので全国どこからでもご参加いただけます。connpassで「みやこでIT」と検索して、ぜひ次回のイベントをチェックしてみてください。 あなたの「初めての一歩」を、IT勉強会のコミュニティは温かく迎え入れてくれるはずです。 --- # "みやこでIT"イベント参加者インタビュー ogurabreadさん - 公開日: Zenn - 著者: みやこでIT - URL: https://zenn.dev/asagiman/articles/f6867be7ebc347 - タグ: interview ## 概要 ogurabreadさんに参加のきっかけや感想などをインタビューしました。 ## 本文 ogurabreadさんに参加のきっかけや感想などをインタビューしました。 --- # "みやこでIT"イベント参加者インタビュー taipyさん - 公開日: Zenn - 著者: みやこでIT - URL: https://zenn.dev/asagiman/articles/d1380abe9c7b97 - タグ: interview ## 概要 taipyさんに参加のきっかけや感想などをインタビューしました。 ## 本文 taipyさんに参加のきっかけや感想などをインタビューしました。 --- # "みやこでIT"イベント参加者インタビュー yamasawさん - 公開日: Zenn - 著者: みやこでIT - URL: https://zenn.dev/asagiman/articles/0e06e6e7700723 - タグ: interview ## 概要 yamasawさんに参加のきっかけや感想などをインタビューしました。 ## 本文 yamasawさんに参加のきっかけや感想などをインタビューしました。 --- # "みやこでIT"イベント参加者インタビュー Ashさん - 公開日: 2026-04-19 - 著者: みやこでIT - URL: https://zenn.dev/asagiman/articles/0b005b979fda1a - タグ: interview ## 概要 Ashさんに参加のきっかけや感想などをインタビューしました。 ## 本文 Ashさんに参加のきっかけや感想などをインタビューしました。 --- # 京都のお寺でもくもく会を開催してみた — ITエンジニアが集中できる場所の作り方 - 公開日: 2026-02-28 - 著者: 飯田 友広 - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/kyoto-temple-mokumoku - タグ: もくもく会, 京都, イベントレポート, お寺 ## 概要 佛現寺の本堂でノートPCを広げ、畳の上でコードを書く。京都のお寺で開催するもくもく会の魅力と、非日常空間がITエンジニアの集中力を高める理由をレポートします。 ## 本文 2026年1月24日、京都市中京区にある佛現寺で「みやこもくもく会#54」を開催しました。今回はDigital Nomad Kyotoとの共同開催で、海外からの参加者も交えた国際色豊かなもくもく会になりました。 ## 佛現寺とは 佛現寺は14代続く浄土真宗西本願寺派のお寺で、みやこでITの定番会場のひとつです。六角通り沿いに位置し、烏丸御池駅から徒歩5分ほどの好立地。本堂の畳の上にノートPCを広げて作業する — 京都ならではの非日常的な開発体験ができます。 ## 当日の流れ **10:00 - 開場・自己紹介** 参加者は約7名。日本人ITエンジニアに加え、Digital Nomad Kyotoからアメリカ、フランス、ドイツからのリモートワーカーが参加。自己紹介は日本語と英語を交えて行いました。 **10:30 - もくもくタイム開始** 各自の作業に没頭。本堂の静寂な空間で、キーボードの音だけが響きます。お寺特有の涼しい空気と、お香の微かな香りが集中力を高めてくれます。 作業内容は多岐にわたりました: - Next.jsアプリの開発 - Pythonでの機械学習モデル構築 - Raspberry Piを使ったIoTアイテム開発 - Figmaでのデザイン作業 - ブログ記事の執筆 **13:00 - ランチ休憩・交流タイム** 近隣の飲食店でランチ。技術の話、京都の生活、海外でのリモートワーク事情など、多彩な話題で盛り上がりました。 **14:00 - 解散** みやこでITのもくもく会は月2-3回開催しています。[connpass](https://mit.connpass.com/)から参加申し込みができます。初心者歓迎、一人参加OK。ノートPCを持って、京都のお寺でコードを書く特別な体験をしてみませんか? 次回のイベント情報は[公式サイト](https://www.miyakodeit.com)でも確認できます。 --- # 初めてのもくもく会 — 京都で参加する方法と当日の流れ完全ガイド - 公開日: 2026-01-24 - 著者: 飯田 友広 - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/how-to-join-mokumoku - タグ: もくもく会, 初心者, 京都, ガイド, 勉強会 ## 概要 もくもく会に参加したことがない方向けに、京都でのもくもく会の探し方、申し込み方法、当日の持ち物や流れ、よくある不安への回答を整理した。 ## 本文 「もくもく会って聞いたことはあるけど、実際どんなイベント?」「一人で行っても平気?」「何を持っていけばいい?」 この記事では、もくもく会の基本から京都での見つけ方、初参加の不安解消まですべてお伝えします。 ## もくもく会とは もくもく会はITエンジニアやデザイナー、クリエイターが集まり、各自のやりたい作業を「黙々と」(もくもくと)進めるイベントです。 **勉強会との違い:** - 勉強会: 講師がいて、決まったテーマを全員で学ぶ - もくもく会: 各自が自分の作業を持ち寄り、同じ空間で集中して取り組む **ハッカソンとの違い:** - ハッカソン: チームでお題に沿ったプロダクトを制限時間内に開発する - もくもく会: 個人の作業。成果物の提出義務なし ## もくもく会で何をするの? 何をしても自由です。よくある作業内容: - 個人開発(Webアプリ、スマホアプリなど) - プログラミング学習(新しい言語やフレームワーク) - 技術書を読む - 業務タスクの消化 - ブログ記事の執筆 - デザイン作業(Figma、Illustratorなど) - 資格試験の勉強 ## もくもく会のメリット **1. 集中できる環境** カフェや自宅とは違う「作業モード」の空間。周りも作業しているので、自然と集中力が高まります。 **2. ITエンジニア仲間ができる** 自己紹介や休憩時間の雑談を通じて、同じ地域で活動するITエンジニアとのつながりが生まれます。相性の良い仲間との出会いが、コラボイベントの実施や協業につながるケースも多くあります。 **3. モチベーション維持** 一人だと後回しにしがちな学習や個人開発も、定期的なもくもく会があると継続しやすくなります。 **4. 情報交換** 技術の話に加え、転職、フリーランス、副業などキャリアの相談もできる場です。 ## よくある不安Q&A **Q: 初心者でも参加できますか?** A: はい。もくもく会にスキルレベルの制限はありません。 **Q: 一人で行っても大丈夫ですか?** A: もちろんです。参加者のほとんどが一人参加です。 **Q: 途中参加・途中退出はできますか?** A: 多くのもくもく会で可能です。 ## 京都でもくもく会を見つける方法 **1. connpass** — 「もくもく会」で検索するとオフライン・オンラインのイベントが見つかります。 **2. "みやこでIT"** — 京都最大級のITエンジニアコミュニティ。564名以上のメンバー、148回以上のイベント開催実績。 **3. TECH PLAY** — 技術イベントのポータルサイト。 ## 京都ならではのもくもく会体験 **お寺でのもくもく会(佛現寺):** 畳の上でノートPCを広げ、静寂な本堂で集中。 **京町家でのもくもく会(宏寛堂):** 築100年以上の京町家で、アンティーク家具に囲まれながらの作業。 **元お茶屋でのもくもく会(たか橋):** ジョギング+もくもく会+お蕎麦という京都らしい組み合わせ。 ## 初めてのもくもく会チェックリスト **持ち物:** ノートPC(必須)、充電ケーブル、イヤホン、飲み物 **その他:** 何をやるか決めておくと集中しやすい。自己紹介は「名前+普段やってること+今日やりたいこと」でOK。 ## まとめ もくもく会は、ITエンジニアにとって最もハードルの低い技術イベントです。京都では特に"みやこでIT"が、お寺や町家という京都ならではの空間で定期開催しています。 - ["みやこでIT"公式](https://www.miyakodeit.com) - ["みやこでIT" connpass](https://mit.connpass.com/) - Discord: サイト内から参加可能 --- # 京都のITエンジニア事情 — なぜ京都でITエンジニアコミュニティが必要なのか - 公開日: 2025-11-08 - 著者: 飯田 友広 - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/kyoto-it-scene - タグ: 京都, ITエンジニア, キャリア, 地方IT ## 概要 京都のIT産業の現状、ITエンジニアの働き方、そしてコミュニティの役割について。東京一極集中の中で京都がITエンジニアにとって魅力的な理由を探ります。 ## 本文 ## 京都のIT産業の現在地 京都は任天堂、オムロン、京セラ、村田製作所など世界的なテクノロジー企業の本社が集まる都市です。近年はスタートアップの活動も活発化しており、KOINやKRP(京都リサーチパーク)がイノベーション拠点として機能しています。 ## 京都でITエンジニアとして働く ### メリット - **生活コストが東京より低い**: 家賃は東京の6-7割程度 - **歴史と文化に囲まれた環境**: 仕事のインスピレーションになる - **大学との連携**: 京都大学、同志社大学など優秀な研究機関が集積 - **コンパクトな街**: 自転車で移動可能な範囲に主要スポットが集中 ### 課題 - **ITエンジニアの絶対数が少ない**: 東京と比べると求人・人材ともに限られる - **勉強会・イベントが少ない**: 東京の10分の1以下 - **ネットワーキングの機会不足**: リモートワーカーは特に孤立しがち ## コミュニティの役割 みやこでITは、この「京都のITエンジニアの課題」を解決するために2019年に発足しました。 - **孤立の解消**: 一人で作業しているITエンジニアが、月に1-2回顔を合わせる場所 - **情報交換**: 京都のIT事情、転職、副業、フリーランスの実情を共有 - **キャリア形成**: 先輩ITエンジニアとのつながりが、転職や起業の相談相手になる - **地域貢献**: 技術を活かした地域課題の解決(自治体連携、ハッカソン等) ## 京都でITエンジニア仲間を見つけるなら [みやこでIT](https://www.miyakodeit.com)は564名以上のITエンジニアが参加する京都最大級のITコミュニティです。お寺や町家でもくもく会を毎月開催しています。 大阪や滋賀からの参加者も多く、関西のITエンジニアネットワークのハブとして成長しています。[connpass](https://mit.connpass.com/)からお気軽にご参加ください。 --- # HACK+2023 最優秀賞受賞 — Symbolブロックチェーンで献血支援DAppsを開発した話 - 公開日: 2025-10-15 - 著者: 飯田 友広 - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/hack-plus-2023 - タグ: Web3, ブロックチェーン, ハッカソン, DApps, 実績 ## 概要 みやこでITコミュニティから生まれたプロジェクトがHACK+2023で最優秀賞を受賞。Symbolブロックチェーンを活用した献血支援DAppsの開発ストーリーと、コミュニティが生む化学反応を紹介します。 ## 本文 ## HACK+2023 最優秀賞 みやこでITのコミュニティメンバーから構成されたチームが、HACK+2023(Symbolブロックチェーンのハッカソン)で最優秀賞を受賞しました。 ## プロジェクト概要: 献血支援DApps ### 課題 日本の献血率は年々低下しており、特に若年層の献血離れが深刻な社会課題となっています。 ### ソリューション Symbolブロックチェーンを活用し、献血行動にインセンティブを付与するDApps(分散型アプリケーション)を開発しました。 ### 技術スタック - **ブロックチェーン**: Symbol(NEM後継) - **フロントエンド**: React / TypeScript - **スマートコントラクト**: Symbolのモザイク・トランスファートランザクション ## コミュニティが生む化学反応 このプロジェクトは、みやこでITのもくもく会で出会ったメンバー同士が「何か一緒に作ろう」と話したことがきっかけで生まれました。 - **多様なスキル**: フロントエンド、ブロックチェーン、UI/UXの専門家がチームに - **定期的な顔合わせ**: もくもく会が月1-2回の開発ミーティングの場に - **京都の環境**: お寺での集中作業がプロジェクトの品質を高めた ## みやこでITでの開発 みやこでITでは、もくもく会で各自の作業をするだけでなく、こうしたコラボレーションプロジェクトも生まれています。ITエンジニア同士のつながりが、個人では作れないものを生み出す — これがコミュニティの力です。 興味がある方は、[みやこでIT](https://www.miyakodeit.com)のイベントにぜひお越しください。 --- # 【イベントレポート】第8回ITエンジニア交流会 in Kyoto - 公開日: 2026-02-14 - 著者: 飯田 友広 - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/it-engineer-meetup-8 - タグ: 交流会, 京都, ITエンジニア, 京都経済センター, KOIN, イベントレポート ## 概要 京都知恵産業創造の森との共催で50名以上が集まった大規模交流会。LT5本、テーマ別フリー交流の様子と、関西ITエンジニアネットワークの広がりをレポートします。 ## 本文 2026年1月16日(金)、京都・四条烏丸のオープンイノベーション拠点 KOIN(京都経済センター3階) にて、「第8回 ITエンジニア交流会 in Kyoto」 を開催しました。京都知恵産業創造の森との共催で、約30名のITエンジニアが集まりました。 ## イベント概要 - **イベント名**: 第8回 ITエンジニア交流会 in Kyoto - **日時**: 2026年1月16日(金) - **会場**: KOIN(京都経済センター3階/京都・四条烏丸) - **共催**: 京都知恵産業創造の森 - **参加者**: 約30名 - **参加領域**: Web、モバイルアプリ、AI、ブロックチェーン、UX、インフラ 等 ## 当日の構成 今回は前半にセッション・対談、後半に参加者同士のフリートークという構成で進行しました。まず「共通言語(テーマ)」を揃え、そのうえで交流することで会話の質を上げる狙いです。 ### セッション1: ITエンジニアだから気づけるかもしれない「詰まない」ためのスタートアップ法務 登壇: 溝端 俊介さん(TMI総合法律事務所 京都オフィス/弁護士) ITエンジニアが押さえておくべき法務の論点を実務目線で整理いただきました。特にソースコードの著作権や契約の解釈のズレについて、参加者の関心が高い内容でした。 ### セッション2: 研究と現場のあいだで見えたこと(産学連携のヒント) 登壇: - 岩垂 大知さん(株式会社VIG LAB 代表取締役CEO) - 奥田 正浩 教授(同志社大学 理工学部) 「研究成果をどう社会実装に接続するか」をテーマに、産学連携の具体的な進め方が共有されました。 ### フリートーク 後半は参加者同士のフリートーク。技術の話に加え、キャリア、プロダクト、開発現場の悩みなど、会場のあちこちで濃い議論が自然発生しました。 ## 今後の構想 今後はテーマ別の小規模ミートアップ、プロダクト壁打ち・技術相談の時間、産学連携・スタートアップ支援の接点づくりなども検討しています。 京都でITエンジニア仲間を増やしたい方、技術やプロダクトの相談がしたい方は、ぜひ気軽に遊びに来てください。 ## お問い合わせ コミュニティ・企業・大学・自治体の皆さまからの共催・登壇・スポンサー・イベント企画のコラボ相談も歓迎しています。 📬 Netsujo株式会社 代表取締役 飯田友広 📩 t-iida@netsujo.jp 🌐 [https://netsujo.jp](https://netsujo.jp) --- # ITエンジニアコミュニティの運営方法 — 7年148回開催で学んだ継続の仕組み - 公開日: 2026-03-27 - 著者: 飯田 友広 - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/local-community-strategy - タグ: 地方, ITエンジニア, コミュニティ, 京都, もくもく会, 運営ノウハウ, TEMPLEモデル ## 概要 7年148回開催・564名参加の実データから抽出した、地方ITコミュニティ運営フレーム「TEMPLEモデル」(Theme/Environment/Members/Persistence/Local/Evolution)を公開。京都・お寺・町家で続けた運営の再現可能な構造を6つの柱で整理します。 ## 本文 地方でITエンジニアコミュニティを始めて7年。148回開催し、メンバーは3人から564名になりました。 この記事では、その過程で何が効いて、何が効かなかったかを整理します。これから地方でコミュニティを立ち上げたい人、運営を続けている人の参考になれば幸いです。 --- ## なぜ京都でITコミュニティを始めたのか 2019年当時の京都には、ITエンジニア同士が気軽に集まれる場がほぼありませんでした。 - IT勉強会が少ない - エンジニア同士の接点が企業内に閉じている - 東京や大阪との情報格差がある 人はいるのに、接続されていない。この状態を変えるために必要だったのは、プラットフォーム(場)、継続的な接触機会、心理的ハードルの低さの3つでした。 正直に言えば、「大阪に出かけるのが億劫になってきたから、京都にないなら作ってしまえ」という軽い動機で始めています。 ## 7年間の推移 **Phase1:立ち上げ(2019)** - 月1回のもくもく会 - 夏頃から、「G検定合格講座」をシリーズで実施。これを機に大切な仲間たちと出会う。 - 仮説:ニーズはある! → 検証フェーズでした。 **Phase2:拡張(2020-2021)** - コロナ禍でオンライン化 - 京都外からの参加者が増加 - ハイブリッド開催開始 → 地理的制約が消えると参加者は増える?ことが分かりました。 **Phase3:差別化(2021-2023)** - 寺・町家での開催 - ブロックチェーン分野の取り組み - 国際交流(韓国コミュニティ) - HACK+最優秀賞 → 「場所 × 体験」による差別化が成立しました。 **Phase4:制度化(2024-2025)** - KOINでの定期開催 - Netsujo事業として統合 - 企業連携の強化 → コミュニティの基盤を強化しました。 ## みやこでIT独自の「TEMPLEモデル」 7年148回の運営から見えてきたのは、地方コミュニティが継続するためには共通の構造があるという事実です。この構造を「TEMPLE(テンプル)モデル」という6つの柱で整理します。 TEMPLE は、Theme(テーマ)/Environment(環境)/Members(メンバー)/Persistence(継続)/Local(地元性)/Evolution(進化)の頭文字です。京都という場所で、お寺でコードを書くコミュニティを育てた経験から抽出した、再現可能なフレームワークです。 ### T — Theme(テーマ):地方の強みは「文脈」です 地方の不利は「密度」ですが、強みは「文脈」です。東京が持つマッチング効率は地方では再現できません。その代わりに地方は、土地が持つ文脈で意味づけできます。 - 東京 → マッチング効率 - 地方 → 体験価値 お寺でのもくもく会が成立するのは、京都という文脈があるからです。テーマを「その場所でしか生まれない意味」と結びつけられるかどうかで、コミュニティの価値が決まります。 ### E — Environment(環境):場所はブランドになります 地方では、会場そのものがコミュニティのブランドになります。「いつもの場所」があることで、参加者にとっての心理的な拠点ができ、次回参加の動機になります。 みやこでITの場合、佛現寺(お寺)・KOIN(京都経済センター)・京町家・元お茶屋という4種類の会場を使い分けてきました。お寺では集中、KOINでは交流、町家では少人数の濃い議論と、場所ごとの空気が参加者の体験を変えます。 会場を借りるときに見るべきなのは、駅からの距離・参加費を高くしなくて済むか・主催者が心理的に負担なく借り続けられるか・少人数でも成立するか、の4点です。 ### M — Members(メンバー):「ファン化」がすべてを決めます 地方は母数が少ないため、「新規を集め続けること」よりも「一度来た人に定着してもらうこと」の方が重要です。新規流入に依存する設計は、数ヶ月で息切れします。 重要なのは「2回目・3回目につなげる設計」です。そのために、"みやこでIT"では以下を徹底しています。 - 参加費:無料〜1,000円(まず来てもらう) - 一人参加歓迎を明記(心理的障壁を下げる) - 主催者が最初に声をかける(孤立させない) - 参加者同士を軽く接続する(関係性を生む) - 途中参加・途中退出OK(負担を減らす) - スキルレベル不問(排除しない) 「居心地がよかった」で終わらせず、「また来てもいい」「次は誰かを連れてきてもいい」と感じてもらえる状態を意図的に作ります。これは再現性のある設計です。 ### P — Persistence(継続):気合ではなく仕組みで続けます 148回継続できた理由は気合ではありません。気分と仕組みの両立です。 「自分たちで運営したら面白そうだ」と考えて始めたことが、期待通りに面白かった。だから、「来月はこんなことしようかな」と楽しみながら企画して、参加者に楽しんでもらうことを自分たちが楽しめる状態をゆるく続けられています。 明確なKPIを置かないこと、開催することを義務にしないこと、この2つが継続の土台です。そのうえで、月1回を「絶対に守る基準」として決めます。コミュニティにおける信頼とは「来月もやっているだろう」という予測可能性です。月1回でよいので、止めない。10回・30回・100回の壁を越えると、信用そのものが資産になります。 ### L — Local(地元性):外部連携が規模拡大の鍵です 単独運営には限界があります。会場・集客・信頼の3つの壁を突破する手段こそ、外部連携です。 実績として、佛現寺(お寺)・KOIN(京都経済センター)・京町家・元お茶屋・企業・自治体との連携があります。連携すると、それぞれの企業や団体、場所を起点とした信用が人を連れてきてくれます。自分が頑張らなくても営業していただける関係を作ることが、無理なく続けるための要素でもあります。 地元性は、単に地名を名乗ることではありません。地域の中で「ここと組めば間違いがない」という信用を積み上げ、地域の文脈の中で受け取ってもらえる状態を作ることです。 ### E — Evolution(進化):もくもく会は初期解です もくもく会は出発点であり、到達点ではありません。もくもく会の役割は以下の2つです。 - 初期参加ハードルを下げる - 母集団を作る その後、交流会・ハッカソン・技術イベント・産学連携・事業共同開発へと展開することで、コミュニティは成長します。"みやこでIT"は次の3レイヤーで進化を設計しています。 - Layer1:接点 — もくもく会・無料イベント - Layer2:関係性 — 交流会・コラボイベント - Layer3:価値化 — 採用・受託開発・共同事業 この3つを接続しない限り、コミュニティは事業にはなりません。進化とは、この3レイヤーを行き来できる設計をあらかじめ入れておくことです。 ## 現時点の課題(避けずに整理します) - 地域企業ITエンジニアの巻き込みが弱い - コミュニティから案件への導線が弱い - 運営中核メンバーの分散が不十分(属人性が残っている) ## 地方でITコミュニティを始めたい人へ(現実ベースで整理します) 地方でITコミュニティを始めること自体は、そこまで難しくありません。本当に難しいのは「1年後も存在していること」です。 ### 1. まずはconnpassなどで"存在"を作ります 最初にやるべきことは完璧な企画を作ることではありません。「この地域に、このテーマのコミュニティが存在する」と外から認識できる状態を作ることです。 重要なのは、イベント情報が継続的に見える場所を作ること。知名度がないことよりも、「やっているのか、やっていないのか分からない状態」の方が致命的です。 ### 2. 会場は"続けられる場所"を選びます 地方では、会場がブランドになることがあります。いつもの場所があることで、参加者にとっての心理的な拠点になります。 会場選びで見るべきなのは、駅から無理なく来られるか、参加費を高くしなくて済むか、主催者が心理的に負担なく借り続けられるか、少人数でも成立するか、です。 ### 3. 最初のイベントは、気合を入れず"もくもく会"で始めます もくもく会はシンプルです。極論、場所と時間だけ決めれば成立します。母数が少なく新規流入が限られている地方では、この「負荷の低さ」が極めて重要です。 ### 4. 最初の参加人数は気にしすぎないことが重要です 3人でもちゃんと会話があり、また来たいと思えるなら十分です。地方では1回の参加者数よりも、同じ人が2回、3回と来てくれるかの方がずっと重要です。 ### 5. 月1回を"絶対に守る基準"として決めます コミュニティにおける信頼とは「来月もやっているだろう」という予測可能性です。月1回でよいので、止めないこと。 ### 6. SNS発信は"信頼形成の装置"として活用します 参加を迷っている人は、いきなり申し込みをしません。過去の投稿を見て、「どんな人が来ているのか」「初心者でも大丈夫か」を見ています。SNSは宣伝媒体というより、信頼形成の装置です。 ### 7. 本当に重要なのは、10回・30回・100回の壁を越えられるかです 10回続けると、ようやく「たまたまではない」と見なされます。30回続けると、地域の中で一定の存在として認識され始めます。100回を超える頃には、信用そのものが資産になります。 ## まとめ 地方コミュニティの本質は以下です。 - 関係性を設計する - 再現性ある仕組みを作る - 活動を事業資産に変換する 京都のお寺でコードを書く体験の本質的価値は、それを構造として再現可能にするところにあります。 ## ぜひご相談ください - 地方でITコミュニティを立ち上げたい - 採用やブランディングに活用したい - Web3、ITエンジニアコミュニティと連携したい → Netsujo株式会社までお問い合わせください。 ## 関連記事 - [地方コミュニティは「テーマ設計」で差が出る(TEMPLE-T)](/blog/regional-community-theme) - [会場がブランドになる(TEMPLE-E)](/blog/venue-as-brand) - [新規より「2回目」を設計する(TEMPLE-M)](/blog/temple-m-members) - [月1回を「絶対に守る」だけでコミュニティは続く(TEMPLE-P)](/blog/temple-p-persistence) - [地方コミュニティの外部連携戦略(TEMPLE-L)](/blog/temple-l-local) - [もくもく会は出発点であり、到達点ではない(TEMPLE-E: Evolution)](/blog/temple-e-evolution) - [もくもく会とは?エンジニアが集まって黙々と作業する勉強会の全て](/blog/mokumoku-effect) - [ITエンジニアコミュニティのおすすめ15選](/blog/it-community-guide) - [ITエンジニアコミュニティの作り方 — connpassで3人から始める手順](/blog/connpass-start) ## 関連リンク - [みやこでIT公式](https://www.miyakodeit.com) - [connpass](https://mit.connpass.com/) - [Netsujo株式会社](https://netsujo.jp) --- # 京都のITエンジニアが使える作業スポット5選|コワーキング・ラウンジ・お寺(2026年版) - 公開日: 2025-12-18 - 著者: 飯田 友広 - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/kyoto-work-spots - タグ: 京都, ITエンジニア, 作業スポット, コワーキング ## 概要 京都のITエンジニアがリモートワーク・集中作業に使える作業スポットを厳選。KOIN(京都経済センター)・UNKNOWN KYOTO・.andwork kyoto・SHARE LOUNGE 京都 蔦屋書店の定番4施設に加え、佛現寺(お寺)や宏寛堂(京町家)など京都ならではの会場まで、Wi-Fi・電源の有無と使い分けを整理。 ## 本文 京都でリモートワークをしているITエンジニアの皆さんは、作業場所に悩んだことはないでしょうか。自宅では集中しづらい日がありますし、カフェでは長時間の作業がしにくいこともあります。 「今日はどこで作業しようか」と迷うことは、京都で働くITエンジニアにとって珍しくありません。 一方で、京都にはコワーキングスペースやラウンジ、イノベーション拠点など、作業環境として使いやすい場所が複数あります。 今回は、京都のITエンジニアコミュニティ「みやこでIT」のメンバーもよく利用していて、作業や交流の場として活用しやすいスポットを紹介します。 ## 1. UNKNOWN KYOTO UNKNOWN KYOTOは、清水五条駅近くにあるコワーキング併設の宿泊複合施設です。築100年を超える元遊郭建築を活用しており、京都らしい空気感の中で仕事ができる点が特徴です。コワーキングスペースに加えて会議室やキッチンが使えるほか、ディスプレイ、電源などの設備も充実しています。 ## 2. KOIN(コイン)— 京都のイノベーション拠点 KOINは、京都経済センター3階にあるオープンイノベーション拠点です。京都府、京都市、京都の産業界の連携体制で設立された「一般社団法人 京都知恵産業創造の森」が運営しており、四条駅北改札すぐ、阪急烏丸駅26番出口直結というアクセスの良さがあります。 単なる作業場所としてだけでなく、スタートアップや新規事業、地域連携の文脈と接点を持ちやすい点が強みです。"みやこでIT"のイベント会場としてもお世話になっています。 ## 3. SHARE LOUNGE 京都 蔦屋書店 SHARE LOUNGE 京都 蔦屋書店は、京都 蔦屋書店内にあるラウンジ型のワークスペースです。フリードリンク・フリースナック、高速Wi-Fi、電源完備が特徴で、1人席やブース席、個室も利用可能。落ち着いて一人で作業したい日にも使いやすいタイプの施設です。 ## 4. .andwork kyoto .andwork kyotoは、河原町駅から徒歩5分の場所にあるホテルハイブリッド型ワークプレイスです。高速Wi-Fiや電源を備えたワーキングラウンジに加え、ロビーラウンジやキッチンラウンジなど複数の空間が用意されています。デジタルノマドや海外利用者など多様な人が集う場としても打ち出されています。 ## まとめ:京都はITエンジニアにとって最高の街 京都は観光地としてのイメージが強いですが、実はITエンジニアにとっても非常に魅力的な街です。お寺や町家といった京都ならではの空間から、最新のコワーキングスペースまで、多様な作業環境が揃っています。 "みやこでIT"は2019年の発足以来、564名以上のメンバーが参加し、148回以上のイベントを開催してきました。一人で作業するのもいいですが、たまには仲間と一緒にもくもく会に参加してみませんか? 京都のITエンジニアとしての働き方全般(年収・転職・キャリアパス・コミュニティ)を俯瞰したい方は、[京都のITエンジニア完全ガイド|企業・年収・転職・コミュニティ・働き方(2026年版)](/blog/kyoto-engineer-guide) もあわせてご参照ください。 - [みやこでIT公式](https://www.miyakodeit.com) - [connpass](https://mit.connpass.com/) - [Netsujo株式会社](https://netsujo.jp) --- # 京都のIT企業一覧|ITエンジニアが知るべき大手〜スタートアップ(2026年版) - 公開日: 2025-12-05 - 著者: 飯田 友広 - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/kyoto-it-companies - タグ: 京都, IT企業, スタートアップ, テック ## 概要 京都でITエンジニアとして働ける主要企業を網羅。任天堂・京セラ・SCREENホールディングス・オムロン・村田製作所・ニデックの老舗テックから、はてな等のネット系、AI・SaaS・ゲーム系スタートアップまで。京都を拠点に148回以上のコミュニティ運営をしてきた視点で、企業選びの判断軸も整理した2026年版完全ガイド。 ## 本文 **京都には任天堂、オムロン、京セラ、村田製作所、ニデック(旧日本電産)など世界的テクノロジー企業が本社を構えています。** さらにAI・SaaS・ゲーム系のスタートアップも増加中。京都でITエンジニアとして働く選択肢は、東京に比べて知られていませんが、実は幅広い。この記事では京都のIT企業を俯瞰し、エンジニアにとっての魅力を整理します。 ## 京都発・世界的テクノロジー企業 **任天堂** 言わずと知れたゲーム業界の巨人。1889年に京都で創業し、現在も本社は京都市南区にあります。Switch、マリオ、ゼルダなど、世界中で愛されるプロダクト・IPを京都から発信し続けています。 **京セラ** 電子部品、セラミック製品、通信機器、太陽電池など、幅広い技術分野を持つグローバル企業。本社は京都市伏見区。IoTやAI関連の技術開発にも積極的です。 **オムロン** センシング技術とAIで世界をリードする企業。本社は京都市下京区。機械学習、コンピュータビジョン、ロボティクスなどの先端分野でITエンジニアを募集しています。 **村田製作所** 電子部品のグローバルリーダー。本社は京都府長岡京市。スマートフォンやIoTデバイスに使われるセンサー、コンデンサ、通信モジュールなどを製造しています。 **島津製作所** 精密機器・計測器の世界的メーカー。本社は京都市中京区。2002年にはノーベル化学賞受賞者(田中耕一氏)を輩出しました。 ## 成長するスタートアップ・IT企業 **はてな** 「はてなブックマーク」「はてなブログ」でおなじみのWeb企業。2001年に京都で創業し、本社は京都市中京区御池ビル(2022年3月移転)。ITエンジニア文化の発信地としても知られ、多くの著名なITエンジニアが在籍・輩出しています。 その他にも、AI、バイオテック、EdTech、FinTechなど、多様な分野のスタートアップが京都で事業を展開しています。 ## ITエンジニアの集積拠点 **京都リサーチパーク(KRP)** 日本初の民間運営サイエンスパークとして1989年に開設。約400の企業・団体が入居し、テクノロジー企業の集積地となっています。 **KOIN(Kyoto Open Innovation Network)** 京都経済センター内にあるイノベーション創出拠点。"みやこでIT"のイベント会場としても定期利用しています。 **QUESTION** 「京都市役所前」駅からすぐの地域共創施設。多様なクリエイターやITエンジニアが集まる場となっています。 ## 京都がテック企業を惹きつける理由 **1. 大学・研究機関の集積** 京都大学、京都工芸繊維大学、同志社大学(京田辺キャンパス)など、優秀な人材を輩出する大学が京都府内に点在しています。※立命館大学の情報理工学部は2024年4月に大阪いばらきキャンパスへ移転。 **2. 独自の企業文化** 京都の企業には「本物を追求する」文化があります。短期的な利益よりも、長期的な価値創造を重視する文化が、イノベーションを生み出す土壌となっています。 **3. 生活環境の良さ** 生活コストが東京より低く、自然や文化に恵まれた環境です。 **4. コンパクトな街の規模** 企業間・大学間の距離が近く、コラボレーションを促進し、イノベーションが生まれやすい環境を作っています。 ## まとめ 京都は歴史と伝統の街であると同時に、テクノロジーとイノベーションの街でもあります。京都でのIT系キャリアに興味がある方は、まず"みやこでIT"のイベントに参加して、京都のITエンジニアコミュニティを体験してみてください。 京都ITエンジニア全般の総合ガイドとして、年収・転職・コミュニティ・作業環境などを1ページにまとめた [京都のITエンジニア完全ガイド|企業・年収・転職・コミュニティ・働き方(2026年版)](/blog/kyoto-engineer-guide) もあわせてご参照ください。 - [みやこでIT公式](https://www.miyakodeit.com) - [connpass](https://mit.connpass.com/) - [Netsujo株式会社](https://netsujo.jp) --- # お寺×テクノロジー — 京都の寺院がITイベント会場になる理由 - 公開日: 2025-11-22 - 著者: 飯田 友広 - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/temple-technology - タグ: お寺, 京都, テクノロジー, もくもく会 ## 概要 お寺でプログラミングをする。一見すると意外な組み合わせですが、京都という土地では十分な必然性があります。みやこでITがなぜお寺をITイベント会場として活用しているのか、その背景と理由を整理します。 ## 本文 京都でITイベントの会場というと、コワーキングスペースや貸会議室を連想する方が多いかもしれません。一方で、京都にはそれ以外の選択肢があります。実際に、京都のITエンジニアコミュニティ"みやこでIT"では、佛現寺の本堂を会場に、もくもく会や交流イベントを継続的に開催しています。 ## きっかけは「場を開きたい」という目的の一致でした "みやこでIT"は、2019年に京都で発足したITエンジニアコミュニティです。京都を拠点にお寺や町家などの空間で、もくもく会や技術交流イベントを定期開催しています。2025年からはNetsujo株式会社の公式事業として運営しています。 そして、佛現寺では地域住民の交流と集いの場としてお寺を開く「とまり木プロジェクト」を展開しています。 お寺でのITイベントは単なる話題づくりを超えた意味を持ちます。「地域に開かれた場をつくりたい」という佛現寺側の意向と、「京都でITエンジニアが集まり、学び合える場をつくりたい」というコミュニティ側の意向が重なった結果として生まれたものなのです。 ## お寺は、ITエンジニアにとって意外に合理的な会場です 大きい要素として、静けさが挙げられます。寺院は本来、気持ちを整えたり、落ち着いて過ごしたりするための空間です。カフェのような雑音や出入りの多さが少なく、集中して作業しやすい環境をつくりやすい点は、ITエンジニアの作業とも相性がよいと言えます。 次に、お寺には空間そのものの力があります。歴史ある建築、庭や本堂の空気感、街中とは異なる時間の流れは、貸会議室にはない価値です。 さらに、京都という土地柄との親和性もあります。京都では、場所そのものが体験価値になります。お寺でコードを書く、歴史ある空間でITエンジニアが集まる、という体験は単なる「作業場所の確保」以上の意味を持ちます。 ## お寺を会場にすることで、イベントの意味が広がります 重要なのは、「ITコミュニティと地域との接点が生まれること」です。通常、ITイベントは業界の中だけで完結しがちです。しかしお寺という地域に根ざした場所を会場にすることで、イベントの存在自体が、地域に対して開かれたものになります。 ## 京都だからこそ成立しやすい取り組みでもあります 京都には寺院や町家といった歴史的な空間が日常の延長線上にあり、文化と現代の活動が共存しやすい土壌があります。お寺は単独の特殊事例を超えて、「京都という街の資源を、現代のITエンジニアコミュニティ運営に接続する」流れの一部として位置づけられます。 ## まとめ お寺とテクノロジーは一見すると遠い存在に見えます。しかし、集中できる空間を求めるITエンジニアと、地域に開かれた場でありたい寺院は実は相性のよい組み合わせです。 京都でITイベントを開くのであれば、会場は単なる箱ではありません。どこで開催するかによって、集まる人も、空気も、コミュニティの価値も変わります。お寺はその選択肢の一つとして想像以上に合理的で、京都らしい会場です。 - [みやこでIT公式](https://www.miyakodeit.com) - [connpass](https://mit.connpass.com/) - [Netsujo株式会社](https://netsujo.jp) --- # もくもく会とは?参加方法・持ち物・効果を148回運営者が解説(京都) - 公開日: 2026-03-05 - 著者: みやこでIT - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/mokumoku-effect - タグ: もくもく会, もくもく会とは, 参加方法, ITエンジニア, 初心者, 勉強会 ## 概要 もくもく会とは、ITエンジニアやプログラマーが同じ空間で黙々と作業する勉強会の形式。この記事では148回以上の開催実績から、もくもく会の定義・参加方法・持ち物・当日の流れ・得られる3つの効果・初参加でよくある不安の解消までを、京都のITエンジニアコミュニティ運営者がわかりやすく整理しました。初参加・一人参加OK、参加費無料〜1,000円。 ## 本文 > **この記事の要点** > - もくもく会とは **ITエンジニアが同じ空間で黙々と作業する勉強会** の形式 > - 持ち物は **ノートPCと充電器** があれば十分 > - 参加費 **無料〜1,000円**、初参加・一人参加OK、申込は connpass から > - 得られる効果は **集中力・人脈・学習リズム** の3つ > - 京都では **みやこでIT** が佛現寺・町家・お寺で毎月1〜2回開催(148回以上の実績) **もくもく会とは、ITエンジニアやプログラマーが同じ空間に集まり、それぞれの作業を黙々(もくもく)と進める勉強会の形式です。** 発表やプレゼンの義務はなく、自分のペースで作業できます。持ち物はノートPCだけ。初参加・一人参加・技術レベルを問わず誰でも参加できます。 この記事では、京都のIT共創プラットフォーム **"みやこでIT"** が 2019 年から **148 回以上** 開催してきた経験をベースに、「もくもく会とは何か」「参加方法」「持ち物」「当日の流れ」「得られる効果」「初参加でよくある不安」までを整理します。読み終えたあと、すぐに参加してみようという状態になれるはずです。 --- ## もくもく会とは?(定義) もくもく会は、2010 年代以降に日本のITエンジニア界隈で広がった **勉強会形式のひとつ** です。"Moku-moku-kai" と表記されることもあります。次のような特徴があります。 - **発表義務がない** — ITエンジニアの勉強会には LT 会・ハンズオン・カンファレンスなどさまざまな形がありますが、もくもく会は「発表しなくていい」が基本 - **作業内容は自由** — 業務、個人開発、資格の勉強、読書、技術記事の執筆など、何をしても構わない - **周囲との交流は任意** — 休憩時間や終了後の交流タイムで自然と会話が生まれるが、黙々作業のみでも問題なし - **初心者〜上級者まで混在** — 新人ITエンジニアとシニア、フリーランスと事業会社勤務が同じ会場にいる 「一人で作業するだけなら自宅やカフェでもいいのでは?」と感じるかもしれません。しかし、後述するように **周囲の存在そのもの** が独特の効果を生むため、自宅作業とは質が違います。 ### もくもく会と他の勉強会形式の違い IT 勉強会には複数の形式があります。もくもく会と他形式との比較を整理します。比較の詳細は [IT勉強会初参加マニュアル](/blog/first-study-group) も参考になります。 - **もくもく会**: 自分で手を動かす、発表義務なし、初心者最適 - **LT 会(Lightning Talk)**: 3〜5 分の短い発表を複数人が行う、聞くだけ参加もOK - **ハンズオン**: 講師・ファシリテーターの指導で実際に手を動かす - **読書会**: 技術書を分担して読み、議論する - **カンファレンス**: 半日〜数日の大規模イベント --- ## もくもく会への参加方法 ### ステップ1: 開催情報を探す 多くのもくもく会は **connpass**(コンパス、https://connpass.com/ )や **TECH PLAY** 等のイベントプラットフォームで告知されます。「もくもく会 京都」「もくもく会 東京」など地域名で検索できます。 京都でもくもく会を探すなら、**みやこでIT の connpass ページ**([https://mit.connpass.com/](https://mit.connpass.com/))が最も充実しています。月1〜2回の開催実績を [/archive](/archive) で確認できます。 ### ステップ2: 申し込む イベントページの「参加する」ボタンを押すだけで申込み完了です。connpass のアカウントは無料。申込みが完了すると、開催日前日〜当日朝にリマインダーメールが届きます。 ### ステップ3: 当日参加する 時間内に会場へ行けばOKです。受付で名前を伝える、もしくは連絡係に合流するだけ。**遅刻・早退も問題ありません**(多くの会で「入退場自由」と明記されています)。 ### 料金の目安 - **参加費無料** — 会場提供者の好意やスポンサーつきの場合 - **500〜1,000 円** — 会場代・お茶代込みの一般的な相場 - **1,500 円〜** — 軽食・ドリンク付きのリッチな会 京都のみやこでITのもくもく会は、多くが **無料〜1,000 円** です。 --- ## もくもく会の持ち物・準備 **必須:** - **ノートPC** - **充電器(AC アダプタ)** **あると便利:** - **マウス** — 長時間作業ならトラックパッドより楽 - **イヤホン** — 動画学習や集中用BGMに - **ノート・筆記用具** — 設計メモやアイデア整理に - **モバイルバッテリー** — 電源が足りない会場用 - **名刺** — 交流タイムで気軽に名前を交換できる - **水分** — 長時間集中するなら必須 **京都のお寺・町家会場で注意:** - **靴を脱ぐケースあり** — 靴下を清潔なものに(夏は冷え対策用の靴下があると安心) - **Wi-Fi が不安定な場合** — モバイルルーター推奨(スマホテザリングで十分なケースも多い) - **会場が冷える・暑い** — 羽織ものや扇ぎ物を持参 --- ## もくもく会 当日の流れ みやこでITのもくもく会の一般的なタイムラインは次の通りです。 1. **開始前(会場オープン)**: 受付で名前を伝え、席を確保。PC をセットアップ 2. **オープニング(5〜10分)**: 主催者から簡単な挨拶と進め方の説明 3. **自己紹介(10〜20分)**: 一人ひとり「名前/所属/今日やること」を短く話す。これは "**宣言効果**"(コミットメント効果)で集中を高める工夫 4. **もくもくタイム 1(60〜90分)**: 各自が黙々と作業。イヤホンで集中しても、質問しに行ってもOK 5. **休憩(15分)**: お茶を飲みながら軽く雑談。交流が生まれる時間帯 6. **もくもくタイム 2(60〜90分)**: もう一度集中タイム 7. **クロージング(15分)**: 一人ひとり「今日やったこと/次回までにやること」を短く共有 8. **懇親会(任意)**: 会場併設のカフェや近隣の飲食店で1〜2時間 --- ## もくもく会で得られる3つの効果 ### 効果1: 集中力が劇的に向上する もくもく会の最大の効果は集中力の向上です。自宅で作業していると、つい動画を見てしまったり家事が気になったり、SNSに手が伸びたりしがちです。しかしもくもく会では、周りのITエンジニアが真剣に作業している姿が目に入ります。この「周りも頑張っている」という環境が、自然と自分の集中力を引き上げてくれます。 心理学ではこの現象を **「社会的促進」**(Social Facilitation)と呼びます。他者の存在が課題パフォーマンスを引き上げる効果で、1898 年の研究以来、繰り返し確認されています。 みやこでITのもくもく会では、**佛現寺(お寺)**・**宏寛堂(町家)** といった京都ならではの会場を使うことが多く、非日常的な環境がさらに集中力を高めます。お寺という場の特殊性については [お寺×テクノロジー](/blog/temple-technology) でも整理しています。 ### 効果2: 自然と人脈が広がる もくもく会は「黙々と作業する会」ですが、休憩時間や終了後の交流タイムでは自然と会話が生まれます。この **"強制されない交流"** が継続参加の動機になります。 実際にみやこでITの参加者の中から、以下のようなつながりが生まれています。 - フリーランスのITエンジニア同士が意気投合し、共同でプロジェクトを受注 - 転職を考えていたITエンジニアが、参加者の紹介で理想の会社に転職 - 異なる技術スタックのITエンジニア同士が知識を共有し、スキルの幅が拡大 - もくもく会で出会ったメンバーで、新しい勉強会を自主的に立ち上げ コミュニティで人脈を作る方法論は [ITエンジニアがコミュニティで人脈を作る7つの方法](/blog/community-networking) に詳しくまとめています。 ### 効果3: 学習のモチベーションが持続する もくもく会に定期的に参加することは、学習のリズムを生み出します。「次のもくもく会までにここまで進めよう」という小さな目標設定が、継続的なモチベーション維持につながります。 特に **独学で挫折しやすい人**、**フルリモートで孤独になりがちな人** にとって、月1〜2回のもくもく会は生活のアンカーになります(リモートワーク時代の孤独対策は [リモートワークITエンジニアの孤独と5つの対策](/blog/remote-engineer-loneliness) も参照)。 --- ## 初参加で活用するコツ 1. **事前に「今日やること」を3行で決めておく** — 漠然と行くと何もできずに終わることがあります 2. **自己紹介で宣言する** — 「今日は React のチュートリアルを最後まで進めます」と口に出すとやり切れる確率が大きく上がります 3. **休憩時間に1人だけ話しかける** — 全員と話す必要はありません。1回で1人と会話できれば成功 4. **終了時に振り返る** — できたこと/できなかったことを書き出すと、次回に向けた改善材料になります 5. **3 回連続で通う** — [人脈づくりの基本は「3回ルール」](/blog/community-networking)。1回目では覚えられなくても、3回通えば顔を覚えてもらえます --- ## 京都でもくもく会に参加するなら "みやこでIT" **京都のもくもく会** として運営7年・148回以上の実績を持つ **"みやこでIT"** は、佛現寺(お寺)・宏寛堂(京町家)・大光寺(伏見区のお寺)・たか橋(元お茶屋の蕎麦店)・KOIN(京都経済センター)・UNKNOWN KYOTO・大正大学京都アカデミアなど、**京都ならではの会場** で月1〜2回のもくもく会を開催しています。 - **どんな人が参加している?** — Webエンジニア・モバイル・AI・Web3・PM・デザイナーなど多様。会社員・フリーランス・学生が混在 - **初参加・一人参加OK** — むしろ初参加者が多数。最初は皆そうでした - **参加費** — 無料〜1,000 円(会場・プログラムにより変動) 次回の開催情報は [/events](/events) または [公式 connpass](https://mit.connpass.com/) でご確認ください。初めての方は [/first-time](/first-time) もあわせてどうぞ。 --- ## まとめ **もくもく会とは、ITエンジニアが同じ空間で黙々と作業する勉強会形式**です。持ち物はノートPCだけ、初参加・一人参加OK、参加費は無料〜1,000円。得られる効果は集中力・人脈・学習リズムの3つ。 「独学で行き詰まった」「フルリモートで孤独」「人脈を広げたい」 — どの動機であっても、もくもく会は最初の一歩として最適です。京都にお住まいなら、まずは **みやこでIT** の次回開催にご参加ください。 --- ## 関連リンク - **みやこでIT公式**: [/](/) - **イベント一覧**: [/events](/events) - **初めての方へ**: [/first-time](/first-time) - **開催履歴(148回)**: [/archive](/archive) - **IT勉強会初参加マニュアル**: [/blog/first-study-group](/blog/first-study-group) - **ITエンジニアコミュニティおすすめ15選**: [/blog/it-community-guide](/blog/it-community-guide) - **お寺×テクノロジー — 京都の寺院がITイベント会場になる理由**: [/blog/temple-technology](/blog/temple-technology) - **みやこでITの connpass ページ**: [https://mit.connpass.com/](https://mit.connpass.com/) - **運営会社 Netsujo株式会社**: [https://netsujo.jp](https://netsujo.jp) --- # リモートワーク時代にオフラインコミュニティが必要な理由 - 公開日: 2026-03-12 - 著者: 飯田 友広 - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/remote-work-offline-community - タグ: リモートワーク, コミュニティ, ITエンジニア, オフライン ## 概要 リモートワークが定着したITエンジニアが直面する「孤立」の問題。セレンディピティ、身体性のあるコミュニケーション、生活のリズム——オフラインの場でしか得られない3つの価値を解説します。 ## 本文 2020年以降、リモートワークはITエンジニアの働き方として完全に定着しました。通勤時間がなくなり、自分のペースで仕事ができる——リモートワークのメリットは計り知れません。 しかし、その一方で見過ごせない問題も浮上しています。それが「孤立」です。 ## リモートワークの光と影 リモートワークが長期化する中で、多くのITエンジニアが以下のような課題を感じています。 - 雑談がなくなり、技術的な刺激を受ける機会が減った - 一日中誰とも話さない日がある - 新しい技術トレンドのキャッチアップが遅れている これらの課題は、オンラインのコミュニケーションだけでは根本的に解決できません。 ## オフラインコミュニティの3つの価値 **1. セレンディピティ(偶然の出会い)** オフラインの場では、予期しない出会いや発見が生まれます。"みやこでIT"のもくもく会では、異なるバックグラウンドを持つITエンジニアが同じ空間に集まり、新しい視点を得ることができます。 **2. 身体性のあるコミュニケーション** 実際に会って話すことでこそ、「この人は信頼できる」という感覚が生まれます。これはビデオ通話では得られにくい感覚です。 **3. 生活のリズムを作る** 定期的にオフラインの予定が入ることで、生活にメリハリが生まれます。 ## "みやこでIT"の事例 京都のITエンジニアコミュニティ"みやこでIT"は、2019年の発足以来、564名以上のメンバーが参加し、148回以上のイベントを開催。特にコロナ禍以降にリモートワークに移行したITエンジニアの参加が増えており、「リアルで人と会える貴重な場」として重宝されています。 ## まとめ リモートワーク時代だからこそ、オフラインコミュニティの価値は高まっています。画面越しの関係を超えて、同じ空間で、同じ空気を吸って、同じ時間を共有する。その体験が、ITエンジニアとしての人生をより豊かにしてくれるはずです。 - [みやこでIT公式](https://www.miyakodeit.com) - [connpass](https://mit.connpass.com/) - [Netsujo株式会社](https://netsujo.jp) --- # 海外ITエンジニアとの交流 — Digital Nomad Kyotoとの共同イベント - 公開日: 2026-02-03 - 著者: 飯田 友広 - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/digital-nomad-kyoto - タグ: 海外, Digital Nomad, 京都, 国際交流, ITエンジニア ## 概要 京都にやってくるデジタルノマドと日本のITエンジニアが交流する場。Digital Nomad Kyotoとの共催イベントの実際と、国際交流で得られる3つの価値を紹介します。 ## 本文 京都の街を歩いていると、ラップトップを開いて作業する外国人を見かけることが増えました。彼らの多くは「デジタルノマド」——場所にとらわれず、世界中を旅しながらリモートワークで生計を立てるITエンジニアやクリエイターです。 京都のITエンジニアコミュニティ「みやこでIT」は、こうした海外のデジタルノマドコミュニティ「Digital Nomad Kyoto」との共同イベントを実施し、国際的なITエンジニア交流を実現しています。 ## デジタルノマドが京都を選ぶ理由 - **文化的な魅力**: 千年以上の歴史を持つ神社仏閣、伝統的な町家建築 - **インフラの充実**: 高速Wi-Fi、正確な公共交通機関 - **安全性と清潔さ**: 世界的に見ても突出した治安の良さ - **食文化**: 京料理からリーズナブルな定食まで、食のクオリティの高さ ## Digital Nomad Kyotoとは 京都の伝統文化と現代的な生活を融合させ、デジタルノマドが快適に滞在・仕事ができる環境づくりを支援するプロジェクトです。 ## 共同イベントの実際 - **言語**: 日本語と英語のバイリンガル - **形式**: もくもく会 + 交流タイム - **会場**: 主に佛現寺 言語の壁を心配する方もいますが、プログラミング言語やテクノロジーは世界共通です。コードを見せながら「これどう思う?」と聞けば、言葉が完璧でなくてもコミュニケーションは成立します。 ## 国際交流で得られる3つの価値 **1. グローバルな視点**: ヨーロッパのワークライフバランス、シリコンバレーのスタートアップマインドなど、日本にいるだけでは知り得ない価値観に触れることができます。 **2. 英語力の実践的な向上**: 技術の話題であれば専門用語は共通なので、日常会話よりもハードルが低いのです。 **3. 国際的なネットワーク**: デジタルノマドは世界中を移動しています。京都で出会ったITエンジニアが、来月はベルリンに、半年後はバンコクにいるかもしれません。 ## まとめ グローバル化とリモートワークの普及により、ITエンジニアの世界はますますボーダーレスになっています。「みやこでIT」は2019年の発足以来、564名以上のメンバーが参加し、148回以上のイベントを開催してきました。世界とつながる京都のITエンジニアコミュニティ、ぜひ体験してみてください。 - [みやこでIT公式](https://www.miyakodeit.com) - [connpass](https://mit.connpass.com/) - [Netsujo株式会社](https://netsujo.jp) --- # Web3×地域課題 — ブロックチェーンで地方創生はできるのか - 公開日: 2026-01-10 - 著者: 飯田 友広 - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/web3-local - タグ: Web3, ブロックチェーン, 地方創生, 京都 ## 概要 「ブロックチェーンで地方創生」はバズワードなのか?Netsujo株式会社のHACK+2023での実践を中心に、Web3と地域課題の交差点を探ります。 ## 本文 「ブロックチェーンで地方創生」と聞くと、バズワードの寄せ集めに感じる方もいるかもしれません。しかし、実際にWeb3技術を活用した地方創生の取り組みは着実に進んでいます。 この記事では、京都のITエンジニアコミュニティ「"みやこでIT"」の運営元であるNetsujo株式会社の実践を中心に、Web3と地域課題の交差点を探ります。 ## 地方が抱える構造的な課題 日本の地方自治体は、共通して深刻な課題を抱えています。 - 人口減少と高齢化 - 若者の都市部への流出 - 地域経済の縮小 - 行政サービスの維持困難 - 文化や伝統の継承者不足 ## HACK+2023 — Web3×地域課題のハッカソン "みやこでIT"の運営元であるNetsujo株式会社は、NPO法人NEM技術普及推進会HACK+2023に参加し、地域課題をテーマにしたプロジェクトで成果を上げました。 このハッカソンでの経験は、テクノロジーと地域課題を結びつける可能性を実感する機会となりました。そしてこれが後日Netsujo株式会社を創業する大きなきっかけとなりました。 ## Web3が地域課題に適している理由 **1. 中間者不要のシステム** — スマートコントラクトを活用すれば、補助金の配布や地域通貨の運用を自動化することも可能です。 **2. コミュニティの可視化** — トークンやNFTを通じて、地域への貢献を可視化し、インセンティブを設計することができます。 **3. グローバルな接続性** — ローカルな地域課題をグローバルにつなげることで、海外からの支援や関心を集めることも可能です。 ## 課題と現実 - 技術リテラシーのギャップ - 規制の不確実性 - 持続可能性 - 実用性の証明 テクノロジーを起点にする前に、地域の声に耳を傾けた上で、最適な技術を選択するアプローチが求められます。 ## まとめ Web3×地方創生は、まだ発展途上の分野です。大切なのは、地域のニーズに寄り添いながら、適切な技術を選択すること。テクノロジーを押し付ける姿勢は逆効果になります。 - ["みやこでIT"公式](https://www.miyakodeit.com) - [connpass](https://mit.connpass.com/) - [Netsujo株式会社](https://netsujo.jp) --- # エンジニア交流会が怖い?一人参加で不安な人が知っておくべきこと - 公開日: 2026-03-18 - 著者: 飯田 友広 - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/meetup-anxiety - タグ: 交流会, 初心者, ITエンジニア, 不安解消 ## 概要 「知らない人ばかりの場所に一人で行くのが怖い」——参加者の8割が同じことを感じています。148回開催してわかった、初参加の不安を解消する具体的な方法。 ## 本文 「交流会に行ってみたいけど、なんだか怖い」「知らない人ばかりの場所に一人で行くのは不安」——ITエンジニアの交流会に興味はあっても、最初の一歩が踏み出せない方は少なくありません。 ## よくある不安と、その実態 **不安1:「自分のスキルが低くて場違いなんじゃないか」** 実態:"みやこでIT"の参加者は、プログラミング学習を始めたばかりの方から、20年以上の経験を持つベテランITエンジニアまで、実に幅広い層で構成されています。 **不安2:「一人で行って、ぼっちにならないか」** 実態:運営メンバーが初参加の方に積極的に声をかけるようにしています。参加者の多くが「最初は一人で来た」という方です。 **不安3:「何を話していいかわからない」** 実態:技術の話だけでなく、何でもOKです。もくもく会であれば会話が必須ではありません。 **不安4:「服装やマナーがわからない」** 実態:カジュアルな服装で問題ありません。 **不安5:「途中で帰りにくいのでは」** 実態:途中退出自由です。 ## 初参加で押さえておきたい3つのコツ 1. 「初めて参加しました」と言う 2. 「今日やること」を一つ決めておく 3. 無理に全員と話そうとしない — 1〜2人と深く話せれば大成功です! ## 参加者の声 「正直、行く前は緊張していました。でも会場に着いたら運営の方が温かく迎えてくれて、すぐに緊張がほぐれました」 「フリーランスになって人との接点が減っていたので、思い切って参加しました。同じ境遇のITエンジニアと出会えて、『自分だけじゃないんだ』と安心しました」 ## まとめ 交流会やもくもく会への参加で一番難しいのは、「最初の一歩を踏み出すこと」です。怖いと感じるのは自然なことです。でも、その一歩の先には、新しい仲間と新しい自分が待っています。 - ["みやこでIT"公式](https://www.miyakodeit.com) - [connpass](https://mit.connpass.com/) - [Netsujo株式会社](https://netsujo.jp) --- # 【実践】ITエンジニアコミュニティの作り方 — connpassで3人から始める手順 - 公開日: 2026-03-22 - 著者: 飯田 友広 - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/connpass-start - タグ: connpass, ITコミュニティ, コミュニティ運営, ITエンジニア ## 概要 connpassでグループ作成→初回イベント開催→月1回の継続運営まで、564人のコミュニティを3人から育てた経験から手順を解説。初回の集客、会場選び、よくある失敗まで。 ## 本文 「自分の地域には、ITエンジニアが気軽に集まれるコミュニティがない」そう感じたことがある人は少なくないはずです。 ITコミュニティの立ち上げは、思っているほど大げさなものではありません。最初から大きな勉強会やスポンサー付きイベントを用意しなくても、まずは小さく始めることができます。そのときに使いやすいサービスが、connpassです。 ## connpassとは何か connpassは、IT勉強会やイベント開催に特化したプラットフォームです。コミュニティ立ち上げの初期に向いている理由は3つあります。 1. ITイベントを探している人が集まっている 2. グループ単位で継続運営しやすい 3. 立ち上げ初期でも必要十分な情報発信ができる ## STEP1: グループを作る 最初にやるべきことは、「この地域に、このテーマのコミュニティが存在する」と分かる状態を作ることです。グループ名はできるだけ一目で内容が伝わるものがよいです。 ## STEP2: 最初のイベントは、もくもく会で始める 登壇者不要、資料作成不要、準備負荷が低い。地方でも都市部でも、最初に必要なのは豪華さより「2回目以降も開けること」です。 ## STEP3: イベントページは「申し込む理由」が伝わるように書く 最低限、何のイベントか、誰向けか、何を持っていけばよいか、途中参加可能か、初心者OKかを明記します。 ## STEP4: 会場は続けられる場所を選ぶ 最初に優先すべきは、アクセス、Wi-Fi/電源、少人数でも成立するか、主催者が負担なく借り続けられるか、です。 ## STEP5: 最初の集客は「広く」より「確実に」 最初のイベントで大人数を集めようとすると失敗します。3〜5人でも十分です。 ## STEP6: コミュニティは継続で成立する イベントを1回開いただけでは、コミュニティにはなりません。月1回程度の無理のないペースを決めておく方がよいです。 ## よくある失敗 - 最初から大きくしようとすること - イベント内容を作り込みすぎること - 一人で全部抱えること - 参加者数に振り回されること ## まとめ connpassを使えばITコミュニティの立ち上げ自体は難しくありません。小さく始めて続けることで、後からコミュニティになっていくのです。 ## 関連記事 - [ITエンジニアコミュニティのおすすめ15選](/blog/it-community-guide) - [地方ITエンジニアコミュニティの始め方と続け方](/blog/community-howto) - [「3回参加」から始まるITエンジニアコミュニティの本当の価値](/blog/3-visits) ## 関連リンク - ["みやこでIT"公式](https://www.miyakodeit.com) - [connpass](https://mit.connpass.com/) - [Netsujo株式会社](https://netsujo.jp) --- # 地方コミュニティは「テーマ設計」で差が出る — 京都から学ぶ意味づけの技法 - 公開日: 2026-04-13 - 著者: 飯田 友広 - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/regional-community-theme - タグ: 地方, コミュニティ, テーマ設計, 京都, TEMPLEモデル, 運営ノウハウ ## 概要 地方のITコミュニティが続くかどうかは、テーマ設計で決まる。東京が持たない「文脈」を価値に変える方法を、7年148回運営した京都「みやこでIT」の事例から整理。TEMPLEモデルのT(Theme)を実装する手順。 ## 本文 地方でITコミュニティを立ち上げたい人から、よく聞かれる質問があります。「どんなテーマでやればいいですか?」。 答えは「その地域でしか成立しないテーマにする」です。 この記事では、京都で運営7年、148回の開催、564名が参加する「みやこでIT」の運営から抽出した、地方コミュニティのテーマ設計の技法を整理します。これは、[地方ITエンジニアコミュニティの運営方法(TEMPLEモデル)](/blog/local-community-strategy)のうち、**T — Theme(テーマ)** を深掘りした実践編です。 ## 地方の不利は「密度」、強みは「文脈」 地方でコミュニティを作る人が最初にぶつかる壁は、参加者の絶対数が少ないことです。東京なら週末に10個のIT勉強会が並走していますが、京都では月に数本あれば多いほうです。 この差は、マッチング効率で東京に勝てないことを意味します。 一方で、地方には東京が持たないものがあります。それが「文脈」です。 - 京都 → 1200年の都市、寺社仏閣、大学の集積、伝統工芸 - 金沢 → 城下町、北陸の玄関口、工芸都市 - 福岡 → アジアへの窓口、スタートアップ特区 この**文脈を、テーマに変換できるか**が、地方コミュニティの成否を分けます。 ## みやこでITのテーマ設計実例 みやこでITは2019年から、京都という文脈を一貫してテーマに織り込んできました。 ### 1. お寺でもくもく会 京都の象徴である寺院を会場にして、IT勉強会を開く。佛現寺(下京区)では2023年から4年継続しています。参加者は「お寺でコードを書く」という体験のために来ます。これは他の都市では再現できません。 ### 2. 京町家でのもくもく会 宏寛堂(中京区の書道ギャラリー&カフェ)、彼方此方(伏見区のコワーキング)、たか橋(下京区の元お茶屋の蕎麦店)。歴史ある町家建築を活用したイベントは、建物そのものがブランドになります。 ### 3. 産学連携イベント 大正大学京都アカデミア(東山区)との連携や、京都知恵産業創造の森との共催。京都の大学集積を、コミュニティの強みに変えています。 ### 4. 国際交流(Digital Nomad Kyoto 共催) 観光都市・京都に集まる海外デジタルノマドと、地元のエンジニアをつなぐイベント。京都でしかスケールしないテーマです。 ## テーマ設計の3原則 ### 原則1: その土地でしか生まれない意味を探す 京都なら「お寺」「町家」「大学集積」「観光客」「伝統工芸」など、素材はいくつもあります。あなたの地域にも必ずあります。それは観光名所である必要はありません。地元の人が「ここに価値がある」と感じているものを、IT・技術と接続します。 ### 原則2: 毎回ゼロから作らない 「テーマを凝りすぎて毎月企画疲れする」は、地方コミュニティのよくある失敗です。みやこでITは「お寺もくもく会」という基本フォーマットを作り、毎月回しています。テーマは**基本形を固めて反復する**ほうが続きます。 ### 原則3: テーマを内外に言語化する テーマを決めたら、connpassグループ説明、イベント告知文、SNSの全てで一貫して表現します。「京都」「お寺」「町家」をタイトルに繰り返し入れる。これで検索経由の発見も増えます。 ## テーマ設計の失敗パターン 地方コミュニティのテーマ設計でよく見る失敗は、以下の3つです。 - **「技術トレンド追従型」** — AI、Web3、量子コンピューティング。東京の勉強会と同じテーマだと、地方は負けます - **「便利な場所型」** — 駅前の貸し会議室でやる。便利だが、記憶に残らない - **「主催者の個人趣味型」** — 特定の技術だけを扱う。母数が小さい地方では枯渇します ## まとめ 地方コミュニティのテーマは、**土地の文脈を技術に接続すること**で差別化できます。東京のコピーをやっても勝てません。その土地でしか成立しないテーマを選び、基本形を反復し、言語化して外に出す。この3つを守れば、母数が少ない地方でも継続するコミュニティになります。 ## 関連記事 - [ITエンジニアコミュニティの運営方法 — TEMPLEモデル](/blog/local-community-strategy) - [お寺でIT勉強会 — 佛現寺で続くもくもく会](/blog/temple-it-experience) - [地方ITエンジニアの生存戦略 — キャリアを築く5つの方法](/blog/regional-engineer-career) - [地方ITエンジニアコミュニティの始め方と続け方](/blog/community-howto) ## 運営者へ相談する 京都以外の地域でコミュニティ立ち上げを検討している方は、[Netsujo株式会社](https://netsujo.jp/contact)までお問い合わせください。運営7年の実践知を共有します。詳細は[代表紹介](/founder)をご覧ください。 --- # 会場がブランドになる — 京都のお寺・町家でIT勉強会を続けた理由 - 公開日: 2026-04-13 - 著者: 飯田 友広 - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/venue-as-brand - タグ: 会場, お寺, 京町家, 京都, TEMPLEモデル, 運営ノウハウ, イベント ## 概要 イベント会場は、ただの場所ではなくブランドになる。京都の佛現寺・大光寺・宏寛堂・KOIN・大正大学で運営してきた7年のみやこでITが、会場選びの4つの条件と、場所を資産に変える方法を整理。TEMPLEモデルのE(Environment)を実装する手順。 ## 本文 「会場はどこでもいい」と考えると、コミュニティは続きません。 会場は、イベントを開くための単なる場所ではありません。繰り返し使うことで、会場そのものがコミュニティのブランドになります。「あのお寺でやるやつ」「あの町家のやつ」という記憶が、次回の参加動機を作ります。 この記事では、京都で運営7年のみやこでITが、148回以上のイベントを通じて使い分けてきた会場の戦略を整理します。これは[地方ITエンジニアコミュニティの運営方法(TEMPLEモデル)](/blog/local-community-strategy)のうち、**E — Environment(環境)** を深掘りした実践編です。 ## みやこでITが使っている10会場 みやこでITは、京都市内を中心に以下の会場を使い分けています。 | 会場 | タイプ | 特徴 | |---|---|---| | 佛現寺 | お寺(下京区) | 2023年から4年継続の主要会場。本堂でコードを書く | | 大光寺 | お寺(伏見区) | 2026年5月〜の新会場 | | 宏寛堂 | 京町家(中京区) | 書道ギャラリー&カフェ | | 彼方此方 | コワーキング(伏見区) | 町家のコワーキング | | たか橋 | 元お茶屋(下京区) | 蕎麦店の風情ある空間 | | 不思議な宿 | 宿泊施設(下京区) | AI合宿・BBQ会場 | | KOIN | イノベーション拠点 | 京都経済センター3階 | | 大正大学京都アカデミア | 大学施設(東山区) | 産学連携の象徴 | | UNKNOWN KYOTO | クリエイター拠点 | ハッカソン会場 | | MTRL KYOTO | 素材ライブラリー | 初期の主要会場 | ## 会場を使い分ける理由 会場ごとに、集まる人の雰囲気と引き出される行動が変わります。 - **お寺** — 集中した作業。静かな学び - **町家** — 少人数の濃い議論。地域との接続 - **KOIN・大学** — 交流・プレゼン・産学連携 - **宿** — 合宿・チームビルディング - **遠征(群馬・韓国)** — 普段と違う出会い 同じ「IT勉強会」でも、会場を変えるだけで別のイベントになります。月1回のもくもく会を、複数会場でローテーションすることで、飽きずに続けられます。 ## 会場選びの4条件 地方でコミュニティ運営する人が会場を探すとき、以下の4点で判断すると失敗しません。 ### 条件1: アクセスが無理なく来られる 駅から徒歩10分以内が理想。徒歩20分を超えると、リピート率が下がります。自転車圏内、バス1本圏内、程度まで。 ### 条件2: 参加費を高くしなくて済む 会場費が高いと、参加費も高くせざるを得ません。無料〜1000円の範囲で収まる会場を選びます。みやこでITの会場費は、多くが無料〜数千円です。 ### 条件3: 主催者が心理的に負担なく借り続けられる 鍵の受け渡し、片付けのルール、利用前後の連絡。これらが気楽にできる相手か。関係性ができていない会場だと、毎回の借用が精神的コストになります。 ### 条件4: 少人数でも成立する 3〜5人でも会が成立する広さか。逆に、参加者が多く来た時に入れるか。両方のケースに対応できる柔軟性が必要です。 ## 会場をブランドに変える3つの手法 ### 手法1: 同じ会場を継続利用する みやこでITは佛現寺で2023年から4年継続してきました。結果、「佛現寺でIT勉強会」が固有名詞のように認知されました。**最低10回は同じ会場で開く**と、ブランド化が始まります。 ### 手法2: 会場名をイベントタイトルに入れる 「みやこもくもく会#56 @佛現寺」「みやこもくもく会#55 @宏寛堂(京町家)」のように、会場名をタイトルに入れます。これで会場の認知が積み上がります。SEO上も「佛現寺 もくもく会」「宏寛堂 IT」といったロングテールKWを拾えます。 ### 手法3: 会場のオーナーと関係を築く 会場のオーナー(お寺の住職、町家の管理者、コワーキングの運営者)と継続的な関係を作ります。月1回使うなら、年12回。関係が続くと、会場オーナー側も「うちのコミュニティ」として扱ってくれるようになります。 ## 会場の失敗パターン 地方コミュニティでよく見る会場の失敗は、以下の通りです。 - **毎回違う場所を試す** — 参加者が「次どこ?」と迷う。リピート率が下がる - **スポンサー依存の会場** — スポンサーが変わると開催できなくなる - **オシャレすぎる会場** — 雰囲気が合わず、初参加者が緊張する - **広すぎる会場** — 参加者5人のとき、スカスカで気まずい ## まとめ 会場は、コミュニティの「顔」です。同じ会場を継続使用することで、会場そのものがブランドになります。アクセス・費用・心理的負担・柔軟性の4条件で選び、オーナーとの関係を育てる。これができれば、会場がコミュニティを育ててくれます。 ## 関連記事 - [ITエンジニアコミュニティの運営方法 — TEMPLEモデル](/blog/local-community-strategy) - [お寺でIT勉強会 — 佛現寺で続くもくもく会](/blog/temple-it-experience) - [お寺×テクノロジー — 京都の寺院がITイベント会場になる理由](/blog/temple-technology) - [京都の作業スポット5選 — エンジニアが集中できる場所](/blog/kyoto-work-spots) ## 会場オーナー・主催者の方へ みやこでITの会場提供・共催を検討いただける方は、[Netsujo株式会社](https://netsujo.jp/contact)までご連絡ください。相互に価値のある関係を設計します。詳細は[代表紹介](/founder)をご覧ください。 --- # 京都・伏見区のITエリアガイド — 大光寺・彼方此方で広がる新しい拠点 - 公開日: 2026-04-14 - 著者: 飯田 友広 - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/kyoto-fushimi-it - タグ: 京都, 伏見区, ITエリア, 大光寺, 彼方此方, コワーキング ## 概要 京都市伏見区が、京都のIT新拠点になりつつある。大光寺でのもくもく会、彼方此方(京町家コワーキング)での開発イベント、伏見桃山駅周辺のコミュニティ動向を、運営7年のみやこでITが現地レポート。 ## 本文 京都のITエンジニアコミュニティと聞くと、中京区や下京区が中心というイメージがあります。KOIN(京都経済センター)、四条烏丸のコワーキング、下京区のお寺など、実績のある拠点は確かに市内中心部に集中しています。 しかし2026年現在、**伏見区が京都のIT新拠点**として動き始めています。 この記事では、運営7年のみやこでITが148回以上のイベント運営で見てきた、伏見区のITエリア事情を整理します。京都全体のエリア情報は[京都ITエンジニア完全ガイド](/blog/kyoto-engineer-guide)も合わせてご覧ください。 ## 伏見区がIT拠点として注目される理由 ### 1. 京都駅から電車で10分のアクセス 伏見区は京阪電車・近鉄電車・JR奈良線が通り、京都駅からも大阪方面からもアクセスしやすい立地です。観光客で混雑する中心部を避けて、落ち着いて作業したい人に向いています。 ### 2. 伏見稲荷・伏見桃山の文化資源 伏見稲荷大社、伏見桃山城、伏見の酒蔵といった観光資源が集積しており、「京都らしさ」を体験できます。IT × 京都文脈のイベントに向く土地です。 ### 3. 中心部より会場コストが低い 中京区・下京区の貸し会議室が時間3000〜5000円の水準に対し、伏見区の会場は2000円台から見つかります。継続運営したいコミュニティには有利です。 ### 4. 新しい会場パートナーの増加 みやこでITも2026年から、伏見区での開催を本格化させています。 ## みやこでITが伏見区で使っている会場 ### 大光寺(京都市伏見区伯耆町) 2026年5月から、みやこでITの新会場として加わるお寺です。鎌倉時代の文応元年(1260年)に開基された浄土宗の寺院。京阪伏見桃山駅から徒歩5分、中書島駅からも徒歩圏内。 第1回目の開催は「みやこもくもく会#57 with Digital Nomad Kyoto @大光寺」(2026年5月23日)。お寺での集中作業と、海外ノマドとの交流を両立させるテーマで開催します。 ### 彼方此方(京都市伏見区) 京町家をリノベーションしたコワーキング・イベントスペース。みやこでITは「みやこもくもくビリヤニ会 @彼方此方」等で定期利用しています。町家の空間は、初対面の参加者同士の会話が生まれやすいのが特徴です。 ## 伏見区で開催するときのコツ 7年間・148回の運営から見えた、伏見区でのIT勉強会・もくもく会のコツを3つ整理します。 ### コツ1: 観光シーズンの会場確保 伏見稲荷・伏見桃山エリアは、春と秋の観光シーズンに混雑します。会場予約は早めに。参加者のアクセス動線も、観光ルートと被らないよう配慮します。 ### コツ2: 駅からの動線を明示する 中京区の会場に比べると、伏見区の会場は「駅からの道のりが分かりにくい」と感じる参加者がいます。イベント告知に、駅からの動線を写真付きで説明すると親切です。 ### コツ3: 食事・懇親の選択肢を用意する 伏見区は飲食店が中京区ほど密集していません。イベント後の懇親会候補を事前に2〜3店リストアップしておくと、参加者の満足度が上がります。 ## 伏見区で活動しているIT関連の取り組み 伏見区で見かけるIT・テック関連の動きには、以下のようなものがあります。 - **伏見区役所のDX推進** — 住民サービスのデジタル化 - **伏見の酒蔵 × IT** — 蔵元のEC展開、NFTを使った会員制 - **伏見稲荷周辺のスタートアップ** — 観光テック・Web3関連 こうしたプレイヤーとのコミュニティ連携も、今後広げていきます。 ## 京都全体のエリアマップとの関係 伏見区だけでなく、京都全体でITコミュニティの拠点が広がっています。 - **下京区**: 佛現寺、たか橋、KOIN(京都経済センター) - **中京区**: 宏寛堂(京町家)、四条烏丸エリアのコワーキング - **東山区**: 大正大学京都アカデミア、美術大学の集積 - **左京区**: 京都大学、同志社大学周辺 - **伏見区**: 大光寺、彼方此方 ← **本記事の焦点** エリア別の詳細は[京都ITエンジニア完全ガイド](/blog/kyoto-engineer-guide)を参照してください。 ## まとめ 京都・伏見区は、アクセス・コスト・文化資源の3点でITコミュニティに向くエリアです。みやこでITも大光寺・彼方此方を拠点に活動を広げています。伏見区周辺のエンジニアの方、京都観光と組み合わせて勉強会に参加したい方は、ぜひ[イベント一覧](/events)をチェックしてください。 ## 関連記事 - [京都ITエンジニア完全ガイド — 企業・コミュニティ・働き方](/blog/kyoto-engineer-guide) - [会場がブランドになる — 京都のお寺・町家でIT勉強会を続けた理由](/blog/venue-as-brand) - [お寺でIT勉強会 — 佛現寺で続くもくもく会](/blog/temple-it-experience) - [京都の作業スポット5選 — エンジニアが集中できる場所](/blog/kyoto-work-spots) ## 伏見区で開催するイベントに参加する 大光寺・彼方此方での次回開催は[イベント一覧](/events)から申込可能です。伏見区での共催・会場提供に興味のある企業・団体の方は、[Netsujo株式会社](https://netsujo.jp/contact)までご連絡ください。詳細は[代表紹介](/founder)をご覧ください。 --- # 思考実験:"みやこでIT"の理想の在り方をポケモンから考えてみる - 公開日: 2026-04-17 - 著者: 飯田 友広 - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/community-design-pokemon - タグ: コミュニティ運営, みやこでIT, 思考実験, コミュニティ設計, 運営ノウハウ ## 概要 「みやこでITコミュニティも、ポケモンのようにしたい」。人が何度も参加したくなる構造とは何か。捕まえる・交換する・対戦するをコミュニティ運営に置き換えて考える思考実験。 ## 本文 ## コミュニティを"参加したくなる場"として育てるにはどうすればいいか 「"みやこでIT"コミュニティも、ポケモンのようにしたい」。 こういう言い方をすると少し大げさに聞こえるかもしれません。 たぶん欲しいのは、小さく始まったものが少しずつ人を巻き込み、長く続き、広がり、気づけば文化みたいになっている状態です。 "みやこでIT"も、そういう存在に育てられたら強い。 京都でITに関わる人が自然と集まり、何かを持ち帰り、また戻ってきて、誰かを連れてきて、時間とともに価値が積み上がっていく。そんな場として。 この記事では、ポケモンをヒントにしながら、"みやこでIT"の理想の姿をAIと一緒に考えてみます。 キャラクターやグッズの話というより、**人が何度も参加したくなる構造って何だろう**という話です。 これは、"みやこでIT"だけの話でもなく、地域コミュニティ、企業コミュニティ、勉強会、ユーザー会、プロダクト運営にもかなり応用が利く考え方ではないかと考えています。 --- ## ポケモンIPの強さって、何なんだろう ポケモンを見ると、まずキャラクターや世界観の強さに目が行きます。 ただ、もっと根っこにあるのは「人が繰り返し関わりたくなる仕組み」です。 たとえば、ポケモンにはこんな強さがあります。 - 誰でも入りやすい - すぐに参加できる - 集めたくなる - 人と交換したくなる - 対戦したくなる - 比較や共有が起きる - 新しい要素が増え続ける - 一度離れても戻ってきやすい - 初心者でも入れる - 深くハマる人にもとことん刺さる こうして見ると、ポケモンの本体って「キャラがかわいい」だけじゃないんですよね。 **何度も関わりたくなる行動の流れ**が、ものすごく強い。 "みやこでIT"を考えるときも、ここはかなり参考になります。 見た目やブランドももちろん大切だけれど、「人がどう動くか」を見た方がいい。 --- ## "みやこでIT"に置き換えるとどうなるか ここで考えたいのが、 > "みやこでIT"にとっての「捕まえる・交換する・対戦する」って何だろう という問いです。 ここが見えると、コミュニティの設計がかなり立体的になるかも・・・? ### "みやこでIT"版の「捕まえる」 参加した人が手に入れるものです。 - 新しい知識 - 新しいつながり - 新しい役割 - 実績 - 発表経験 - 制作物 - 信頼 - 京都のIT文脈に入るきっかけ 参加するたびに「何か持って帰れた」と感じられると、参加者はまた行きたくなる。 ### "みやこでIT"版の「交換する」 参加者同士で循環するものです。 - 知見 - 人脈 - フィードバック - 仕事のきっかけ - 共催先 - アイデア - 学生と社会人の接点 - 企業と個人の接点 コミュニティが育ってくると、運営だけが価値を出す場ではなくなります。 参加者同士のコミュニケーションの循環が最も価値が高い。 ### "みやこでIT"版の「対戦する」 ここでいう対戦は、勝ち負けを競うことだけじゃありません。 挑戦したり、見せたり、少し緊張感のある場に出たりすることです。 - LT - ハッカソン - 成果発表 - アイデアソン - 制作チャレンジ - 月次テーマでのアウトプット 学ぶ、つながる、だけでも良い場は作れます。 ただ、そこに「試してみる」「見せてみる」「やってみる」が入ると、一気に記憶に残る場になります。 まとめると、"みやこでIT"は > **学びを集めて、関係を交換して、アウトプットで挑戦する場** ということをこれまで以上に意識してコミュニティを育てていけると、かなり面白くなっていきそうです。 --- ## "みやこでIT"が強くなるための条件 ここからは、ポケモンっぽい広がり方をするために必要そうな条件を整理してみます。 ### 1. 入口が広い 最初の入口はやっぱり重要です。 "みやこでIT"で必要なのは、たとえばこんな状態です。 - 初参加しやすい - 学生も入りやすい - 非エンジニアも一部関われる - 技術レベルが違っても居場所がある - とりあえず来るだけでも意味がある 空気が濃すぎると、内輪としては気持ちよくても広がりません。 広がりたいなら、入口は意識して広くしておく必要があります。 内輪ノリが強くならないように注意することは、 運営としてちゃんと意識し続けないといけませんね。 ### 2. 深くハマれる階段がある 入口が広いだけだと、薄い場になります。 続いていく場には、深く関われる階段があります。 たとえば、 - 常連になる - 登壇する - 運営に関わる - テーマ別の企画に入る - 一緒に作る - 外部連携の中心になる みたいな流れです。 「何度か参加して終わり」ではなく、「関わるほど役割が増える」。 この設計があると、コミュニティに厚みが出る。 これを明示的にしておくことが、重要か、、 ### 3. 集めたくなるものがある 人は、積み上がるものがあると楽しくなります。 ここはかなり大事です。 "みやこでIT"で集めるものは、最初からグッズである必要はありません。 まずは、参加した人の履歴や成長が見えることの方が重要です。 - 参加実績 - 登壇履歴 - 制作実績 - 貢献履歴 - コラボ履歴 - コミュニティ内での役割 - 京都IT圏での信頼 「この場に関わってきた自分」が少しずつ形になると、人は残りやすい。 ブロックチェーンを活用したNFT・SBTを証明書として活用していくことは構想としてはずっと持っています。 ### 4. 人に渡したくなるものがある 一人で完結する場は、どうしても広がりに限界があります。 誰かに紹介したくなる、一緒に来たくなる、教えたくなる。そういう流れがあると広がります。 - 誰かを誘いたくなる - 一緒に参加したくなる - 学んだことを共有したくなる - 共催したくなる - 他の人にも体験してほしくなる 個人の体験が、次の参加者を連れてくる。 今の"みやこでIT"にそういう強い要素があるかどうか。 まずはリファラル採用みたいに、「友達を連れてきたら無料参加」をやってみる? きっかけ作りには良いのだろうか。 ### 5. 少しずつ更新されていく 毎月同じ会を丁寧に続けること自体には価値があります。 ただ、それだけだと習慣にはなっても、物語にはなりにくい。 だからこそ、 - 新テーマ - 新しい共催 - 新しい会場 - 新シリーズ - 新しい挑戦機会 - 年次の大きな企画 みたいな更新が必要です。 少しずつ新しさが足されていくと、「また行こうかな」が生まれます。 --- ## "みやこでIT"は"参加IP"として育てると面白い ここでひとつ大きな整理をすると、"みやこでIT"は「見て楽しむもの」というより、**参加するほど価値が増えるもの**として育てるのが合っている気がします。 つまり、マスコットやグッズを先に考えるより、まず大事なのは - 参加履歴 - つながり - 実績 - 制作 - 共創体験 - 信頼 みたいなものです。 このあたりが積み上がっていくと、"みやこでIT"そのものが資産になります。 整理すると、"みやこでIT"の資産になりそうなものはこんな感じです。 - 名前 - 京都との結びつき - 継続開催の歴史 - 信頼ある運営 - 参加者ネットワーク - アウトプット文化 - 実装文化 - コラボ実績 - 京都IT圏での象徴性 - 参加者の記憶 こういうものって、地味に見えるけど長く効きます。 しかも、あとから急に作れるものではない。だから強い。 --- ## どう展開していくと良さそうか ここは5つのフェーズで考えると整理しやすいです。 ### フェーズ1:コア体験を言葉にする まず必要なのは、"みやこでIT"が「何の場なのか」を一言で言えることです。 たとえば、 - 京都で、学び、つながり、作ってみる - 京都のIT人材が、学びと交流を実装に変える場 みたいな言い方です。 長い説明より、「ここに来ると何をするのか」がすぐ伝わる言葉の方が強いです。 ### フェーズ2:繰り返す行動を決める 人が何度も参加する場には、だいたい同じ流れがあります。 - 来る - 学ぶ - 話す - 作る - 発表する - つながる - また来る 毎回すべて同じ内容である必要はありません。 ただ、この流れが自然に回るようになっていると、参加が習慣になります。 ### フェーズ3:蓄積を見えるようにする これはかなり重要です。 - 参加回数 - 登壇回数 - 制作数 - コラボ履歴 - 貢献バッジ - コミュニティ内の役割 こういうものが見えると、人は関わり続けやすくなります。 Web3の文脈があるなら、このあたりは将来的にかなり相性が良いです。 ただ、最初から技術を前面に出すより、先に「人が誇れる履歴」を作る方が自然です。 ### フェーズ4:外との接続を増やす 内輪で完結すると、どこかで伸びが止まります。 だから外との接続が必要です。 - 企業 - 大学 - 自治体 - 他コミュニティ - スタートアップ - 海外人材 こういう接点が増えると、「ここにいると広がる」という実感が出てきます。 ### フェーズ5:象徴を作る 最後に、シンボルや代表イベントが効いてきます。 - 年次カンファレンス - 代表イベント - 記念バッジ - 参加証明 - オリジナル企画シリーズ - シンボルとなるビジュアル ここまで来ると、場の輪郭がかなり強くなります。 --- ## Netsujoとの関係で見ると、"みやこでIT"はかなり重要な母艦になれる "みやこでIT"とNetsujoの関係も、かなり大事です。 "みやこでIT"は、**人とテーマと信頼が集まり、循環する母艦**として見ましょう。 そこから自然に、 - プロジェクト - 共創 - PoC - 研究実装 が生まれていくのが理想です。 --- ## 一文で言うなら、"みやこでIT"をどうしたいのか ここまでを一文でまとめると、こうなります。 > **"みやこでIT"を、京都でITに関わる人が、参加し、つながり、挑戦し、履歴を積み上げ、何度でも戻ってこられる参加型の文化資産にする。** これなら、理想としても大きいし、運営の指針としても使いやすいです。 --- ## 最後に、自分たちの場に置き換えるなら考えたい3つのこと この話は、"みやこでIT"以外にもかなり使えます。 自分のコミュニティや事業に置き換えるなら、まず考えたいのはこの3つです。 ### 1. 参加した人は何を持ち帰るのか 知識なのか、人脈なのか、実績なのか、制作物なのか。 ここが曖昧だと、参加価値も曖昧になります。 ### 2. 参加者同士で何が交換されるのか 情報なのか、仕事なのか、仲間なのか、フィードバックなのか。 ここが動き出すと、場は一気に強くなります。 ### 3. 何によって挑戦や可視化が起きるのか 発表なのか、作品なのか、役割なのか、企画なのか。 挑戦の場があると、人も場も前に進みます。 --- ## おわりに 「ポケモンのようになりたい」という言葉には、少し雑さもあります。 でも、その奥にある願い自体はかなり本質的です。 たぶん本当に欲しいのは、見た目の華やかさじゃない。 **人がまた来たくなって、誰かを連れてきたくなって、関わった履歴が自分の資産になっていく構造**です。 "みやこでIT"がそこまで育ったら、それは勉強会コミュニティの枠を超えます。 京都のIT人材、企業、大学、地域をつなぐ、参加型の文化基盤になっていくはずです。 そのとき、「ポケモンのようになりたい」という言葉も、かなり具体的な意味を持ち始めると考えています。 ## 関連記事 - [ITエンジニアコミュニティの運営方法 — TEMPLEモデル](/blog/local-community-strategy) - [地方コミュニティは「テーマ設計」で差が出る](/blog/regional-community-theme) - [「3回参加」から始まるITエンジニアコミュニティの本当の価値](/blog/3-visits) - [コミュニティ運営でよくある失敗7パターンと対処法](/blog/community-operation-failures) --- # 新規より「2回目」を設計する — コミュニティのファン化戦略 - 公開日: 2026-04-16 - 著者: 飯田 友広 - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/temple-m-members - タグ: コミュニティ運営, TEMPLEモデル, ファン化, リテンション, 京都 ## 概要 新しい人を呼び続けるコミュニティは疲弊する。京都で7年148回、564名のコミュニティを育てた経験から、一度来た人を定着させる「ファン化」の具体的な設計手法を整理。TEMPLEモデルのM(Members)実践編。 ## 本文 新規参加者を毎回集め続けないといけないコミュニティは、どこかで息切れします。 地方は母数が少ないため、「新規を集め続ける」設計は3ヶ月で限界が来ます。必要なのは、一度来た人が「また行こう」と判断する設計です。 この記事では、京都で7年148回・564名のコミュニティ「みやこでIT」の運営から見えた、参加者をファン化するための具体的な仕組みを整理します。これは[TEMPLEモデル](/blog/local-community-strategy)のうち、**M — Members(メンバー)** を深掘りした実践編です。 --- ## なぜ「2回目」が最も重要か コミュニティの成長曲線で最も離脱率が高いのは、初回参加の直後です。 初参加の人は、その場では「楽しかった」「来てよかった」と感じます。しかし、次の月になると「予定が合わない」「一人で行くのが億劫」「特に理由がない」と、参加しない理由が積み上がります。 2回目に来てもらうことに成功すれば、3回目はずっと楽になります。3回来れば「常連」として認知され始め、関係性ができ、離脱率が大きく下がります。 みやこでITのデータでは、初参加率は約30%、リピート率は約45%。この45%をどう引き上げるかが、コミュニティの成長速度を決めます。 --- ## ファン化の6つの設計要素 ### 1. 参加費のハードルを限界まで下げる みやこでITの参加費は無料〜1,000円です。「お金がもったいない」を参加しない理由にさせないため。 ただし完全無料にはしていません。数百円でも払うと「参加する意思決定をした」という自覚が生まれます。会場利用料とお菓子代に充当している事実を明記することで、納得感を持ってもらいます。 ### 2. 一人参加が当たり前の空気を作る 「友達と一緒じゃないと行けない」を排除します。みやこでITは参加者の約8割が一人参加です。イベント告知に「一人参加歓迎」「参加者の8割が一人参加」を毎回書きます。 実際のイベントでも、主催者が最初に声をかけ、参加者同士を紹介する設計にしています。「放置されて居場所がない」状態を作らないことが最重要です。 ### 3. 主催者が最初の5分で全員に声をかける 参加者が会場に着いたとき、最初に誰かが声をかけてくれるかどうかで、その場の印象が決まります。 みやこでITでは、主催者が受付時に必ず名前を聞き、簡単に話しかけます。「何をされているんですか」「今日は何を作業しますか」。この30秒の会話で「歓迎されている」と感じてもらえます。 ### 4. 帰り際に次回の案内を渡す 参加者が帰るタイミングで「次回は○月○日に開催します」と伝えます。口頭で伝えるだけでなく、connpassのグループメンバー登録を案内します。 メンバー登録すれば新イベントの通知が届くため、「次いつだっけ」を考える必要がなくなります。この導線設計が2回目の参加率を大きく左右します。 ### 5. 途中参加・途中退出を明示的にOKにする 「最初から最後までいないといけない」は、参加ハードルを不必要に上げます。みやこでITのもくもく会は全て「途中参加OK・途中退出OK」を明記しています。 1時間だけ来る人もいます。それでいいんです。来てくれること自体に価値がある。 ### 6. スキルレベルで排除しない 「初心者お断り」の空気は、コミュニティの成長を止めます。かといって「初心者向け」に振りすぎると、経験者が離れます。 みやこでITは「スキルレベル不問」を明記したうえで、もくもく会形式を基本にしています。もくもく会は各自が自分の作業をするため、スキル差が参加体験に影響しません。初心者がReactのチュートリアルを進める隣で、ベテランがk8sの設定を書いている。この共存が自然に成立します。 --- ## ファン化の効果測定 ファン化がうまくいっているかどうかは、以下の数字で判断できます。 - **2回目参加率**: 初回参加者のうち、翌月以降にもう1回来た人の割合 - **リピート率**: 全参加者のうち、過去にも参加したことがある人の割合 - **紹介率**: 「友人・同僚を連れてきた」と言った人の割合 みやこでITでは、リピート率約45%を維持しています。50%を超えると「来る人の半数以上がリピーター」という状態になり、コミュニティの安定度が大きく上がります。 --- ## まとめ 新規を集め続けるのではなく、一度来た人を「また行こう」と思わせる設計を入れる。参加費・一人参加・声かけ・次回案内・途中参加・スキル不問の6要素を徹底するだけで、リテンションは変わります。 ## 関連記事 - [ITエンジニアコミュニティの運営方法 — TEMPLEモデル](/blog/local-community-strategy) - [地方コミュニティは「テーマ設計」で差が出る(TEMPLE-T)](/blog/regional-community-theme) - [会場がブランドになる(TEMPLE-E)](/blog/venue-as-brand) - [「3回参加」から始まるコミュニティの本当の価値](/blog/3-visits) - [エンジニア交流会が怖い人へ](/blog/meetup-anxiety) 詳細は[代表紹介](/founder)、お問い合わせは[Netsujo株式会社](https://netsujo.jp/contact)まで。 --- # 月1回を「絶対に守る」だけでコミュニティは続く — 継続の仕組み化 - 公開日: 2026-04-15 - 著者: 飯田 友広 - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/temple-p-persistence - タグ: コミュニティ運営, TEMPLEモデル, 継続, 運営ノウハウ, 京都 ## 概要 コミュニティが消える最大の理由は「主催者が疲れた」。KPIを置かない、義務にしない、楽しめる範囲で止めない。7年148回を続けた京都のコミュニティが実践する、継続のための仕組みを整理。TEMPLEモデルのP(Persistence)実践編。 ## 本文 ITエンジニアコミュニティの多くは、立ち上げから1年以内に更新が止まります。 connpassで「最終更新が2年前」のグループを見かけたことがあるはずです。あれは珍しいことではなく、ほとんどのコミュニティが辿る道です。 この記事では、京都で7年148回のイベントを継続してきた「みやこでIT」が実践している、継続のための仕組みを整理します。これは[TEMPLEモデル](/blog/local-community-strategy)のうち、**P — Persistence(継続)** を深掘りした実践編です。 --- ## なぜコミュニティは止まるのか コミュニティが止まる理由は、だいたい同じです。 1. **主催者が疲れた** — 毎回の企画・集客・運営を一人で背負い、消耗 2. **参加者が来なくなった** — 最初の勢いが落ち、モチベーション低下 3. **やる意味が分からなくなった** — 数字も成果も見えず、「何のためにやっているのか」 4. **生活が変わった** — 転職・引越し・家庭の事情で物理的に続けられなくなった このうち、1と3は仕組みで防げます。 --- ## 継続のための5つの仕組み ### 1. 月1回を「基準」にして止めない コミュニティにおける信頼とは「来月もやっているだろう」という予測可能性です。 みやこでITは月1回を最低基準にしています。多い月は4回開催することもありますが、月1回は何があっても開く。この基準を8年間守ってきました。 10回続けると「たまたまではない」と見なされます。30回で「定着した」と認識されます。100回を超えると「信用そのもの」になります。 ### 2. KPIを置かない これは反直感的ですが、効果があります。 「参加者10名以上を目標にする」と決めると、8名だった回を「失敗」と感じてしまいます。毎月の開催が「目標達成/未達成」のゲームになると、主催者は消耗します。 みやこでITは参加者数の目標を設定していません。3名でも開催します。3名なら3名の良さがあり、濃い会話ができます。 ### 3. 開催を義務にしない 「毎月やらなければならない」と考えた瞬間に、楽しさが消えます。 みやこでITが8年続いた理由は「面白いからやっている」です。「自分たちで運営したら面白そうだ」と考えて始めたことが、期待通りに面白かった。だから「来月はこんなことしようかな」と楽しみながら企画しています。 義務化は、短期間なら効果がありますが、3年を超える継続には向きません。 ### 4. もくもく会を基本形にする もくもく会は運営負荷が最も低いイベント形式です。 - 登壇者不要 - 資料作成不要 - 司会進行は最小限 - 会場と日時を決めれば開催可能 凝ったイベントを毎月企画しようとすると、3ヶ月で疲弊します。もくもく会を月1回の基本形にして、余力がある月だけ交流会やLT会を追加する。この設計が8年を可能にしています。 ### 5. 運営を分散する 一人で全部やると、その人がボトルネックになります。 みやこでITは8名の運営メンバーがいます。全員が毎回関わるわけではなく、「この回は自分が幹事をやる」と持ち回りで担当します。 幹事が変わるとイベントの雰囲気も少し変わります。これが単調さを防ぎ、参加者にとっても新鮮さになります。 --- ## 「10回・30回・100回の壁」 継続には段階的な壁があります。 **10回の壁(約1年)**: ここを超えると「たまたまではない」と認知される。最初の山。connpassグループにメンバーが蓄積し始める。 **30回の壁(約2〜3年)**: 地域の中で「あのコミュニティ」として定着する。外部からの共催依頼が入り始める。 **100回の壁(約5〜6年)**: 信用そのものが資産になる。会場オーナー、自治体、企業が「ここなら安心」と判断する根拠になる。参加者ネットワークが自走し始める。 みやこでITは148回。100回の壁を超えたことで、佛現寺との4年継続利用(2023年〜)、京都府WGへの参画、Digital Nomad Kyotoとの共催など、信用ベースの連携が生まれています。 --- ## まとめ コミュニティの継続は、気合ではなく仕組みで実現します。月1回を基準にして止めない。KPIを置かない。義務にしない。もくもく会を基本形にする。運営を分散する。この5つを守れば、10回・30回・100回の壁は越えられます。 ## 関連記事 - [ITエンジニアコミュニティの運営方法 — TEMPLEモデル](/blog/local-community-strategy) - [新規より「2回目」を設計する(TEMPLE-M)](/blog/temple-m-members) - [地方コミュニティは「テーマ設計」で差が出る(TEMPLE-T)](/blog/regional-community-theme) - [会場がブランドになる(TEMPLE-E)](/blog/venue-as-brand) - [コミュニティ運営でよくある失敗7パターン](/blog/community-operation-failures) 詳細は[代表紹介](/founder)、お問い合わせは[Netsujo株式会社](https://netsujo.jp/contact)まで。 --- # 地方コミュニティの外部連携戦略 — 企業・自治体・大学を巻き込む方法 - 公開日: 2026-04-15 - 著者: 飯田 友広 - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/temple-l-local - タグ: コミュニティ運営, TEMPLEモデル, 外部連携, 産学連携, 京都 ## 概要 単独運営には限界がある。会場・集客・信頼の3つの壁を突破するには外部連携が必須。京都で14の団体と連携してきた実践から、地方コミュニティが外部パートナーを獲得する具体的な方法を整理。TEMPLEモデルのL(Local)実践編。 ## 本文 コミュニティを3年以上続けていると、「自分たちだけでは広がりに限界がある」と感じる瞬間が来ます。 会場は毎回同じ。参加者も固定化。新しいテーマも尽きてきた。この状態を突破するのが外部連携です。 この記事では、京都で14の団体と連携してきた「みやこでIT」の経験から、地方コミュニティが外部パートナーを獲得する方法を整理します。これは[TEMPLEモデル](/blog/local-community-strategy)のうち、**L — Local(地元性)** を深掘りした実践編です。 --- ## 外部連携が突破する3つの壁 ### 壁1: 会場 毎月会場を探すのは運営の大きな負担です。外部連携で「うちを使ってください」と言ってもらえると、この問題が一気に解消します。 みやこでITの場合、佛現寺(お寺)、大正大学京都アカデミア(大学)、KOIN(京都経済センター)、宏寛堂(京町家)など、パートナーからの会場提供で回数を増やしてきました。 ### 壁2: 集客 自分たちのconnpassグループだけで集客すると、リーチに限界があります。共催すると、相手側のネットワークからも参加者が来ます。 京都知恵産業創造の森との「ITエンジニア交流会 in Kyoto」共催では、相手側の企業ネットワークから普段のもくもく会には来ないタイプの参加者が来るようになりました。 ### 壁3: 信頼 「よく分からないコミュニティ」から「京都知恵産業創造の森と共催しているコミュニティ」になると、信頼が一段上がります。共催先の信用を借りられる。これは特に、企業や自治体にアプローチする際に効きます。 --- ## 連携パートナーの見つけ方 ### 1. 自分たちが使っている場所のオーナーに声をかける 最も自然な入口です。カフェ、コワーキング、お寺、町家——普段使っている場所のオーナーに「ここでIT勉強会をやらせてもらえませんか」と聞く。 みやこでITと佛現寺の関係はここから始まりました。住職に直接相談し「お寺は人が集まる場所。歓迎です」と言っていただけた。 ### 2. 地域の産業支援機関を調べる 京都なら京都知恵産業創造の森、京都リサーチパーク。他の都市にも産業支援の公的機関があります。「ITコミュニティとして地域の技術人材をつなぐ活動をしている」と説明すれば、関心を持ってもらえる可能性が高い。 ### 3. 他のコミュニティと相互送客する 同じ地域の別テーマのコミュニティ(デザイン、起業、学生団体など)と相互告知・共催を提案する。お互いの参加者が混ざることで、新しい接点が生まれます。 ### 4. 大学に「場所を使わせてほしい」と言う 大学には空き教室や共有スペースがあります。地域のITコミュニティが使うことに前向きな大学は少なくありません。特に、産学連携や地域貢献を掲げている大学は相性が良い。 --- ## 連携を維持するための3原則 ### 原則1: 相手にもメリットがある設計にする 「使わせてください」だけでは長続きしません。相手にとっての価値を明示します。 - 会場オーナー → 自社施設の認知・集客 - 大学 → 学生のキャリア接点・地域連携実績 - 企業 → 採用接点・技術ブランディング - 自治体 → IT施策の推進・住民サービス ### 原則2: 報告と感謝を形にする 開催後に「こういう参加者が来て、こういう反応でした」を簡潔に報告する。SNSで会場名を入れて投稿する。これだけで関係が維持されます。 ### 原則3: 無理に頻度を上げない 月1回の共催で十分です。無理に毎週やろうとすると、双方が消耗します。長く続けること自体が信頼になります。 --- ## みやこでITの連携マップ | パートナー | 連携内容 | 得られたもの | |---|---|---| | 佛現寺 | 会場提供(2023年〜) | ブランドの原風景 | | 京都知恵産業創造の森 | 交流会共催 | 企業ネットワークへのリーチ | | Digital Nomad Kyoto | もくもく会共催 | 国際交流の常態化 | | 大正大学京都アカデミア | 会場提供 | 学生との接点 | | 大光寺 | 会場提供(2026年〜) | 伏見区への拡大 | | CRAFT BANK | イベント共催 | 異業種層へのリーチ | これらは全て、「向こうから来た」のではなく「こちらから声をかけた」から始まっています。 --- ## まとめ 単独運営の限界を感じたら、外部連携に動く。場所のオーナー、産業支援機関、大学、他コミュニティに声をかける。相手にもメリットがある設計にする。長く、無理なく続ける。連携先の信用が、コミュニティの信用を引き上げてくれます。 ## 関連記事 - [ITエンジニアコミュニティの運営方法 — TEMPLEモデル](/blog/local-community-strategy) - [会場がブランドになる(TEMPLE-E)](/blog/venue-as-brand) - [月1回を「絶対に守る」だけでコミュニティは続く(TEMPLE-P)](/blog/temple-p-persistence) - [企業・大学・自治体の方へ](/sponsor) 詳細は[代表紹介](/founder)、お問い合わせは[Netsujo株式会社](https://netsujo.jp/contact)まで。 --- # もくもく会は出発点であり、到達点ではない — コミュニティの3レイヤー進化論 - 公開日: 2026-04-14 - 著者: 飯田 友広 - URL: https://www.miyakodeit.com/blog/temple-e-evolution - タグ: コミュニティ運営, TEMPLEモデル, 進化, ハッカソン, 京都 ## 概要 もくもく会で始めたコミュニティを、交流会、ハッカソン、事業共創へと進化させる設計図。接点→関係性→価値化の3レイヤーを、京都の7年148回の実践から解説。TEMPLEモデルのE(Evolution)実践編。 ## 本文 もくもく会は、コミュニティを始めるための最も優れたフォーマットです。登壇者不要、資料不要、参加ハードルが低い。 ただし、もくもく会だけを何年も繰り返していると、「作業場所の提供」以上の価値が生まれにくくなります。 この記事では、もくもく会で始めたコミュニティを、交流会→ハッカソン→事業共創へと段階的に進化させる設計を、京都の7年148回の実践から整理します。これは[TEMPLEモデル](/blog/local-community-strategy)のうち、**E — Evolution(進化)** を深掘りした実践編です。 --- ## 3レイヤーの進化モデル みやこでITは、以下の3レイヤーでコミュニティの進化を設計しています。 ### Layer 1: 接点(もくもく会・無料イベント) 目的は「知り合うこと」。参加ハードルを限りなく下げ、母集団を作ります。 - もくもく会(月1〜2回) - 無料参加枠 - 初参加歓迎 - スキル不問 ここが弱いと、その先のレイヤーが成立しません。逆に、ここだけ強くても「作業場所」で止まります。 ### Layer 2: 関係性(交流会・コラボイベント) 目的は「つながること」。もくもく会で隣に座った人と、もう一歩深い関係を作る場です。 - ITエンジニア交流会(LT + フリートーク) - テーマ別勉強会(AI、Web3、WordPress 等) - 読書感想共有会(オンライン) - Brew & Build(ビール × 開発) Layer 1 で顔見知りになった人同士が、ここで「何をしているか」「何に興味があるか」を知り合います。この段階で「今度一緒に何か作ろう」という話が自然に出ます。 ### Layer 3: 価値化(採用・受託開発・共同事業) 目的は「一緒に作ること」。コミュニティの関係性が、実際のプロジェクトに変わる段階です。 - ハッカソンでチームを組んで開発(HACK+2023最優秀賞) - 交流会で出会った人からの仕事依頼 - 企業との共催を通じた採用接点 - 大学との産学連携プロジェクト この3レイヤーを接続しない限り、コミュニティは事業にはなりません。 --- ## 進化のタイミング ### もくもく会 → 交流会(開催10回前後) もくもく会を10回程度続けると、「いつも来る人」ができます。この段階で初めて交流会を開く意味が出ます。 最初からLT会やパネルディスカッションを企画しても、参加者同士の関係性がないため盛り上がりにくい。「顔見知りが5人以上いる状態」を先に作ることが重要です。 ### 交流会 → ハッカソン(開催30回前後) 交流会を重ねると「一緒に作りたい」という声が出始めます。ここでハッカソンを企画します。 みやこでITでは、HACK+2023への参加がこの転換点でした。もくもく会で出会ったメンバー3名がチームを組み、月1回のもくもく会をそのまま開発ミーティングの場に使い、最優秀賞を受賞しました。 ### ハッカソン → 事業共創(開催100回前後) ハッカソンの成功体験があると、「このコミュニティから仕事が生まれる」という認知が広がります。企業からの共催依頼、採用相談、技術顧問の依頼が自然に入ってくるようになります。 みやこでITは148回の時点で、京都府WGへの参画、複数の企業連携、大学との共同イベントが常態化しています。 --- ## 進化を止める3つの罠 ### 罠1: もくもく会に固執する 「もくもく会が好きだから、もくもく会だけでいい」は、コミュニティを作業場所に固定します。もくもく会は基本形として維持しつつ、交流会やLT会を月1回追加する。この「基本形 + 1」の設計が進化を生みます。 ### 罠2: いきなりLayer 3を目指す 関係性ができる前に「このコミュニティから事業を作りたい」と焦ると、メンバーが引きます。Layer 1 → 2 → 3 の順番を飛ばさないことが重要です。 ### 罠3: 全てを自分でやろうとする 進化のフェーズが上がるほど、運営の負荷は増えます。幹事の持ち回り、共催パートナーへの分担、参加者自身の自主企画——運営を分散させないと、主催者がボトルネックになります。 --- ## みやこでITの進化の軌跡 | 年 | 段階 | 主な活動 | |---|---|---| | 2019 | Layer 1 | もくもく会で発足。3人からスタート | | 2020-2021 | Layer 1 | コロナ禍でオンライン化。接点の維持 | | 2022-2023 | Layer 1→2 | ブロックチェーン勉強会シリーズ。HACK+2023でLayer 3に初到達 | | 2024 | Layer 2 | 佛現寺定期化。KOINで交流会開始。多拠点展開 | | 2025 | Layer 2→3 | Digital Nomad共催。年間47回。メンバー500名突破 | | 2026 | Layer 3 | 企業・大学との定常連携。伏見区への拡大。TEMPLEモデル公開 | --- ## まとめ もくもく会で接点を作り、交流会で関係性を育て、ハッカソンや事業共創で価値を生む。この3レイヤーを意図的に設計し、タイミングを見て次の段階に進める。進化とは、この3レイヤーを行き来できる設計をあらかじめ入れておくことです。 ## 関連記事 - [ITエンジニアコミュニティの運営方法 — TEMPLEモデル](/blog/local-community-strategy) - [地方コミュニティは「テーマ設計」で差が出る(TEMPLE-T)](/blog/regional-community-theme) - [会場がブランドになる(TEMPLE-E)](/blog/venue-as-brand) - [新規より「2回目」を設計する(TEMPLE-M)](/blog/temple-m-members) - [月1回を「絶対に守る」だけでコミュニティは続く(TEMPLE-P)](/blog/temple-p-persistence) - [地方コミュニティの外部連携戦略(TEMPLE-L)](/blog/temple-l-local) 詳細は[代表紹介](/founder)、お問い合わせは[Netsujo株式会社](https://netsujo.jp/contact)まで。